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【おすすめ小説】星の子 信仰が家族の形をゆがめていく


「星の子」はどんな小説?

今村夏子さん著書「星の子」は、両親が宗教にはまり込んでいく様子をテーマに、子供からの視点で描かれた小説です。


林ちひろは中学3年生。病弱だった娘を救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込み、その信仰が家族の形をゆがめていく。野間文芸新人賞を受賞し本屋大賞にもノミネートされた、芥川賞作家のもうひとつの代表作。
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「星の子」解説より

どうも、読書大好き、Webライターのサダと申します。私は、年間読書数120冊に到達するほど読書が大好きです。

そんな数多くの本を読破してきた私が、「これは面白い!」と思った書籍を紹介する、読書記録を兼ねた記事となっています。

今回は、今村夏子さん著書、「星の子」の読書感想です。

この小説は、両親が新興宗教にはまり込んでいる様子が、子供の視点でリアルに描かれている小説です。

大切な人が信じることを、わたしは理解できるだろうか。一緒に信じることができるだろうか…。

幼い頃には普通に感じていたことも、成長するにつれて子供ながらに疑問に思い、思い悩む姿が描写されています。

そこまで凄惨な内容ではありませんが、色々と考えさせられます。

2020年には芦田愛菜さんが主演で映画化されて話題になりました。

そんな今村夏子さん著書「星の子」の見どころを紹介していきます。

ポイント1 両親が宗教に入り込んでいくリアルな過程

物語の主人公である林ちひろは中学3年生、ちひろは未熟児で生まれ、生後半年目には原因不明の湿疹に苦しみます。

両親は色々な薬や治療を試しますが、一向に効果はありません。
藁にもすがる思いで、父親の同僚が譲ってくれた「金星のめぐみ」という水を持ち帰り、助言どおりちひろの体を洗います。

すると、途端にちひろの夜泣きが減り、2カ月目には全快するのです。

それを機に、両親は、水をくれた同僚が入っている新興宗教に入信するのです。

父親は仕事を辞めてその宗教団体に加わり、母親はその宗教団体がくれた怪しい聖水「金星のめぐみ」をタオルにひたし、頭にのせて生活するようになりました。

・・・雲行きが怪しすぎる

叔父の忠告も聞き入れず、家は引っ越すたびに狭くなり、ちひろよりも5歳年上の姉妹は家を飛び出してしまうのです。

・・・なんか、すごく悲惨ですよね💧

あまりの成り行きについつい引き込まれてしまいます。

ポイント2 両親が信仰する宗教に対する子供の視点

そんな悲惨な状況ながらも、主人公のちひろは前向きで元気に日常を過ごしていきます。

体の具合が悪くなると「金星のめぐみ」をひたしたタオルを頭に乗せることも、ちひろからすると幼い頃からの習慣なので普通の光景なのです。

両親はちひろに愛情を注いで育てているので、ちひろは健やかに育っていきます。

宗教団体の集いにも、お出かけ感覚で参加していきます。
それなりに子供が楽しめるイベントも用意されており、同世代の子供も参加しているので、普通の子供らしくワイワイ遊んでいたりします。

ですが、成長するにつれて、次第に色々な疑問を抱くようになっていきます。

ポイント3 成長に伴うちひろの変化

ちひろは、外の世界と家の中との違いに戸惑うようになってきます。

宗教の習慣で母親を変質者扱いされ、クラスメイトに知られたくないように思ったり、信者以外の話に共感を覚えたりもします。

さらに、決定的にショックな出来事も起こり、ちひろの思考にも変化が訪れてきます。

そんな思い悩むちひろの情動が、繊細に描かれています。
日々の出来事に悩み、両親と過ごしてきた日々に思いを馳せるちひろの心情に、思わず感情移入してしまいます。

特にラストシーンは、読者それぞれにとらえ方が出るような感じになっているので、ぜひとも読んでみて欲しい内容になっています。

まとめ

今村夏子さん著書、「星の子」は宗教をテーマにした子供視点で描かれているドラマチックな物語です。

私は、映画版は未視聴なのですが、芦田愛菜さんの演技が秀逸で、素晴らしい内容になっているみたいので、視聴してみたいなと思いました。

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