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街は急に変わらない、いろいろ積み重なっていくのは、中にいる人の心意気。

#先日の余談

僕は宇治市に生まれて高校生まで育ったことから、子どもの頃(30年ほど前)は、京都市へのアクセスは近鉄が主な交通機関ということから、京都駅八条口側にある「アバンティ」がもっとも北限のスポットだった。そのため、京都市内の繁華街である四条・河原町は年に一度も行かないようなエリア。無論、以北は別世界であった。

そんな、京都駅周辺の開発が活発になってきている。

最近のホテル需要はすでに頭打ちだと思うんだけど、数年前に代々木予備校の学生寮をリノベーションした「ホテル アンテルーム 京都」がオープンし、アーティストの名和晃平さんも関わっていることでポップで素敵な施設が誕生したのは僕の中では少し潮目が変わる印象だったのが記憶に新しい。(友人も住んでたし)

京都駅の南西にある「イオンモールKYOTO」は何が建つのか、いろいろ右往左往した記憶もあるせいか、特に印象にないけど、その隣に「ワコール新京都ビル」が建ったこともあり、この京都駅周辺の価値はこれからさらに上がっていくんだろう。そして「京都タワーサンド」はオープンして6ヵ月は過ぎるかと思うので、いろいろ改善点あるかも知れない。

そんな中、有名ラーメン店「第一旭」と「新福菜館」が2軒並んでいることは京都では知らない人はいないスポットの真ん前に、大きな開発計画が始まった。2023年には京都市立芸術大学と京都市立銅駝美術工芸高等学校が引っ越してくるという。京都駅の北東に位置するは「崇仁地区」かつて被差別部落地域であり、河原町五条の南東にある旧遊廓「五條楽園」も含めたこの一帯は、かなりディープなエリアであったと耳にすることが多く、どちらかというと積極的に行くことがない場所だったりする。(ちょっと怖いイメージの方が強いかも...)

人の動線検証や視線を集めるための仕掛けだろうか、ちょうどラーメン店の目の前の場所に「崇仁新町」という名のコミュニティースペース(= 屋台村)が2018年の2月からオープンする。2017年12月末からそのプレイベントに出店者募集をしているらしいので、友人のスペイン料理店に声を掛けてみると、出店はいいけど当然繁忙期と重なり人手不足ということで、僕も手伝うことになった。数年前パエリアイベントで手伝って以来だったけど、接客業は普段と違う身体を使うのでこの数日間はとても新鮮で楽しかった。

プレイベントは3期に分かれており、第一期はクリスマス期間、スペースオープンということから様々なメディアに取り上げられることもあってか、人の入りは上々で、お店もけっこう忙しいようだった。だけど僕がお店にいた第二期の年末年始の6日間では、スペースの鮮度は第一期でほぼピークを過ぎた感もあって人は疎らな印象だった。スペースの主催側で宣伝にもそんな力を入れている様子もなく、集客イベントが凝っていた記憶もないんだけど、そんな中、崇仁地区に住んでおられる近所の方が何度も足を運んでいただいたり、職場が近い方(年始年始もお仕事されてる)、観光客(国内・海外問わず)もふらっと入って来られていた。本番の期間ではそういう層へのアプローチがキモになるんじゃないかなと思う。

プレイベント期間、いろいろ意見が出ているのだろうか、会場は毎日トライアル&エラーの連続だった。一緒に作っていくプロジェクトと受け取ることもできるけど、プレイベントで短期で入っておられた店舗の中には正直満足できる状態じゃないという声も聞く。(まぁイベント出店はそういうのは想定リスクだと思うけどね)

京都駅にとても近い場所ではあるが、人の往来が多い地域でもないこともあって、この「崇仁新町」の認知が定着するまで1〜2年は掛かるんじゃないかと思う。この2月以降本番の期間(工事開始まで2年間限定)に店舗に入られる方とも話もしたけど、店舗もしくはスタッフが持つ集客力が色濃く影響することになるんじゃないかな。短期間での投資と回収になると思うけど、その次へ繋げるイメージを持った店舗がたくさん入っているといいなぁ。

<言葉> #街 #心意気 #崇仁新町 #屋台

追記:2020年9月11日
この崇仁新町の発起人から当時の話を伺う機会があった。今はすでに面影はない場所になっているけれど、「まちづくり」はいろんな人間模様があるわ。いい話でした。ありがとうございます。


僕のnoteは自分自身の備忘録としての側面が強いですが、もしも誰かの役にたって、そのアクションの一つとしてサポートがあるなら、ただただ感謝です。