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【がん患者の徒然草】主治医と看護師さんとの違いを発見した!

 主治医は、僕が初めて抗がん剤を投与される日に病室に顔を出したくれた。
その時間は、ナント約15秒(-_-;)

「大島さん、体調はどう?」
「ハイおかげさまで体調は良いです」
「そうですか!良かったですね。お昼過ぎからお薬入れますからね。何かあったら遠慮無くおっしゃってくださいね。では」

 病室のカーテンを手で持ちながら、顔だけ出したままで15秒の会話は終わった。まぁ、主治医は、忙しいのだからしょうがないと思うが、あっという間の出来事にあっけにとられてしまった。

 それに比べて看護師さんは、仕事とはいえ定期的に病室に来てくれて、かつテキパキと仕事をしてくれる。そして、その合間に何かと話しかけてくれる。

 「大島さん、いつものように体温測ってくださいね。あら、この可愛い紫色のグッズは何?」僕が入院するときに持って行くストレッチ用品を見て看護師さんは、興味ありそうに聞いてきた。

 「これはね、握力用のストレッチグッズなんですよ。女房が持って行けというので・・・」と、僕はまんざらでもない。

紫色の可愛いグッズ

 100円均一で購入したスポーツ用の握力用グッズは、前から待っていた。しかし、これはそれなりの握力が無いとダメだ。

 抗がん剤や他の点滴をしながらの入院では、体力が落ちる。そんな時にでも使えるようにと、女房が高齢者用の握力グッズを用意してくれた。

 それが紫色の可愛い握力グッズである。(写真中央)

 暫くして、今度は、薬剤師さんが来た。今回の抗がん剤治療に伴う薬を分かりやすく説明してくれる。痛み止め、吐き気止め、その他、沢山・・・やれやれ薬だけでお腹がいっぱいになりそうである。

 説明し終わると「そう言えば、大島さん、可愛いグッズを持っているんですって? 聞いたわよ〜、私も見たいわ」と言ってニコニコしている。僕は、困った振りをして喜んで例の紫色の握力グッズを見せた。

 こんな何気ない会話で、その場が楽しくなる。看護師さんや薬剤師さんは、決して無駄話しをしているわけではない。私にとっては、看護の一部である。

 カーテンで仕切られた一人の空間で過ごす僕にとっては、ありがたいことだ。もし、看護師さんや薬剤師さんが、必要なことだけしか話さないと僕は、一人で辛い思いをするだろう。

こんな事を思うのは、僕だけかもしれないがね・・・

  だから個人情報やセキュリティのことは、とりあえず横に置くことにする。

 主治医は、親切に「質問があれば、何でも気軽に聞いて下さいね」と言ってくれるが、主治医には、なかなか気軽には聞けない。よほどのことが無いと主治医との会話はないだろう。

 しかし、看護師さんや薬剤師さんとは、気軽に話が出来そうである。女性だからということもあろうが、僕にとっては、彼女達が話しやすい雰囲気を作ってくれるからだと思う。

 つまり、彼女達とのコミュニケーションは、僕にとっては必要なことなのだ。

 また彼女達の仕事面から考えて見れば、患者との良い関係を気づくためのコミュニケーションでもある。それは大切な仕事なのだと思う。

 趣味のことや最近観たTVのこと。たわいのない話をして、相手のことを知り、良い関係を結ぶことは、彼女達の大切な仕事のひとつだと思う。

 今日も看護師さん達への感謝の気持ちが投稿できて良かった。
ありがとう!

がんになってから、「お布施をすると気持ちが変わる」ことに気がつきました。現在「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」に毎月定額寄付をしています。いただいたサポートは、この寄付に充当させて頂きます。サポートよろしくお願い致します。