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深海まで。| 詩



沈んで沈んで

深海まで。

おっ

これは見たこともない生物だ

と思ったが

案外よく見たら自分と似ていた

酸素ボンベは外さなくとも

もうあちこち潰れてしまって

息はできていない

ここまで来たのだって

意味はあるのか

ただ意識だけになった

自分が面白くて….

沈んで沈んで

あの日の誰かの記憶まで

沈んで沈んで

思い出したくもない過去を

塗り替えようと思ったがやめた

やりたいのはたぶん

もっとおかしな

まるで意味のないこと

誰のためにも

ならないような

それでも自分を

許せるような


そのために

“生きる”を犠牲にしたのか


そのために

ここまできたんだ


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