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リファレンスの意味。

秋美ビジュアルアーツ3年専攻課題展「おがる」へ。毎年恒例のリファレンス展です。

今年は全作品のタイトルと参照元の解説が載った、大判の単語帳のようなノートが配られまして非常に参考になりました。

私は毎年リファレンス展を楽しみにしているのですが、何故楽しいのか考えてみました。制作者がリファレンスを学ぶのがどうして大事なのかというのは、美術史が、とか、作品を見せるためのテクニックだとか、そういうアカデミック?な素養が私には無いので説明もできませんけれど、例えばある作品があって、それを最もそれたらしめている要素を取り出して、見る。そしてそこに自分の作品を共振させる。リファレンスとはそういう事じゃないでしょうか。
それってアートだけの話ではないんじゃないですか。例えばこういう事ないですか?

嫌いな人がいて、この人とは99%くらい共感できない。
でもたまたま夕方二人でいる時に「この時間帯ってもの悲しくて嫌なんですよね…」と言った。それで、何だか分からないけどその人を受け入れちゃった。相変わらず嫌いだけど、この人にこう語らせた「何か」が、わずか1%たらずの「何か」が、自分と共鳴してしまった。そうすると、相変わらず嫌いなんだけど、なんかコミュニケーションが苦にならなくなったりするんですよね。この「何か」によって、二人は異質ではなくなってしまった……。

そういう、人間の実の部分を、過去にも未来にも、私達の中に発見していく手がかりを、学生さんたちの奮闘に乗っけてもらいながら疑似体験するという、、、

そういう楽しい感じなんですよね。
実際リファレンスが何なのかとか、学生さんがどう思ってやってらっしゃるかは分かりませんけれど 笑。

秋田公立美術大学ビジュアルアーツ3年専攻課題展「おがる」


(『続、リファレンスの意味。』へ記事は続く、と言えば続きます。)

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