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より良き祖先(グッドアンセスター)

最も大きなサイレントマジョリティーはまだ見ぬ未来の世代なんだそうだ。

確かに今の時代に問題を提示する権利があるのに、どうあっても私たちの時代に物を言えるわけでは無い。

そう考えると、私たちの後ろには目に見えぬサイレントマジョリティーが続いている。

それを考えずに生きていると、未来の世代が大変な事態に巻き込まれる様になる。

そう考えてその思想を本に書いている人が居る。

文化思想家 ローマン・クルツナリック氏は英オックスフォード在住の思想家で『グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか』(松本紹圭訳、あすなろ書房)の著者だ。

彼によると人間は長期思考が必要だそうだ、私達は未来に誰も住んで居ない形で生活をしがちだが、それが間違っていると考えているらしい。

私達はより良き祖先にならなければいけない、より良き祖先とは長い時間軸で物を見て、未来人に残すべきものを残す人間だという。

これは私の様な即物的な人間には難しい、自分の必要な物と未来人では違っている場合もあるし。

だがまず考えるのが必要で、即物思考を排して考える事にしたい。

その為には長期思考が必要になってくる、長期思考とはビジョンを持ってのちの時代を考えて時代を作っていくという話。

例えば、私は四日市に住んで居て、四日市には四日市港がある、この四日市港は出来た時に、そんなに大きい港が必要なのかという批判が有ったらしいですよ。(その頃は私が知る由もない時代です。)

その批判をものともせずに、明治に作ったらしいですよ、とんでもなく大きい港を。

そのおかげもあって、現在は国際拠点港湾になっていて、その所為か外国人も多く、国際色豊かだ。

これはその頃の実情に合った港にしていたら、きっと現在の状況にはなって居なかったんだろうと思う。

そう考えると、長期的思考は大切だと考える、ローマン・クルツナリックは7世代思考をして、世代間の公正を考えた方が良いと話している。

7世代思考とは7世代先に及ぼす影響を考えながら意思決定を下さなければならないという考え方。

その為には探求したり、考えたりする時間が大切になる、要は想像力なんだろうけど、自分自身でグッドアンセスター(より良き祖先)の為の対話をしなければならない。

年を取ると人間は極端になって、あとちょっとで死ぬんだから、どうでも良いやって思う人と、未来の人の為に地球を美しく残さねばならないという人と。

どちらも有る意味正しくて、自分も未来の人々も大切だ。その中で私達はいい方向性を考えるべきなんだろうな。

生きるのはそれだけで自然を汚す、それでも未来の世代に「グッドアンセスター(良き祖先)」として生きるのが使命なのかも知れない。

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