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制服と卒業

明日は卒業式らしい。
なぜだか実感がわかない。

明日で制服も着なくていいのか。
そんなことを思い出した。

制服は嫌いだった。
わざわざワイシャツにアイロンをかけるし、学ランなんてクリーニングに出さないといけない。
そもそも、あんなに着るのがめんどくさいものを毎日着なきゃいけない理由がわからなかった。

でも3年間着た。

もはや嫌だったと過去形になるぐらいこの制服を着てしまっていた。
というか、嫌という気持ちになることが無くなっていたんだと思う。
もうこれが当たり前で普通なことになっていった。

決して乱暴には扱っていないが、少しよれたワイシャツや所々剥げてる学ランのボタンを見ると、それだけで3年間の重みが伝わってきた。

制服が自分の1部になってしまっていた。

むしろ制服が自分を表していたんだろう。

もう制服を着ることは無い。
学生の自分を象徴する制服。

そんな3年間を表した制服を脱いだ時、
自分はどうなるんだろう。

改めて制服を見る。

学校からの卒業と同時に制服の自分からの卒業。

少し卒業することに実感が湧いた。

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