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死ぬということ

母を自宅で看取って
わかったこと

生きている、ということは
からだ、がある
ということ
からだはもの
ものはいずれなくなる、ということ

あたりまえのことなんだけれど
めのまえで
もの となった母をみて

死ぬことは
いぜんから怖いとは思わなかったけれど
死ぬときの痛み、苦痛が怖かったけれど
死ぬこと自体、母は苦しくなかったみたいだ
あのような状態では生きてる事が辛かっただろうし
死ぬときもほとんど苦しまなかっただろうと思う

だから自分が死ぬことは怖くはない
それは母の死を経ても変わらない

ただ、夫を
いづれ失う日が来る
それは遠い未来でなく
今まで一緒に生きてきた日々よりも
これから一緒に生きる時間は
ずっと短いものだということ
わかっている
だから
それがこわい
そのひがこわい

彼を、そのからだ、もの を
失うのがこわい
もの のなかに
こころ があって
もの がなくなったら
こころ はどこかにいって

もの にはふれられるけど
こころ にはふれられなくて
だから もの にふれていると
からだ にふれていると
こころにふれているとおもえる

もの が からだ がなくなったら
こころ は そこにあると
おもえたとしても
こころ にはさわれないから
とてもさみしいだろう
でもいつかは
そんなひがくる


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