感性ってこういうこと?初対面の出会いから思ったこと。
先日、友達の繋がりで、エジプト写真展に行ってきた。
お付き合い程度、挨拶程度ぐらいに考え、他は特に深い意味なく行った。
だけど何も考えずに行くのもなんだから、、、
エジプトに行ったことない私は、
「エジプトに行った気分になって帰ろう」
と決めて行った。
写真展と言っても、写真が壁などに貼られているのではなくて、プロジェクターを使ったスライドショーのスタイル。
流れゆく写真を見ながら、そこに集まった初対面の人達で、
初めての共通点である「エジプトの写真」を中心に語り合う。
全く初めての経験で新鮮だった。
コロナ禍なので予約制で、
その日の東京は雪予報だったこともあり、その日の予約は翌日の10分の1の少人数とのこと。
とてもこじんまりと、5〜6人でゆっくりと沢山の会話をした。
「エジプトに行った気持ちになって帰ろう」
そう決めて来た私は、どんなことを聞いたり知ったりしたら、行ったつもりになって帰れるのかな?
そう考えて、一つ質問してみた。
「どんな匂いだったんですか?」
と。
すると行ったカメラマン達は、数ヶ月前の現地の匂いを鮮明に思い出すかのように語ってくれた。
『観光地の至る所でサンダルウッドの香りが焚かれていて、町はその匂い。
地元の人がいるような路地裏は、土ぼこりの匂い。
シーシャ屋さんも多いから水タバコの匂いも。
それは店舗によって違ったな。
それから、ピラミッド付近ではラクダの匂い。日本で例えると牧場みたいな匂いと言うか…動物の体臭って感じ。
あと現地の人は、、、
あまり良い匂いとは言えないけど、体臭も。
例えば日本でもインドの人とすれ違うと、
香水で誤魔化してはいるけど、奥にスパイスの香りがするような、、、クミンの匂いに近いのかな。』
とか。
すごい!!
すぐにイメージが湧いて、そこに居た全員が、
"今、エジプトに居る"
みたいな感覚になることができた。
(みんなの表情が変わって、私にはそんな風に見えた。)
その表現力、例え力。
元々、ただ写真を撮るというより、
中東やそっちの方面を取材して撮るような、
"戦場カメラマン"ではないけど、報道系のカメラマンさんだったので、
撮るだけじゃなくて、
そういう言葉にして伝える、っていう表現力みたいなものが凄く長けてるのかな?と思った。
雪男みたいなワイルドな見た目に反して、
温厚そうな優しい口調で、
でも誰もがハッキリとイメージできるようなその表現に、
ただただ感動した。
そんな中、1人のお客さんの中年の女性が私のことも褒めてくれた。
「でも、あなたの質問、良いところ付くわね。同じ写真を見ても感じる事は、この少人数の中でも、こんなにも違うのね。
私、どんな匂いかなんて、気にもならなかったわ。
でもそのおかげでどんな匂いかイメージすることができた」と。
他の人も続けて言った。
「旅のお土産で唯一持ち帰れないのは"匂い"だもんね。」
そこからは、エジプトから離れて、
それぞれが自分の過去の旅行体験を語って、
最後はなぜかサラダの話にもなって…
不思議な着地点だったけど。笑
なんかここに居る人たち、みんないい意味で独特で、それぞれの「感性」がすごいって感じた。
またさっきの中年女性が言った。
「でも、初対面の人と話すって、すごく楽しい。
自分と全く知らない世界を知れるもの。
この楽しさは、"旅行で初めての土地に行くのが楽しい"というのと、すごく似てる気がする。」
って。
この人もこの人で、思った事を短く分かりやすく伝えて、まとめ力すごすごないか!?✨
と思って感動してお仕事を聞いてみたら、なんか広告とかコピーライターのような文章系のお仕事の方でした。
プロだったのか!と驚いた。
——
つい最近から発信を練習する立場になって、
私がまだまだ勉強が必要な部分、感性とか、世界観とか、表現力とか。
なんか、このメンバーから学べること、多すぎないか!?って思って、私すごく有意義な時間を過ごした。
人と話すのって、本当に学べる事、新しく知れる事、他人の頭の中を覗かせてもらってるようで、本当に面白いと感じた。
それに初対面で相手がどういうタイプか(コミュニケーションの取り方)を見極めて、その相手の特徴に合わせて、
私の中からも似た部分を心地良く表現して、
そして意気投合して仲良くなる。
普段の出会いで人とコミュニケーションを取ることと、コーチングのように会話するのとでは、
これを無意識にやってるか、意識的にやってるか、それだけの違いだ。
それがどっちだって、その場のみんなが心地良く楽しんだり、有意義な時間を共有できたら、それだけでもう十分なんだ、と感じた。
感性や個性を活かすってこういうことなのかも、と少しだけ分かった気がする。
エジプトに行った以上の収穫があった。
お読み頂きありがとうございました。
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