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コロナきっかけで政治や公共に興味を持った人に読んでほしい5冊(独断と偏見)

新型コロナウイルス感染症をきっかけに政治や公共政策について興味をもつようになった人に読んでほしい5冊をまとめてみました。

新型コロナウイルス感染症をきっかけに「こんなに政治って自分たちの生活と密接にからんでいるんだな」という気づきを持った方が多いようでした。

フリーランスの人は想像以上に自分たちが保護されないことにびっくりしたかもしれないし、牛肉券やらお魚券やらもろもろの施策が出てきたときに「発言力の強いセクターの声がこんなに政治に反映されるんだ」とびっくりしたひともいたかもしれません。

わたしはNPOで働いているひとなのですが実は政治や政策には無頓着でよくわかっていないひとでした(しかもうちのNPOは行政の補助金事業がとても少ないNPOです)しかし、昨年夏くらいから、あることがきっかけに公共政策にものすごく興味を持つようになって、ひとりで自由研究をしまくっています。そのひとり自由研究の過程で「これは初心者にはよいなあ」と思った本を挙げていきます。

よかったら手にとってみてください。

1.『次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方』

WIRED編集長の若林恵さんが責任編集をしたムック本。雑誌のようになっていて、いまの「公共」の何が課題なのか、次世代の政府はどうなっていったらいいのか?が対談形式を軸に進んでいきます。どこから読んでも面白いので手にとってみてほしい!いちばんおすすめ。

2.『人口減少社会のデザイン』

いまの日本という国の立ち位置や論点がとってもわかりやすい本です。「人口減少が進んでいくなか、どういう社会のデザインをめざしていけばいいんでしたっけ?持続可能なんでしたっけ?」というとても大事な問いかけ。よみやすい。

3.『経済政策で人は死ぬか?』

ここでご紹介したほかの本に比べると若干むずかしいかもしれないですが、定額給付金をいま受け取ろうとしているわたしたちこそ読むべき本だなと思ったので、おすすめしたいです。

この本は、公衆衛生学の視点から「社会経済政策は、どんな薬よりも、手術よりも、医療保険よりも、人々の生死に大きな影響を与える」「財政緊縮策(失業者の支援や健康保険、補助などをへらすこと)を行うことによる人命への打撃・経済的打撃」をつたえています。

4.『教養としての社会保障』

社会保障ってなんでしたっけ?年金制度ってなんでしたっけ?日本ってなんで国民皆保険(みんな健康保険に入れるようになっている)んでしたっけ?というのが、過去の経緯からふくめてとってもわかりやすい本。この本を読むと、前の3冊の理解がよりふかまると思います。

5.政治についてバックリ知るなら:『ギャル男でもわかる政治の話』or『14歳からの政治入門』

「ギャル男でも」ということばがどうにもちょっと苦手なんですけど(ギャル男をバカにしている気がして…。あと、わからなくていちから学ぼうとしている人をやっぱり嘲っている気がして…!わたしなら『ギャル男がわかった!政治の話』にする)、でも、最初のとっつきやすさはピカイチだと思います!池上先生の本もよかったです。


おまけ:5%しか読んでないけどおもしろそうと思っている本

自由研究中なのですごい読書量ですがおまけでどうぞ…。

以下は買いたいけど買えてない本です。たっかい…

最後に、公共政策に興味をもったきっかけ

最後に、わたしが公共政策に興味をもった最初のきっかけは、「NPOの役割ってなんだろう?」と考えたことがスタートでした。

前述した『経済政策で人は死ぬか?』の本では、世界大恐慌の際のアメリカのルーズベルト大統領のニューディール政策が良策として取り上げられていますが、その中で、ルーズベルトと大統領選を争った共和党のハーバート・フーバーが貧困にあえぐ人に「自助努力が必要」と言い、「食や家を失った人に手を差し伸べるのは連邦政府ではなく民間の慈善団体や地方自治体であるべき」と発言したと書かれています。

結果的にフーバーは落選し、ルーズベルトが選挙で勝利したため、雇用促進・社会保護を充実化させたニューディール政策をスタートさせ、アメリカの経済はゆっくりと立ち戻っていきました。

NPOのような「民間の慈善団体」が食や家を失った人を支えるという構造でいいのかな。公でできていないことが多すぎてNPOが大きく出張ってしまう構造って、ほんとうにこの国のあまねくひとりひとりがよき人生を送るには不十分だと思います。公で制度や方向性の大枠をつくり、地方自治体が地域差を埋めてラストワンマイルを詰め、NPOがさらなるラストワンマイルや埋もれた一人ひとりを見つけられるような、そんな役割分担ができないだろうかと思うのです。以下、ちょっと関連するnoteなのでよかったら。

わたしが働くNPO法人D×P(ディーピー)では、現在10代むけのオンライン進路相談を実施しています。不登校/中退経験、発達障害、経済的困難など、いろんな事情を抱えた10代が対象で、新型コロナウイルス感染症の一連のことで進路・バイト・学業に大きな影響をうけているひとも多いです。コロナ以前から、基盤がととのっていなかったひとももちろんたくさんいます。この社会にいるいちNPOとして、やれることを全部やりたい。だけど、いちNPOで全部やろうと盲目的にならずに、たくさんの企業・NPO・学校そしてもちろん、自治体・国とも一緒になって、いい世界にしていきたいです。

最後宣伝ですが、よかったら一緒に色々やりましょう。今、D×Pでは1,000人サポーターキャンペーンをしていて、継続寄付会員になってくださる方を募集しています。あと10人で、800人になります!



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