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テレビ屋気取り #12「田村淳のコンテンツHolic」に思いを寄せて


先日インターンシップにおいて、模擬面接へのフィードバックとして、「話がまわりくどい」と言われました。

このnoteも原因だなと感じ、できるだけ簡潔にわかりやすく書いていこうと思います。



「コンホリ」最終回


「田村淳のコンテンツHolic」が今週最終回を迎えました。

今自分がこのような文章を書いているのも、この数ヶ月間で深くテレビを見つめることができたのも、将来自分が作りたい番組ややりたいことを考えることができたのも、全てこの番組に出会うことができたからであり、感謝しかありません。

今回は、最終回の感想と「コンホリ」から考えたことを、自分の頭の中を整理するために書きたいと思います。



全てが今の時代にマッチしていた番組


2020年4月の改編によって、4月末から放送予定だったこの番組は1ヶ月の放送延期を経て、5月28日から放送開始されたようです。(Wikipediaより)

まさにこの時、世の中は緊急事態宣言により外出自粛を強いられ、家で過ごすことが多くなり、人々が普段よりもテレビをはじめとするエンタメコンテンツに向き合う時間が多くなった時期でした。

そんな時に、「おすすめのコンテンツを紹介するコンテンツ」というのは、今思えば需要と供給にマッチしたコンテンツだなーと思います。(強引な結果論かもしれないですけどね)


コロナ禍において、リモート収録というのが当たり前になりましたが、この番組は最終回までのほとんどの回(藤井健太郎さん回を除く?)がリモートで収録されました。

「コンホリ」に出会う前に自分が思い描いていたのは、スタジオで4人くらいがVを見ながらトークするという番組だったため、淳さんとゲストが1対1でトークするこの番組の規模感は、最初は物足りないのではないかと勝手に心配していましたが、2人だけの会話だったからこそ、この番組の特徴であるテンポ感やマニアック感が生まれたのかなと(勝手に)感じています。


あとは、なんと言ってもエンタメのクリエイティブな側面に興味を持つ人が増えてきた中で、この番組がそういう層にハマったと言えるのではないでしょうか。

ここで少し触れましたが、テレビの演出家たちが積極的にフィーチャーされるようになり、「番組の面白さ=演出の腕前」という認識が強くなってきたのではないかと思います。

実際、TBSの藤井健太郎さんが出演した回で、淳さんが「ウチのYouTubeチャンネルの編集をしている大学生が藤井健太郎に憧れている」という趣旨の発言をしているのが印象的でした。

自分も面接で「どの番組の総合演出やってみたい?」と聞かれ、何も考えていなかったため、とっさに「水曜日のダウンタウンです」と答えたものの、「でも、今の演出の方で確立している感じがあるので、自分には無理です。むしろ新しい番組を立ち上げたいです。」と言ったのを思い出しました。

その後しつこく、「俺が総合演出やったらもっと良くなると思う番組は?」と聞かれたので、この番組のことも話しました。


挙げればきりがないので、この辺りでまとめようと思いますが、
この番組は、2020年のこの世だからこそ、より意味のある番組になったなと感じています。
最終回の最後に、淳さんが「他のテレビ局が誰も手をつけなかったエリア」にトライしたことは、「テレビ史上に残る取り組みだったな」と思う、とおっしゃっていたように、あえて誰も手をつけてこなかった、つけられなかったところに挑戦していったからこそ、こんな私のような人間の心に響き、目標を与えてくれました。

自分のような視聴者がどれだけいるかわかりませんが、当初の予定よりも1クール延長されたように、この番組に惹かれた人がたくさんいたのは事実だと思います。

ただ、淳さんが「やはり無理は生じる」と言ったように、こういう番組の限界はどうしてもあるのかなとは思います。なんとなくそれは見ていて感じる部分もありましたが、それが何かを知りたいという思いが今は強いです。
でも、将来こういう番組を作るには、それを自分で見つけなければいけませんね。



テレビがカッコつける時代は終わりだ


最終回、渡辺直美さんが私が考えていたことを全て代弁してくださいました。

「全部を見せないというのが、もしかしたら古い美学なのかな。」


私がこういう「テレビで他のテレビを褒める」みたいな番組を作ろうと思った理由は、「テレビの裏側をもっと見せるべき」だと思ったからです。

それは自分の原点である「めちゃイケ」の影響であり、先ほどの演出家の話にもつながってきます。「めちゃイケ」の総監督だった片岡飛鳥さんのことが気になって仕方なかった中学生の頃の自分のように、テレビを作る人たちがどんな人で何を考えているのかを知りたい人はいるのではないかと思います。

YouTubeは基本的に、出ている人が編集や構成も全て自分で考えています。

つまり、どういう人がその動画(コンテンツ)を作っているのかがよくわかります。というか、そういうことを意識するまでもなく人々は動画に触れていて、知らないうちにどの動画とクリエイターのキャラクターをリンクさせています。

これを踏まえて、クリエイティブな部分や制作過程(制作秘話)を見せていくことの意義や需要を主張したいです。


もちろん、内輪ネタやノリをテレビで強く押しつけることは望ましくないし、やりすぎには気をつけるべきだと自分の実体験を通して強く感じています。だから、その程度には気をつけるべきだと思うし、これがこういう番組をテレビで実現させることの難しさだったりするのではないかと感じています。

もしこういう番組が、ただ「テレビは出来上がったものでなければならない」「テレビは裏の苦労を見せてはいけない」という理由だけで実現していないならば、もうその考え方は時代に合ってはいないのではないでしょうか。

テレビがカッコつける時代は終わりです
(↑この表現はカッコつけてます)

見逃し配信無料がなんだ、ネット同時配信がなんだ、
視聴者との距離感は、そういった物理的なものだけで詰めるのではなく、もっとコンテンツの内容的に詰めていくべきなのではないのか!?




