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【旅の短歌】トラピスト修道院(北海道)


どこまでもまっすぐ歩いて行けそうな気がする朝のローマへの道

私はどこまで行けるんだろう。
このままずっと、どこまでも歩いて行けそうな気がする。

若い頃には、旅先で何度かそんな感覚を味わったことがあります。
チェンマイの川べりで、イッタラ駅のホームで、あるいは紀伊半島の小さな街で。

長らく感じていなかったその気持ちを、つい先日久しぶりに味わいました。

ふと思い立って出かけた、春の函館。

桜が満開の五稜郭や函館山の美しい夜景、駒ヶ岳が印象的な大沼公園など、北海道の中でも本当に観光資源が多い地域だと思います。

そんな函館エリアで、今回初めて訪ねたのが北斗市にある「トラピスト修道院」。

1896年に設立、正式名称は「厳律シトー会灯台の聖母大修道院」と言うのだそうです。

アクセスは道南いさりび鉄道「渡島当別」駅で下車して徒歩約20分。

修道院の前をまっすぐに貫く直線道路は「ローマへの道」と呼ばれています。

北海道では珍しい、杉の並木道。よく晴れた朝、ローマへの道はとても静かで、時折車が通り過ぎるほかに聞こえるのは風の音だけ。

このままどこまでも、まっすぐ歩いて行けそうな気がしました。

巡礼路を行く人は、こんな気持ちになるのかな。

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