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百人一首

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#現代語訳

【百人一首】風をいたみ(四十八・源重之)

【解釈】 出典は詞花集 恋上 二一〇。 作者は源重之(みなもとのしげゆき)。清和天皇を曽…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】八重むぐら(四十七・恵慶法師)

【解釈】作者は恵慶(えぎょう)法師。 出典は拾遺集 秋 一四〇。「河原院にてあれたるやど…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】由良のとを(四十六・曾禰好忠)

【解釈】 出典は新古今集 恋歌一 一〇七一。 縁語を多用し、激しい情景を詠んでいるようで…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】あはれとも(四十五・謙徳公)

哀(あはれ)ともいふべき人はおもほえで みのいたづらになりぬべき哉(かな) (四十五・謙徳…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】逢ふことの(四十四・中納言朝忠)

逢事(あふこと)のたえてしなくはなかなかに 人をも身をもうらみざらまし (四十四・中納言朝…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】あひ見ての(四十三・権中納言敦忠)

【解釈】出典は拾遺集 恋二 七一〇。 作者である権中納言敦忠は三十六歌仙の1人。藤原時平の…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】契りきな(四十二・清原元輔)

契(ちぎり)きなかたみに袖をしぼりつゝ 末の松山なみこさじとは (四十二・清原元輔) 【解釈】 約束したね。互いに涙で濡れた袖を絞りながら、どんなに大きな波でも末の松山を越えることはないように、私たちの仲もずっと永遠に変わらないものであると。 出典は後拾遺集 恋四 七七〇。 とうに新しい恋へ向かっている彼女へ向かって、永遠に愛するってあんなに泣いて約束したじゃん、なんてつめよる歌です。未練すごい。ちょっとめんどくさい男の人の歌です。 とはいえ詞書には「心変はりてはべ

【百人一首】恋すてふ(四十一・壬生忠見)

恋すてふ我名(わがな)はまだき立にけり 人しれずこそ思ひ初(そめ)しか (四十一・壬生忠見)…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】誰をかも(三十四・藤原興風)

誰(たれ)をかもしる人にせむ高砂の 松もむかしのともならなくに (三十四・藤原興風) 【解…

羽田さえ
3年前
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【百人一首】人はいさ(三十五・紀貫之)

人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香(か)ににほひける (三十五・紀貫之) 【解釈】 …

羽田さえ
3年前
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【百人一首】しのぶれど(四十・平兼盛)

しのぶれど色に出(いで)にけり我(わが)恋は 物や思(おもふ)と人の問迄(とうまで) (四…

羽田さえ
2年前
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【百人一首】浅茅生の(三十九・参議等)

浅茅生(あさぢふ)のをののしのはら忍れど あまりてなどか人のこひしき (三十九・参議等) …

羽田さえ
2年前
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【百人一首】忘らるる(三十八・右近)

忘らるる身をば思はずちかひてし 人のいのちのおしくもあるかな (三十八・右近) 【解釈】 …

羽田さえ
2年前
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【百人一首】白露に(三十七・文屋朝康)

白露に風のふきしく秋ののは つらぬきとめぬ玉ぞちりける (三十七・文屋朝康) 【解釈】 ひとり秋の野原にいる。草花についた白露に、風がしきりに吹きつけてきらきらしている。 紐でくくっていない宝石が、散り散りに光っているみたいだ。 出典は後撰集の秋中 三〇八。 作者は文屋朝康(ふんやのあさやす)。 むべ山風を嵐とか言っていた六歌仙、文屋康秀の子供にあたる人です。 思いがけない秋の嵐で、ススキについていた露が弾け飛ぶ。そんな風景でしょうか。少しだけものさびしい、秋の美し