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職業とファッションの共通点


ブランドものへの憧れの果て

私は学生の頃、一瞬グッチに憧れた時期がありました。

大学の合格祝いか二十歳のお祝いだったかで、人生初めて両親からグッチのお財布を買ってもらったときは、自分がすごく大人になったような気持ちになったのを覚えています。

その数年後、大学の卒業旅行で友達とイタリア旅行へ行きました。
そこで、イタリアのグッチのアウトレットに行ったときに衝撃を受けました。確かにまだ普通のバックよりは少し高いのですが、割引率がすごかった記憶があります。
この期を逃してはいけないと思い、ここぞとばかりバックや小物を買いました。

そして、しばらくして気づきました。
なんか使いにくい。私の服や他の持ちものに合わない。

グッチのバックも、たくさんあるバックの中のバックでしかなく、その他のバックたちと一緒に埋もれていきました。


自分らしさを表現している人はカッコいい

ブランドものは誰もが知っているので、お金持ちやステータスを察するのにわかりやすい指標としてちょうどいい存在です。

お金持ちやステータスの指標で高得点を目指したい人はそれでいいのですが、私はちょっと違うなと思いました。

ブランドものかどうかではなく、
「何かこの人らしい個性出てるな。」と思える装いをしている人についつい注目してしまいます。

例えば、最近でも着物で出掛ける人はいらっしゃるようですね。
たまたまYouTubeを見ていたら、着物でいる生活をアップしているショート動画が自動で上がってきました。
若い方からご年配の方まで着物系ユーチューバーの方、何人かいらっしゃいますよね。

着物の種類や着こなし方などを紹介してくれています。
着物が本当に好きなことが伝わってくるし、その気持ちを貫いている姿が見て取れて素敵です。


個性的というくくりだけでもない

ほとんどの人がどう使っていいかわからないような個性的な服や小物を使いこなしている人ってカッコいいですよね。

とはいえ、個性的で奇抜なら何でもいいというわけでもないと思います。

「無理がなくて、その人らしさ」が出ているということが肝心です。

その人のもともと持っている個性だったり独特の雰囲気が、その人の装いとピッタリ合っているととてもしっくりきて素敵に思えるのです。

私の夫は、上下ともに素材は綿100%もしくは麻100%しか着ません。
1年を通して春夏秋冬ハーフパンツと半袖です。
ちなみに、カナダのバンクーバーの真冬はマイナスになります。そんなときは、半袖の重ね着をしています。
カナディアンは日本人と比べると、全体的に寒さに強い傾向にあります。
いやいや、それでもマイナス下ならもう長袖を着たらいいのではないかと思います。
でも、それが夫がやりたいスタイルなのです。
そもそもこんな格好ができる職種や職場にいる夫はとても恵まれていますよね。

人の目は気にせず、自分のスタイルを貫く姿勢は尊敬です。
そんな夫の装いももはや生きざまを表していて私はカッコいいと思います。


職業とファッションの共通概念

そして、ふと思いました。

誰もが知っている、いわゆる高級ブランドは、国家資格(医者や弁護士)やキャリア系役職だとすると、名もない個人の味のある装いは、ニッチな分野の技能と置き換えて考えることができそうです。

前者も後者もどちらも技術・技能です。

やっぱりここでも私は、どうしても後者の生き方に興味があります。

  • 独自性があって

  • 他の人があまりやっていないこと

  • マニアックすぎて需要があるのかすら分からない

ような技術の持ち主につい憧れます。

自分の内面:気持ちに重きを置いていて、自分らしく自分に合うことや好きなことを追求している人はシンプルに素敵だなと感じます。

たいてい後者に当てはまる人たちは、その人の個性が垣間見れるような装いをしている傾向も強いように思えます。

生き方が職業だけでなく、その人の装いにも反映していることを再認識します。

自分の内面に着目して、内側からの熱量があると、行動から装いまで外側から見える部分すべてに「自分らしさ」が出てくるということでしょうか。

自分自身もそうでありたいと思います。

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