クリエイターへの敬意を込めたフィードバック


渡辺直美さんが瀬戸弘司さんのチャンネルを紹介したのは正直驚きました。

今回の紹介を見ていて感じたのは、直美さんは自分がYouTubeチャンネルで発信しているからこそ、瀬戸さんの動画に感銘を受けたということです。

私もYouTubeで動画を発信したり、映像制作の仕事に携わったりしているため、瀬戸さんをはじめとしたガジェット系ユーチューバーの動画をよく見ます。そして、動画に影響されてガジェットを購入します。

でも、ガジェットに興味がなかったり、生活の中で触れることのない人は、もちろんガジェット系の動画は見ません。(瀬戸さんはこういう層からも支持がありますが、、)


調査したわけではないのであくまで推測ですが、「コンホリ」に関して絶賛のツイートをする人たちには、何かしらのクリエイターが多かったような気がします。表現者として共感する部分があったり、勉強になる部分があったりしたからこそ、番組の魅力に惹かれたのではないかと思います。

逆に、一般の視聴者を取り込む難しさがあったのではないかと思います。
実は私もある面接で、「アメトークの『バラエティ大好き芸人』は視聴率低かったよ」と言われたように、かなりマニアックなエリアを攻めているためそれが数字に表れているということを知りました。

「コンホリ」や私が将来作ってみたい番組は、視聴率を割り切らなければならないし、それでいいと私は思います。

ただ、それでは企画として通らないため、説得力を高める言い訳としてあることを思いつきました。


佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO) | ニッポン放送 | 2020/12/16/水 27:00-28:30 


12/16放送の「佐久間宣行のオールナイトニッポン0」で、
ゲスト出演された麒麟の川島さんが、「自分がウケたところのOAを何回も見ながら酒を飲む」という話をされていました。

タレントでもない自分ですが、テレビ出演した際やラジオ制作に携わった際に同じような経験をしたことがあり、すごく共感しました。

よくラジオなどでタレントさんがエゴサをしたという話をするのが当たり前になってきたように、出演者に限らず制作者の方たちも視聴者の反応を知るために、SNS等で感想を調べることがよくあるのではないでしょうか。もちろん肯定的な感想ばかりではないでしょうが、良い反応が見られるとかなり嬉しいはずです。

それが同業者だったらなおさら嬉しいのではないでしょうか。

テレビの制作者を含む、コンテンツのクリエイターに対して、
お互いに番組批評をしてフィードバックしていくことで、テレビ全体・エンタメ全体がより良くなっていくのではないかと思います。

今の私の理想は、出演者と制作者が一緒になってコンテンツの良さを語り合う番組を作ることです。ここに私のような素人(視聴者)が入るのもそれはそれで面白いのではないかと思います。

もし自分が制作者(ディレクター)だったら、憧れのタレントさんたちに自分の番組が褒められたら舞い上がると思います。
実際、一番尊敬する芸人さんたちに自分のコメントを笑ってもらったときのその方達のリアクションと自分の中の興奮が忘れられなくて、テレビを作りたいという今の自分がいます。

「一緒にやろう」は1回限りのたかが20分では意味がありません。

もっとマニアックな本質的な部分で横のつながりがあるべきではないでしょうか。


まとめ


自分がやりたいことを明確にしてくれたコンテンツが
「田村淳のコンテンツHolic」です。

自分はまだそのスタートラインにも立てていませんが、
今後もこの「テレビ屋気取り」を続けながら、テレビをはじめとしたコンテンツの面白さに触れ、自分が作りたいもののイメージを膨らませていきたいです。

改めて、「田村淳のコンテンツHolic」に出会わせてくださってありがとうございました。

勉強のために初回から全て見直したいので、ぜひ有名VODでの配信をお願いします。(現在ほぼ収入のない大学生にはこれ以上サブスクを増やすことはできないので…)



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《今週のおすすめコンテンツBEST5》


「水曜日のダウンタウン」

・今週からTVerでの配信開始
・水曜じゃないとできない東ブクロさんの企画
・スタジオゲストに児嶋さんがいるのに全く触れないというある種の悪意
・シリアスからの脱力系、毎回の企画の緩急さ


「それって!?実際どうなのか」

・スター春日だから成立したロケ企画
・「全制覇できるんだろうな〜」と思ってしまう春日さんの才能


「相席食堂」
 黄金期メンバー集結!!「モーニング娘。-1GP」開幕

・偶然成立した?賽銭ボケ


あちこちオードリー~春日の店あいてますよ?~
 同期のキングコングが揃って来店 無名時代のオードリーとの共演秘話

・キングコングとオードリーはコンビ間の関係性が似ている?
・お互いが敬語なのがリアルな関係性


「かまいガチ」
 M-1出たくない!?ニューヨークの赤裸々なマジ悩みとは?

・ニューヨークがお悩み相談ばかりしているという流れ
・「ポストかまいたちはニューヨーク」


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2020.12.19 作成

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