ふたなつを終わって

グランドオープンして2年目の夏が終わりました。
いゃぁ～それにしても暑かった。去年は地球沸騰化の時代と言われ、過去最高の平均気温を記録しましたが、今年はさらにそれを上回る暑さでした。
それでも夏休みには多くのお客様に来ていただき、ありがとうございました。
昨年の反省を踏まえ万端の準備をしてきましたが、それでも想定外のことがことが起こります。成果と課題、永遠のテーマではありますが、今年の夏を少し振り返ってみたいと思います。

■今年は豊作だ！でも採りきれない
昨年はミツバチたちが大好きな藤の花に行ってしまい受粉がいまいちでしたが、今年は藤の花も少なく受粉はばっちり、多くの実が成りました。そしてブルーベリーの木も一段と成長し、味ものってきました。でも採りきれないのです。私たちの農園では、お客様に自由に摘み取ってもらい、摘み取れない分を自分たちで収穫します。自分達で採りすぎるとお客様に満足いただけないし、残しすぎると落果し無駄になります。また収穫を予定していても、雨が降ると延期せざるを得なくなります。ブルーベリーはブドウと違って、一本の木でも実の熟し方は一粒一粒違います。成熟の進行と天候、さらにお客様の来園状況を予想しながら計画を立てるのですが、「ヨソウハウソヨ」状態です。

■鳥獣害対策
このコラムでも何度か紹介しましたが、昨年はヒヨドリがやって来て一時期ブルーベリーを食べつくされてしまいました。それに懲りて今年は早々とネットを張りました。結果は、「まあまあ」でした。ネットは量販店で購入した、目の粗いものを使ったため、スズメは防ぎきれませんでしたが、ヒヨドリには効果がありました。それでもネットの隙間から侵入され、完全には防ぎきれません。面白いことに、7月にあれほど飛来していたヒヨドリとスズメが、8月になるとまだ実が実っているにもかかわらず、ぴたりと来なくなりました。渡り鳥のヒヨドリはともかく、スズメはどこに行ったのやら。
もう一つ大騒ぎになったのは、サルの出没です。警戒はしていたのですが、周りの方々の畑でも被害が出た為、相模原市に要請し、追っ払い用の花火を地域に配布してもらいました。私たちの農園でも何度か追い払いましたが、一軒の農家だけでは目が行き届かないので、地域ぐるみで対策を打つことが必要です。

■かき氷
好評いただいている「ブルーベリースムージー作り体験」に加え、今年から「かき氷作り体験」を始めました。業務用のかき氷器で作るフワフワの氷の上に、自家製のブルーベリーソースとヨーグルトソースをかけ放題。真夏の暑い最中に食べるかき氷は最高です。
農地は作物を栽培するところ。販売や加工、その他栽培以外の事を行おうとすると規制が掛かってきます。でもせっかく来ていただいお客様に、農業の楽しさ、面白さを知ってもらいたい。規制がある中、皆さんに楽しんでもらえる企画をこれからも知恵を絞っていきたいと思っています。

■人気ランキングの発表
さがみこベリーガーデンでは、来ていただいた方にお気に入りのブルーベリーに投票してもらっています。さて、今年のランキング発表です。
1位：オーロラ
2位：レガシー
3位：リバティー
以下僅差で、エリザベス・ピンクレモネード・オオゼキブルーと続きます。
好みは人それぞれ。甘いのや酸味が利いたもの、パリッとしたものや柔らかいもの。常時10種類ぐらいは楽しんでもらえますが、いっぺんに全部の食べ比べは無理です。来年は、違った時期に違った品種を食べに来てください。

■夏が終わって
さてブルーベリーシーズンが終われば、のんびりと温泉♨、と行きたいところですが、そうもいきません。秋冬に向けたイベントの企画、ブルーベリーを使った新たな商品開発、そして来年には現在と同規模の発電所を建設します。新たな発電所の下部では、ブドウやキウイを栽培する予定ですが、鳥獣害対策対策は必須です。しかし今までの方式では、ネットを張るにしても多くの手間と費用が掛かってしまう為、知恵の出しどころです。暑さも一段落したので、スタッフ一同で頭をひねっていきます。
（2024.8.31　小林）