お茶を濁す

またやってしまったようだ。
私は何故こうも学ばないのだ。
腹がはちきれそうだ。
うぐっ、苦しい……。
食べ過ぎたというよりかは、飲み過ぎたのだ。
飲み過ぎたと言っても、私の場合はお酒ではなく、ただただ水分だ。
そして、お茶でもない。
あいにく、お茶っぱを切らしていて、最近はもっぱら白湯を飲んでいるのだ。
実につまらない。
お茶が大好きな私にとって、お茶が飲めないという事は、想像している以上に苦痛あり、ストレスなのだ。
徒歩何分のところにスーパーやコンビニがある人には、理解不能だろうストレスだ。
話は逸れるが、ド田舎に住んでいる私にとって、ピザを宅配したり、マックに行ったり、ましてやウーバーイーツなんて洒落たもんを利用する事は、叶わぬ夢なのだ。
都会に住んでる人には、想像もつかないだろう。
今の私の一番の夢は、マックに行く事だ。
不思議な事に、マックの事を考えていたら、またお腹が空いてきた。
フィレオフィッシュバーガーなら食べられる気がする。
通常なら、たぶんフィッシュバーガーなら10個はイケる自信がある。
それくらいフィッシュバーガーが大好きだ。
ド田舎にもマックを!!
ぜひ清き一票というノリで叫びたくなる今日この頃である。
しかし、お腹が満腹な時に食べ物の話ができるなんて、私はある意味ツワモノなのか?
なんて、だいぶ話が逸れてしまった。
あっ、因みにコンビニは徒歩30分の場所にある。
ついでにいうと、車で20分行くとモス、ケンタ、ミスドなどはある。
しかし、私は運転ができない。
母もそんな用事のために動いてはくれない。
通院で出かけた時も、母はファーストフード店には寄ろうとしてくれない。
だから、未だに夢のままなのだ。
ここで誰もが思っている事を述べよう。
さんはい!
自分で電車かバスで買いにいけばよくね!?
はいごもっとも!
正解でございます。
しかし、私は引きこもりなので、外出するにはかなりの気力と体力を必要とするのであります。
そこまでして食べたいかと聞かれれば、はなはだ疑問でありまして……。
今にいたるわけです。
話を戻そう。
私は思う。
夢とは、案外叶ってしまうと、感動は一瞬に過ぎ去り後に残るは色褪せたただの現実だけ。
虚しさだけなのではないか。
夢は夢のままにしておいた方が、眩しさを保っていられる。
まぁ、そんなものは惰性の言い訳に過ぎないが……。


おっと、そうこうしているうちに、お腹の痛みも治まりやした。
あっしの今一番の夢はお茶を飲むことでござんす。
おい、腹痛の話じゃあなかったのかい?
そうでやんすけど、もう治まりましたんでさぁ。旦那。
そうかい。そりゃ良かったなぁ。
へぇへぇ。大事にいたらず、助かりやんした。
それは良かったが、お前さんは一体何が言いたかったんだい?
さぁ、何が言いたかったんでやんしょう。
何だいそりゃ。困った野郎だね。全く。
へぇ。すいやせん。

てな感じの、何でもあり何でもない腹痛から始まるよた話でござんした。
何がなにやら一体何が言いたかったのやら、うまくお茶に濁したところで、おしまいといたしやしょう。
お後がよろしいようで……。

ずずずっ。


ー完ー









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