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高校1−1

 2009年の四月僕は高校に入学した。場所は東京北区王子にあり、普通の進学校である。進学校とはいうものの要するに滑り止めの高校である。おそらく8割くらいの人間が第一志望ではなく入学しているのだと思う。少しの挫折を味わった人間が多かったのだろう。
 3つのコースに分かれ進学コース、進学選抜コース、特進コースとなっており、偏差値によってクラス分けされている。(進学コースが1番低く、特進コースが1番高い偏差値となる)さらに中高一貫部もあり僕が通っていた高等部とまた離れた場所に中高一貫用の棟があった。中高一貫に関しては卒業までほとんど関わりもなく部活で関わらなけば別の高校のようなポジションだった。系列が運営している幼稚園や大学もあったが殆どの人間は付属の大学を目指さないし、先生達も一言も目指せとは言わなかった。僕が入学した十数年前に女子校から共学へ変わったらしいがそんな名残は微塵もない。著名な卒業生として数年前にテレビでも活躍していた占い師や昔のアイドルがいるようであった。その占い師の影響なのか自分を深めるという授業がある。
 まあ詰まる所、平均的な私立高校である。

 僕はギリギリ東京ではない埼玉県に住んでいた、高校へドアトゥードアで45分程で登校していた。前述の通り僕は別の私立高校が第一志望であり、見事に撃沈して北進テストの結果で確約をもらっていた母校に入学した。入学したのは進学選抜コース偏差値は高校内で真ん中である。

 あまり僕はヒエラルキーとか陽キャとか隠キャとかカテゴライズする流れが好きではない。各々が好きな所で好きなようにすればいいじゃんと思っている。他人に決められるのは死ぬほど気に食わない。が、読者の方々にはイメージを膨らませてほしいので、簡単に高校内のヒエラルキーを話しておきたい。

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