健康は誰に任すのか
『霊魂の自分は死なないんだよな』
(そう。永遠不滅だわ。死ねないの)
『なんかこう、実感わかないけど』
(あなたはまだ、頭脳寄りだものね)
『たーしかに確かに。うーん。せめて眠ってる間、肉体の不自由さから解放されたいよ。心地よく自由自在っていうかさ』
(そうね。そろそろ準備が必要かも。死んでからでは遅いもの。どうしていいのかわからないまま、ふらふらしてる魂も多いわ)
『なんかヤダな、それって』
(魂としては不健全よね)
『肉体の健康とは違うんだな』
(そりゃそうだわ。魂ですもの)
☆☆☆
こんにちは!
フジミドリです♡
9月17日再開の私物語シーズン4、今回は健康についての三巡目となります。
肉体でなく霊魂の健康です。
ご存知ないかもしれません。けれども、霊魂を感じる私にとって切実な問題なのです。
そして、守護の神霊が呼んで下さる指導霊との対話でようやく安心できました。
備忘録として纏めたこの幽界見聞録。
霊的世界が苦手な方は、幻想小説としてお読み頂ければ嬉しいご縁です。
では早速──
☆☆☆
肉体の症状が完全に消えることはない。
治ったはずが再発とか。こっちは良くなったと思えばあっちが悪くなる。
そして最後は死んでしまう。
だから、つい投げやりになる。これ以上は考えても仕方がないと諦めるのだ。
とはいえ、肉体から離れた後も形が変わって自分という存在は続いていくならば──
☆☆☆
『高齢者だもんなぁ。だんだん頭も惚けて、まともに考えられなくなっちまう』
(あら、それなら大丈夫よ。幽界のことは、頭脳で考えたってどうにもならないわ)
『うーん。なんというか。オレがオレでいられるうちに納得しておきたいというか』
(ふーん。まぁわかるわ。何の憂いもなく、終わりを迎えたくなる気持ちって)
☆☆☆
ある本を読んで、私の幽界探索は始まった。32年前──懐かしく思い出す。
爾来、私の関心は徐々に現実の暮らしから、死後の世界へと移行し始めた。
守護の神霊が、健康と豊かさ、情愛と仕事の四分野それぞれに案内役をつけてくれる。
守護霊は、現実界どころか幽界へすら降りて来ない。そのような仕組みなのだ。
健康のことなら、可愛らしい少女が教えてくれる。私も少年の姿に戻っていた。
☆☆☆
(難しく考え過ぎね。簡単なことだわ)
『え~マジか。わかんねえ。教えて』
(うふふ。どーしよっかなぁ。えへへ)
『おいおい。焦らさないでくれよぉ』
(あなたは健康になりたいのよね)
『もちろん魂のだぜ。肉体じゃないさ』
(どっちも同じ。なりたいはダメよ)
『え。なりたいはダメ……何だそりゃ?』
(健康になりたい人って不健康でしょ)
『あ。健康人はなりたいって思わん』
(だ~か~ら~なりたいって思えばね)
『ゲッ。なんだって。こりゃ驚いた!』
☆☆☆
奇妙な逆説だ。
健康になりたいと思うのは、その前提として不健康な状態が必要となるらしい。
だから辻褄合わせで自分を病気にする──
うーん。とてもじゃないが、受け入れられる論理ではない。自分が創り出すなんて。
☆☆☆
(意識が先で現象は後。法則よ)
『偶然なったんじゃないのか』
(あなたが思ったからよ)
『なんてこった。オレ!』
(なりたくないって恐がるのも想念ね)
『おいおい、ちょっと待ってくれよ』
(気づかず無意識でもそうなるわ)
『ふう。詐欺に遭った気分だぜ』
(あなたは、健やかで充実した豊かな暮らしのために生まれたんじゃないわ)
『ガーン。なんだと。悩み苦しんだオレは、それでも足掻きまくって生きろと』
(あなたの理解が展開してるの)
『ウソだろぉ~いつそんな理解を』
(生まれる前。こっちの世界よ)
『なんてこった。決まってんのか』
☆☆☆
前世の理解を今生に映し出す。確認して理解を変えるため。そしてまた次へ──
この世は既に済んでしまった映像。私の霊魂は先へ進んでいるのだ。
全て理解し安心立命の境地にある。
本当だろうか?
信じたい。
もしそうであるなら、今の暮らしがどうでも耐えられよう。希望は残っている。
☆☆☆
(肉体の全てを仙骨に任せたらいいわ)
『現代医学は信頼できなくなったぜ』
(未だに風邪一つでオタオタしてるの)
『たーしかに確かに。ぐうの音も出ねえ』
(地球人は歴史が始まってから、ずっと任せて来たわ。だから、生き延びられたのよ)
『氷河時代を乗り越えてんだもんなぁ。仙骨に任せてオレは幽界で遊べばいいか』
(頭脳で考えたって迷うばかりだわ)
『アホらしくなってくる。脱力するぜ』
(うふふ。そうね。だら~っとしましょ)
『だら~はらほろひれはれ~だら~』
☆☆☆
お読み頂きありがとうございます!
次回の私物語11月19日午後3時です。
木曜朝8時は西遊記でイラストの朔川揺さんと創作談話お届け致します。
是非、いらして下さい♡
ではまた💚
ありがとうございます🎊