資金調達と今後の事業展開
2021年4月20日、晴れて資金調達ならびにMBO完了のご報告をオープンにすることができました。
2017年にガイアックス社の1事業からカーブアウトという形でEDGEを創業し、その際は株主でもあるガイアック社の100%子会社としてスタートを切りました。HRテクノロジーの領域はもっと伸びるし、「事務作業をテクノロジーで効率化しました」というだけでなく、色々なものが可視化されて、もっと人が幸せに働ける環境作りにテクノロジーが貢献できるはずだ!という思いから、さらなる事業拡大のために資金調達に向けて動き始めたのが、2018年(自身もどれぐらいから資金調達に向けて動いていたんだろうとログを遡ると2018年からでした)。思い返せば、かれこれ3年以上かかってしまいましたが、ようやく一つの着地を迎えることができました。
今回は非常にテクニカルなやり方で調達ならびにMBOを実施しましたので、具体的なHowToが知りたいという方は、直接ご連絡いただければ開示できる範囲でお話させていただきます。
新卒で入社してから会社勤めで、資金調達の実務に関わることなく(ガイアックス時代にMAチームに所属し、買い手側は少しかじった程度)、いきなりいろいろな障壁がある中で調達を進めるというのは「バットを握ったことがない人が、いきなりプロ野球の変則ピッチャーの変化球を打てと言われているようなもんだ」と良く表現していましたが本当に長く険しい道のりでした。
今回、プレスリリースで発表させていただいた中で書ききれなかった部分についてここに書き記したいと思います。
自分一人でなんとかしようとしてもうまく行かない
2018年の調達検討当初は外部のプロに頼ることもせず、資金の出し手を自分自身で探し人づてに紹介してもらったりして進めていました。一部具体的な検討をいただき合意直前まで行ったところもあったのですが、ほとんどがいわゆる”買収”に近い提案であり、過半数、2/3以上の持ち分、100%買収であれば検討できるというお話でした。もちろん事業を評価していただいてのことであり事業シナジーが見込める企業もあったため、ありがたいお話ではあったのですが、それではなんのためにカーブアウトしたのか?独立分社化した意味があるのか?という悩みから社員が集まる全社定例で「どっちが良いと思う?」と聞いたこともありました。
結果的に自分自身がEDGEを創業した経緯に立ち返り、やはり買収に近い提案は受け入れることができないという結論を出して資金調達の検討を継続することになりましたが、なかなか条件に合うパートナーを探すことができずにそこから先がなかなか前に進められない日々が続くことになるのでした。
そんな中で、とにかく今ぶち当たっている課題を周囲の方々、それも経営者の皆さんに相談しまくりました。この時は恥や外聞を気にしている余裕もなく、本当に数多くの方にご相談させていただいたと思います。風向きが変わってきたなと感じたのは2020年の年初からです。その頃出会った方(のちに取引先になる企業に所属されている方)に資金調達に関するご相談をさせていただいたところCFOの方をご紹介いただきました。そのCFOの方が親身になって相談に乗ってくださり、それぞれの分野に強い専門家選びのアドバイスをくださったり、今回のスキームのヒントをたくさんくださったり、本当に感謝してもしきれないレベルです。
また、同じく仲良くさせていただいている経営者の方から資金調達で頼れる方々を複数名紹介いただき、その中のお一人からさらに紹介いただいた方が今回FAとして入っていただいたのですが、この方がとてもコミット力の高い素晴らしい方で投資家が徐々に見つかっていったという経緯でした。そのほかにもここに書ききれないほど多くの方々の関与や尽力があり、コロナ禍で市況環境があまり芳しくない中で、ステークホルダーも非常に多い本件がスムーズに4/20の開示を迎えられたのです。
もちろん、希薄化することが前提の今回の調達をガイアックス社が受け入れてくれたことも、とても大きなポイントです。ガイアックス社執行役で当社を担当してくれていた野澤さんから、「上場を目指すにもリミットがある。本気でやりたいなら佐原さんにベストな方向で調整すべきなのでは?」と言っていただき上田社長にも快諾いただき、今回のMBOに至りました。卒業生として誇れる会社にしていくことはもちろんのこと、上場による株主への還元も早期に実現していきたいと考えています。
私自身は、知識も経験も無い中、色々な人に助けていただき、「他力本願」という表現が適切なのではないか。と思うほど、今回の資金調達では様々な方に助けていただきました。関わっていただいたすべての皆さまに改めて御礼を申し上げるとともに、社内だけでなく社外にも応援してくれる方々、仲間がいることがどれほど心強いのかを改めて身にしみて実感した次第です。
調達して、これからどうするの?
調達した資金の一部は、株式の買取に(MBOのため)、一部は事業伸長への投資に使っていこうと思っています。もっとアクセルを踏みたいと思っても難しかった部分もあり、今後は新規事業を中心に少しでも早く世の中に価値を届けたいと思っています。
また、これまでSaaS型サービスではあるものの、かなり筋肉質な事業運営をしてきたところがありました。裏を返せば社員に負荷がかかっていた部分も多分にあります。今回の資金調達、MBOによって改善できる点は改善していきたいと思っています。
今回新たに株主になっていただいた皆さまは、それぞれ強みが異なる中で事業推進や企業の成長においても様々なシナジーが生み出せる方々に入っていただいたと思っています。株主の皆さまとの連携もできるだけ早い段階で進めていきたいと考えております。
最後に
資金調達と同じタイミングで新規事業をリリースしました。4、5月に立て続けにサービスをローンチしていきますので、ぜひ今後のEDGEの展開にご期待、ご注目ください。
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