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デトックスして軽やかに(薬膳勉強ノート 3〜4月の養生)

睡眠不足です!
日中は眠いのに、夜はなんだか気分が高ぶって眠れない。

気持ちが高ぶって、イライラしやすい。
こんなことでこんなに怒らなくてもいいってわかっているのに、なかなかおさまらない。

3月の春分の日あたりの時期に、私がよく感じる症状です。聞けば、周りのママたちも、同じような症状に悩んでいる人が多いようです。

自然界と同じように、体をのびのびと動かす

春は一年のスタート。一年間を元気に過ごすための、この時期の養生法については、中国・漢の時代に成立した医学書である『黄帝内経』にあります。

春は「発生」の季節という。すべてのものが芽生え、天地間の万物は生き生きと栄える。春の養生法・・夜更しをしてもかまわないが、朝は早く起きる。朝、庭をゆったりと散歩し、髪の結びをほぐして、体をのびのびと動かす。つまり、春に芽生えた万物と同じように、心身ともに生き生きと陽気を発生させる。天地間の陽気を胸いっぱいに取り込み、体内の陽気を大事に育てる。これは春の「発生」に相応する養生法である。これに背くと、春によく活動する肝気が傷む。
(『まんが黄帝内経―中国古代の養生奇書』医道の日本社 より)
※太字は、筆者追記

理解するには、まず、

「人間も自然界の一員」

ということをイメージするとよいかもしれません。
(当たり前のことですが、自然の少ない場所に住んでいると、忘れがちなことかもしれません。)

わたしたちの体は、自然界の変化を敏感に感じ取り、「冬の体」から「春の体」への変化を必要としています。

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だから・・・

ぐんぐんと伸びる草木のように、のびやかに。
元気に活動する虫たちのように、活発に動く。

自然とともに、人ものびやかに、活動的に過ごすことが大切です。

「軽やかな体」にするために、春は「肝」が大忙し

春は、一年のスタート。寒い冬にためておいたエネルギーを開放して、解毒・排出する季節です。一年間調子よく過ごすために、軽やかな体にしておくことが大切です。

そこで重要なのが、「肝」。

「肝」は五臓の一つで、
全身の「(元気の”気”。生命エネルギーのこと)」をめぐらせ、精神状態を安定させる役割、
解毒して「」をきれいにする働きがあります。「肝」が働くことで新陳代謝が高まり、体内の余分なものが排出・解毒されます。

自然界とのバランスを無視した過ごし方をしていると、肝に負担がかかります。肝の働きが悪くなると、気のめぐりも悪くなります。春は肝の気が高ぶりやすくなるともいわれます。そうすると、なかなか寝付けない(不眠)、イライラする、めまいがするといった症状が出てくるのです。

春。元気に過ごすには?

「肝」は、のびやかな状態を好みます。
ストレスや運動不足は大敵。

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子育て中のママは、
子どもと一緒に、散歩に出かけましょう。
(わたしは子どもが赤ちゃんのとき、家の周りをぐるぐるするだけ、という日もありました)
すこしも出られないぐらい忙しければ、ベランダにちょっと出て、深呼吸。
手のひらを真上に向けて、うーーーんと背伸びするだけでもちがいます。体の中のエネルギーを空にむかって開放するようなイメージで行うと、気分がすっきり。笑顔になれると思います。

食材は、「辛味のもの」や「香りのあるもの」を意識して使うと、「気」のめぐりが改善し、「肝」の働きを助けることにつながります。イライラした気分がふっと緩むように感じられます。

セロリ、みつば、パセリ、春菊、グレープフルーツなどの柑橘類、うど、菜の花・・・

子育て中の時短調理。わたしなら・・・、
セロリ、うどは、調理が楽で、保存がきく「きんぴら」に。
(うどは、生でも甘みがあって、サラダに入れてもおいしかったです)
春菊は、新鮮なものをサラダにして、韓国風のドレッシングで。
みつばは、スープや味噌汁に入れ、
菜の花は、大人用に辛子和えに。(5歳・3歳の子どもたちには、菜の花は「にがーい!!」ということでしたが、塩炒めなら食べられました)。

また、春が旬の貝類・海藻類は、高ぶる興奮をおさえ、体内の陰陽のバランスをとるのに良いのだとか。貝類に含まれる栄養素(タウリンなどのアミノ酸類)も、肝臓の働きを助けるそうです。

わかめ、はまぐり、あさり・・・ 

お味噌汁やスープ、酒蒸しなどにすると、とりやすいですね。

植木もも子先生のヘルシー料理教室のお料理を紹介

わたしの尊敬する植木もも子先生(管理栄養士、国際中医師、国際中医薬膳管理師)の教室でのお料理を、先生の許可を得て紹介します!(上手な写真の撮り方は、これから勉強します。お許しを・・・)

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春を迎えた喜びを祝う「ちらし寿司」、「よもぎ麩、エビの酒煮とふきの旨煮」、「たけのこと鰆の焼き物」。食卓でお花見をしているかのような華やかな気持ちに。旬の食材から春のエネルギーをいただきます。

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「新わかめと桜えびのからし酢味噌あえ」。体内の(陰陽の)バランスをとる、旬の「わかめ」。辛味の「からし」で「肝」の働きを助けます。

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「はまぐり、うど、こごみ、みつばのお吸い物」。春の香りで「気」がめぐり、ほっとするお味です。お椀は、明治時代から受け継がれてきたものとのこと。体中に、ほぅっと、やさしい“時”の流れが満ちてくるようです。

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最後に「いちご入り白ワインゼリー」。いちごのビタミンも、風邪予防にとりたいものとのこと。

植木もも子先生は「おいしく、楽しく、賢く、健康に!」をモットーにご活躍。月に1回開催される「インナービューティー&ヘルシー料理教室」にて、季節の養生などについても教えていただくとともに、慌しい日常を忘れるようなひとときを過ごさせていただいています。

忙しいママにこそ伝えたい、”元気の素”を、今後もゆるりとアップしていきたいと思っています。

※当記事は、私が独自に勉強してまとめたものです。心得ちがいをしている箇所にお気づきの場合は、私に直接、修正箇所をお教えくださると勉強になります。

最後までお読みいただきありがとうございます。いただいたサポートは、他のクリエイターさんへのサポート及び、息子たちとの”寄り道アイス”に使いたいです。