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「旅を食する技 01」毎日ショートエッセー:古い羅針盤133章

程よい田舎から、この程よい都会へと移り住んだ、やや不都合な理由の中に、手近で美味しいモノが食べたいという欲求が、私も家人にも存在した。それはこの移転の前に真剣?に検討していたハワイ旅行で感じた矛盾から来ている。確かにハワイ旅行は楽しいだろう。でも、それは非日常的過ぎて、旅行から帰ってきたら、又、平和だが変化に疎い田舎暮らしに戻ってしまう。それでは元の木阿弥。高額な費用を出してまで、その刹那的な投資は清貧を謳う我が家には似合わない。そう思ったのだ。ならば、もっとそれが可能な場所に移転すれば良い。そう思ったはず。その証拠に、未だ移転後一か月も経たないが、外食頻度は高く、美食三昧である。否、其処は清貧をモットーにしている故に、一等地のB級グルメで我慢はしているのだが。今更ながら、振り返れば、海外駐在時は欧州などに家族旅行した際の楽しみは、やはり現地の食事。あるいは地元でしか味わえないワインだったりした訳で、旅は道連れではなく、食事連れである。「ガストロノミーツーリズム: 食文化と観光地域づくり」:尾家 建生, 高田 剛司他を読んでいる。

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