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「アイデンティティと闘う 1」毎日ショートエッセー:古い羅針盤129章

人間には知性がある。それに好奇心も豊富だ。それもこれも、二足歩行で発達した大脳のお陰。だが、弊害も起きた。脳が大き過ぎて、母体を救うために、早産になった。そして、その結果、何年もの間、自立出来ず、家族のみならず、他人にその身を任せなくてはならなくなった。その他人の集合体が社会である。故に、未だ幼き頃も、あるいは成人と見做される程に成長しても、アイデンティティと戦う羽目に陥っている。でないと、埋もれてしまう。あるいは、他者依存から逃れられなくなる。又は、他人に好いようにされてしまうからだ。両親や兄弟からの自立も然り。生まれ育った田舎からの自立も然り。更には、信じて来た宗教や教義からも、何時かは自立が必要な時が來るものだ。「第三の性「X」への道――男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる」:ジェマ・ヒッキー、 上田勢子訳を読んでいる。

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