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百貨店のフロア表示と言えば「ミセスの売場」「ヤングの売場」とか、いまだに階ごとにむだに対象者を分けてお店を配置あります。

今や当たり前すぎて話題にならなかったんだと思いますが、土屋さんはこの後「洋服は、年齢ではありません。サイズです」というコピーを出しました。
これまで既製服一辺倒で、同じデザインの服を大きいサイズで作る場合も、小さいサイズで作る場合も、まったく同じものに生地の量を調整しただけのものだったそうです。それがこの時期から伊勢丹は徐々に服のサイズに合わせて調整したデザインになっていったとのこと。

このコピーに込められたのは、何もサイズの話だけじゃなさそうです。
ボディコピーには


ただ、なんとなく。あるいは興味本位で。
すぐ女性の年齢を聞きたがる人が多いけれど。
女性の生き方とか、美しさとか、それをトシという語○のなかで
見たがる人に抗議したいなぁ

(※○が資料からよめない!!)
とあります。
「なぜ年齢をきくの」は、もちろん「聞かないでよ」っていう裏返しであり、女性の自立とともに自分の芯を持っておしゃれを楽しむ人が増えてきていた証拠だと思います。

それを反映するかのように今の伊勢丹のフロアガイドは
サイズ切り(大きいサイズ、小さいサイズ)、ライフスタイル切り(トレンド、ラグジュアリー、モード)の2軸で分かれています。

コピーはブランディングのひとつであり、いち広告にとどまらず、店舗というオフラインの場から(ゆくゆくは営業ツールから社員教育まで届くかもしれません)、いろんなところに浸透していくという好例だといえるのではないでしょうか。

図解でコミュニケーションを変えることをミッションにここ3年くらい活動