2022/07/24 小学生の夏休み
娘の友達が遊びに来た。店をやっていて良いことの一つは、子供が来やすい事である。
コンコンとガラス戸を叩く音が聞こえたら、もしくはガラス戸を覆うようにべったりと体を近づけている影が見えたら、それは娘の友達だ。
今日も待ち合わせポイントに指定された私の店に友達が来て、
私は2人の女子に囲まれる。
「ひまぁー」
「何やったらいい?」
知らんわ。
小学生というのは暇なのが最高なんだから、それが正しい。
私も昔、とても暇だった。昔の方が圧倒的にやることが無くて、毎日毎日暇だった。葉っぱを潰して汁を出したり、水溜まりに色んなものを入れて変な色にしたり、30円のアイスを食べまくったり、とりあえず蝉を獲ったりしていた。
(あの頃は沢山時間があったなー)
なんて後年しみじみ思い出せるくらいに暇なのが、小学生には丁度良いのだ。
子供たちは暇だと言いながら、水を入れてこねこねして、パラパラ何かを振りかけて作る怪しい色をしたお菓子を買ってきて、店でそれを作り始めた。
この変なお菓子、私は普段絶対買わないのだが、娘のお友達はお母さんに「お友達にお菓子を気前よく買ってあげなさい」と言われているらしい。何が是で何が非なのか、ケチケチと育てるのか、気前よく育てるのか、どっちが正しいのか私にはわからない。しかし、私は気前がいい人は好きだ。でも、自分の旦那が人に気前良すぎなのはイラッとする。うちの娘はまだ質より量で、1円玉が沢山入ったお財布を「沢山お金があって嬉しい」と言っている段階なので、しばらくはそんな感じでいて欲しくもある。
で、小学生の女子がキャーキャー言いながら店で遊んでいる中、私は地蔵みたいに動かず黙々と己の作業をしている。
「クラスの男子で誰が嫌い?」
「私〇〇が嫌い」
「あー、ウチも。給食のときに口の中を見せるから嫌い」
「えー、やだ。あいつさ、一年の時女子トイレ覗いていたんだよ」
「やだー、きもーい」
そんな話が尽きない。
女子ってなんでこんな感じなんだ。
昭和の小学生もこんなだったぞ。
そして女子は、「きらーい」と話題にする男子の事が、往々にして好きなのだ。
あるいは本当にメチャクチャ嫌いという事もある。
〇〇くん、どっちだ。
しかし、口は閉じて食べた方がいいぞ。
そんな事を考えてムフムフっとしていたら
「何笑ってんのー」
って娘に言われた。私の口角の微妙な動きも見逃さない鋭い観察眼、それも女子だ。全く油断がならない。
そんな日曜日、今日は全然人がこなかった。
一日中地蔵として過ごしたので、このままでは人としてダメなような気持ちに襲われ、10年ぶりくらいにランニングをしてみた。
ふっふはー、ふっふっはー
苦しい
ふっふっはー
身体中に汗が浮き上がり、服が体に張り付く。
苦しい
はあー
止まると汗が噴き、体が熱くなる。
うわー、生きてる感じ!それに案外まだまだ走れるかも、
これは一日置きの、日水金で走ったろか。
私は爽快感でいっぱいだ。
しかし今、これを書きながら
私は多分、もう走らないだろうなー とも思っている。
あまり運動せずとも、引き締まりたい。
そんなことを毎日思っている。
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