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2月に読んだ本を紹介する

おつかれさまです、こーすけです!
今回は2月に読んだ本を紹介し、感想を述べていきたいと思います!
なるべくネタバレが無きよう努めて書いていきます。

1.東山彰良『流』

直木賞受賞作。国共内戦を引きずっている1970~80年代の台湾で、一人の青年が喧嘩・恋愛・兵役を通して成長する青春小説。非常に熱量を感じる物語です。この熱量は主人公の熱さなのか、当時の台湾の熱なのか。登場人物は多いですが、個性的なキャラクターばかりでごちゃごちゃにならずにサラッと読めます。終盤は鳥肌が立ちました。万人受けする一冊だと思います!

2.村上春樹『羊をめぐる冒険』(上)(下)

『鼠三部作』の最終章で、村上春樹が初めて書いた長編です。
日本が舞台のはずなのに日本っぽさを微塵も感じない描写、主人公である「僕」をはじめとした登場人物の生気のなさ(『流』のあとに読んだから余計にそう感じました)、リアリティと虚構が首の皮一枚でつながっているような筋書きなど、村上春樹にしか書けない世界観がさく裂します。
ストーリーを一言で表すと「喪失」。「僕」が失ったものの大きさを知ったとき、世界がモノクロームに感じました。


3.村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』(上)(下)

『羊をめぐる冒険』の後日譚となる本作。
前作を読んでても感じたことですが、村上春樹の小説は亀のように進まないかと思ったらウサギのように急展開を迎えるパターンが多い気がします。本作も急展開が多く、ストーリーに振り回されている感覚を覚えました。登場人物は前作以上に非現実的で、ハマるかハマらないかの2択に分かれると思います。終盤で俳優の「五反田君」が「僕」にとある告白をするのですが、そのシーンが下手なホラーよりもぞっとしました。


https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000203625


以上、2月に読んだ本でした。貴方はどんな本を読みましたか?

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