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【ASD(自閉スペクトラム症)/解離性障害】 持病について・他色々なことを記録していこ…

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【ASD(自閉スペクトラム症)/解離性障害】 持病について・他色々なことを記録していこうと思います。

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身体拘束とフラッシュバック

過量服薬が原因となり、閉鎖病棟に入院して早3ヵ月。 ここ数日、隣の部屋の患者さんが身体拘束されている。 隔離される前まで彼女とは日常的に話していたので、拘束されてしまったことが不憫なのはもちろんのこと… 壁越しに聞こえる彼女の叫び声と、拘束具が立てるチャラチャラという音が私の精神にも影響を及ぼしている。 数年前、高校生だった私も拘束されたことがある。 当時、自殺を企てて高所から飛び降りようとしていたのを親に見つかり、翌日入院が決まった。 拘束しましょう、という先生の指示に怖

    • こころが動かない

      こんにちは。仙骨です。 そういえば、退院しました。一年間にわたる入院だったので本当に長く感じました。ようやく病院を脱出し、一段落着いたところでこの記事を書いています。 さて、今回はタイトルのようにこころが動かないことについて少し整理してみたいと思います。 こころ―感情が動かないとは一体どういうことか。 まず考えられるのは、離人感でしょうか。 離人感とは、自分の身体、または精神が自分から離れたように感じることです。離人症とよばれ、解離性障害の一種とされています。 離人症の

      • 破裂寸前の水風船

        今の状態を表すにはタイトルがぴったりだと思う。 苦しいんだけど何が苦しいのかわからないし原因もわからない。 ただ、精神的に苦しい。理由を語れないから他者に頼ることもできない。 そういえばいつもことごとくそうだなぁ。 どう説明すればいいのかわからなくて「助けて」が言えない。 どう言えば理解ってもらえるのかがわからない。 理解ってもらえないことを理解っている。だから端から言えない。言わない。 そうこうしているうちに爆発。周りの人に迷惑をかけて、「援助希求能力が足りない」だな

        • 解離性けいれん(転換性障害)について

          「解離性けいれん」って、耳にしたことはありますか? 今回は私の場合の症状や対処法についてお伝えしていこうと思います。 同じような症状が出ている方の助けになると幸いです。そうでない方も「こんな症状があるんだな〜」と、よければ眺めていってください。 解離性けいれんとは? 解離性障害の中でも身体に症状が出るものを、転換性障害といいます。 またその中でもてんかん発作によく似た、身体に不随意運動が起こるものは解離性けいれん(心因性非てんかん性発作)と呼ばれています。 心因性であり、

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        身体拘束とフラッシュバック

          タイムスリップと他人事

          またまた時間旅行。 さっき夕方だった気がする…気づいたら夜10時。 薬は飲んだんだろうか?食事は…? 分からないことだらけだけど確かめようなんて無い。夜の静かな病棟でできることなんて知れてる。眠れないからnoteでも書きます。 そういえば、コロナになりました。 感染してからというもの、自分のいる病室がこれまでと違うように見えます。 なんだか見え方が違うんですよね。まるで今までいた部屋とは違う部屋にいるみたい。軽い離人感かも。 それから、色んなことが他人事になりました。

          タイムスリップと他人事

          大人になんてなりたくなかった

          大人になんてなりたくなかった

          何に苦しめられているのかが分からない

          あなたは何に困っているのかと尋ねられたとき、私はいつもはっきりと答えられない。 困っていないといえば困っていないといえるし、困っているといえば困っているともいえる。 もやもやとしたカタマリが胸の内に巣食っていたり、言いようのない不安が襲ってきていたり。 そういった曖昧な言葉で相手に理解してもらえるとは思っていないので、困り事を訊かれたとしても「大丈夫です。」としか答えようがない。 私は自分の感情の言語化をするのが難しい。 おそらくアレキシサイミア(失感情症)傾向がある

          何に苦しめられているのかが分からない

          【診察】何も言えない

          私は主治医にほとんど自己開示をしていない。 自分の話をすることは滅多にないし、訊かれてもごまかすことだって多々ある。 過去を話したこともほぼ無いし、自分の気持ちに触れることも全く無い。 当たり障りのない、「この程度ならば言っても傷つかないであろう」情報のみ伝えている。 だから先生も判断するのが難しいと思う。 そもそもどうしてこうなるまでに至ったかというと…。 私があまりにも傷つきやすいことが原因だと思っている。 ASDの特性もあり、相手の表情や雰囲気から感情や思いを察す

