分子病理専門医試験 こうやって受かったよ
0.そもそもの始まり 吾輩は卒後10年ちょっとの病理医である。病理専門医を取得後、初めての更新を終えた2022年の年末のことであった。
解剖当番もなく、帰省に伴いぐうたら生活を満喫していたある日、父から
「私は先日行われた第3回の分子病理専門医試験を受けた。君も来年受けなさい」
と言われた。父は先日定年退職し、今は非常勤で働いている歴戦の病理医である。その年になってまだ新しい資格を取ろうと思うその熱意はどこから来るのだろうか? 少なくともその熱意を産生する遺伝子は私には