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さようならも、ありがとうも、大好きも言えなかった。 目を覚ました紗絵は、ベッド脇で母…
「私、ですか?」 「現実を捨てて、夢の中で俺と生きて、寂しくならないかって聞いてる」 …
山の入り口が、大口を開けて紗絵を待っていた。喉の奥には濃緑が鬱蒼としている。砂利の舌は…
我ながら随分と遠くまで歩いてきたんだなと紗絵が思ったのは、町の中に田んぼが現れるように…
夢であるというのに、現実世界とほとんど変わらない。 臨海公園から歩ける所まで歩いても…