          【診察】何も言えない

          辛い感情を和らげる方法

          自分の感情をなだめられない。 なぜか? 結論から言うと、幼少期の愛着形成が不完全だからだ。 通常だと、子どもは不快な感情を体験したときに親から情動をなだめてもらい、なだめてもらった経験や親の存在を自己の内に取り込む。 そして大きくなるにつれて親がいなくとも自分で自分の感情をなだめられるようになる。 しかし、そういった経験が不足している人は自分の感情を制御することが難しいがために、他の方法を用いる場合がある。 例えば、過食やアルコール依存、過量服薬や自傷行為、解離など。

          辛い感情を和らげる方法

          創作「真夜中の旅路」

          夜になると、少女はベッドにもぐり込んだ。 頭まで布団を被ると、目を閉じる。 これから、枕元に並べたお気に入りのぬいぐるみたちと一緒に遠い場所へと旅に出る。 すべての喧騒から距離を置き、世界でたった一つの安心できる"いつもの場所"を目指して。 窓の縁に手をかけ、足を乗せて身を乗り出す。 パジャマの裾を翻し、ふわりと宙に浮かぶ。 ここからは誰にも邪魔されない。 少女だけの旅路のはじまり。 つま先が窓から離れた瞬間、大きくジャンプをするかのようにして飛び立つ。 両親

          創作「真夜中の旅路」

          今朝起きて気づいたことがある。 昨日までは無かった感覚が今日新たに生まれた。 どんな感覚かと言うと、大きな質量をもつ重たい鉛が心に巣食っているような感覚。 胸のあたりが重たく、何かがずっしりと腰を据えている。 私には新たな課題が課せられた。 この鉛のようなものの正体を暴かなければならない。 しかし、考えようとすると息苦しくなる。それでも考えなければならないから考える。 考えれば考えるほど息苦しさは大きくなっていく。 思えば、ここ最近を振り返ってみると私はいつもと様子が違

          虐待なんて受けてないけど。

          先日、診察のときに主治医から言われた言葉が引っかかっている。 話の流れで、先生はどこまで私のことを知っているのかと訊いた。私は先生に自分のことを殆ど話していないから、きっと情報は限りなく少ないと思う。 そのことを前提に尋ねると、「お父さんから虐待を受けていたと聞いている」と返ってきた。 一体誰から聞いたのか知らないが、私はそんなことはこれまでに一言も伝えていない。 しかも実際には私は虐待なんて受けたことはない。 頭の中がクエスチョンマークで埋め尽くされた。 思わず黙り込

          虐待なんて受けてないけど。

          架空の人たち

          あなたは両親から愛されて育ちましたか? それとも、愛情を注いではもらえませんでしたか? 私はどちらかというと後者の方で、幼少期から両親に愛されて育った感覚はありません。 その事に最近になって気がついてしまいました。 私が育った家庭はいわゆる機能不全家族でした。 父親はアルコール依存症で、母親への面前DVがありました。暴言は日常茶飯事で、肯定的な言葉をかけられた記憶はありませんが、その分否定的な言葉はたっぷりと受けてきたと思います。 それでも、うちはごく普通の幸せな家庭

          架空の人たち

          身体の中が空っぽに感じる。 心は空虚感で満たされていて、自分が誰だか分からない。誰でもない、宙ぶらりんの状態は落ち着かない。誰かに名前をつけてもらいたい。

          身体の中が空っぽに感じる。 心は空虚感で満たされていて、自分が誰だか分からない。誰でもない、宙ぶらりんの状態は落ち着かない。誰かに名前をつけてもらいたい。

          人格交代について

          こんにちは。仙骨です。 私は現在、解離性障害と診断されています。 症状としては、主に健忘や遁走、離人感、人格交代などがあります。解離性障害と一括りにしてあっても、症状は色々ミックスされています。 そのなかでも今回は、当事者視点から人格交代についてまとめてみようと思います。 通常の人でも理解できるような形で記そうと思うので、解離性障害について少しでも気になった方は立ち寄ってもらえると嬉しいです。 ※交代人格がいるといえば解離性同一性障害が有名ですが、今回の記事では解離性障

          人格交代について

          消えればいいと思う感情

          物心ついたときから思っていたこと。 ネガティブな感情は消えればいいのに───── そう思って、怒りや悲しみや不安や妬みは無かったことにしてきた。 イラッとくる瞬間があれば、「そんなことは思ってはいけない」と怒りに蓋をしてきた。 悲しみも、不安も、妬みも、その他も同様に。 どこで学んだのかは分からないけれど、ネガティブな感情を抱くと"バチが当たる"と思い込んでいた。特に相手がいる場合。 こんなことを相手に思ってしまっては失礼だ、とネガティブな感情を封じ込んで何を言われても

          消えればいいと思う感情