47年間地元に愛され続けたお店を残したい! ~未経験の私が、洋菓子店をオープンさせようと思った理由~ 【後編】
はじめまして!
横浜の相鉄線沿線にある小さな駅、希望ヶ丘の商店街にある
『アマンデン洋菓子店』
新オーナーのSACHIEです!
前編の続きで、アマンデンの今までとこれからを書いてみようと思います。
前編はこちら→https://note.com/sachie317/n/n23f3689fd348
〇『アマンデン洋菓子店』の歴史
『アマンデン洋菓子店』は、高度成長期の1973年、希望が丘にオープンしました。
当初のオーナーは別の方で、その方のもとで修行していた青井さんがのれん分けという形で、お店を継ぎオーナーになりました。
そんな中、アルバイトに来ていた純子さんと恋に落ち、結婚。
ふたりの子宝に恵まれ、夫婦二人での店舗経営がスタートしました。
客単価の安い洋菓子店の経営は、決して順風満々ではなく、
途中、青井さんが大病し、お店を休業しなければいけない危機も乗り越え・・
(再開後ガリガリに痩せた青井さんを、地元の方は覚えていると思います。)
夫婦はふたりで色々な知恵を出し合いながらこのお店を育ててきました。
〇アマンデンの三つのこだわりは
フレッシュ素材を使った「生ホールケーキ」
研究を重ねに重ねた奇跡の「バタークリームケーキ」
47年間変わらぬレシピでつくる「たまごプリン」
47年の歴史の中で、大手チェーン店が安価なケーキを販売するようになり、売り上げが落ちる危機もありました。
大手チェーン店に値段では勝てない。
地元の個人店にしかできないもので勝負したい!
① こだわりの一つ目は
店頭受け渡しのみだからこそ実現できる
旬の素材をつかったフレッシュな「生ホールケーキ!」
賞味期限を延ばすための添加物がはいっていないので体に優しく、ホームメイド風なのにプロの味を提供しました。
誕生日や記念日に、家族や仲間の中心に必ず登場するホールケーキの注文は途切れず
小さなお店は、年間1500台を創るお店に成長しました。
特に、予約のホールケーキは、青井さんがお客様の顔を思い浮かべながら、インスピレーションでデコレーションする世に2台とないオリジナル!
箱を明けると「ワァ~~~!」と歓声が上がります。
うちも親子3代で、毎回歓声をあげていました(笑)
長年、地元で続けてきたお店だからこそ、お客様の顔が見える。
アマンデンのホールケーキには「愛がある」と言われるゆえんですね。
② 二つ目のこだわりは
研究を重ねに重ねた奇跡の「バタークリームケーキ」
昭和50年当時は、ケーキと言えばバタークリーム!
私も覚えていますが、子どものころ食べたバタークリームケーキはべたべたしてて美味しくなかった・・笑)
今では生クリームが主流ですが、アマンデンは時代が変わってもバタークリームにこだわり続けました。
アマンデンのケーキのルーツはフランス。
研究熱心な青井さんは、フランスの伝統的なケーキの良さを残しつつ、日本人の口に合う美味しいバタークリームケーキを追求し続けたのです。
長年通っている人はわかると思いますが、アマンデンのケーキは時代とともに味も食感も変化しています。
そして、バタークリーム好きにはたまらない看板メニューができたのです。
実はアマンデンは、今ではめずらしくなったバタークリームケーキをたくさん置いているレアなお店なのですよ。
そのアマンデンの看板メニューといえば
「モカロール」と「ショコラ」
めちゃくちゃ美味しくて幸せになる!不動の人気レシピです。
軽さのあるバタークリームが上品で、まるで貴族のお茶会に出てくるような「モカロール」は、愛されるお菓子に仕上がりました。
余談ですが、うちの父は、死んだら棺にモカロールを入れてくれと言っています(笑)
そして、ウイーン発祥のザッハトルテでもなく、日本のチョコレートケーキでもない・・
長年かけて、二つの国をミックスさせた青井さんのオリジナルレシピ「ショコラ」は、濃厚で味わい深い希望が丘発祥の王様のスイーツに仕上がりました。
この二つの看板メニューは、「バタークリームは美味しくない」という「バタークリームケーキの概念をひっくり返した」青井さんのオリジナルレシピです。
「モカロール」と「ショコラ」は老若男女に愛され、これだけを求めて遠方から買いにくる方もいらっしゃるくらいです。
③ こだわりの三つめは
47年間変わらぬレシピでつくる「たまごプリン」
大手チェーンや市販のプリンのように、脱脂粉乳や乳化剤でごまかし、香料などで玉子風味にするのではなく、
本物のたまごと牛乳をたくさん使って蒸し上げる、昔ながらの製法で作る食べ応えのある「たまごプリン!」
材料費をケチらず、本物をとどけたいというこだわりが、”47年間レシピを変えない”というところに行き着きました。
だから、自分が子どもの頃に食べたまんまの味を、自分の子どものおやつとして食べさせてあげられるのです。
ちなみに、うちの子はアマンデンのプリンが世界一美味しいといいます。
世界のプリンを食べたことあるのか?と聞きたいですが(笑)
そんな、大人の舌をうならせ、子どもの胃袋をつかんで離さない、王道のレシピを残せることを、私は心から嬉しく思っています。
〇『アマンデン洋菓子店』は新たに生まれ変わります!
どうしても、地元に『洋菓子店』を残したい!
「ショコラ」「モカロール」「たまごプリン」のレシピを後世に残したい!
という思いだけで「やる!」と決めたものの、なにもわからず、右往左往しているのが現在地点です。
はじめての会社設立。
はじめての公庫融資。
はじめての保健所。
50歳にして、なにもかもがはじめて尽くしです!
自身の事業をやりながらの新規立ち上げはものすごいエネルギーが要りますが、いろいろな方に助けていただきながら「なんとかなるよ!」と自分に言い聞かせてます。(笑)
『アマンデン洋菓子店』の復活を願っている皆様に、喜んでもらいたい!
みんなが笑顔になれる幸せなお菓子を地元の方に届けたい!
という気持ちだけで進みます。
そして・・
”アマンデンファンの皆様ご安心ください!”
『アマンデン洋菓子店』の屋号はそのまま残ります。
また、元オーナーシェフの青井さんと業務委託を結び、菓子製作とレシピ継承、人材育成をしていただきますので
”今までと変わらぬ味をお届けできます”
お誕生日や記念日に欠かせない「生ホールケーキ」は、予約のみで再開します。
「ショコラ」「モカロール」「たまごプリン」「スフレチーズケーキ」「サブレ・ア・ラ・ポシェ」「マドレーヌ」「オレンジケーキ」
など人気のメニューは残す予定です。
そのほか、新しく迎えたパティシエたちのオリジナルメニューも追加していく予定です。
「アマンデンが大好き」
「お菓子つくりが大好き」
という仲間が少しづつ集まってきてくれています。
が、まだまだ人が足りません。
資金がない中でやりますので、週20時間以内のパートさんだけでお店をまわします。
『アマンデン洋菓子店』で働いてみたいという方がいらしたら連絡くださいね。
今は、店舗経営をしたことのない私が、青井さんご夫婦の力をお借りしながら仲間とともに、秋のオープンに向けて準備中です。
一度きりしかない人生!
やらずに後悔するより、やって後悔する!
こわいけど行く!
こわいけどやる!
ワクワクを信じて!
仲間を信じて!
未知はワクワクに満ちている!
「道なき道を進む」ことにワクワクしています。
好きなんですよね。きっと(笑)
新しい『アマンデン洋菓子店』をよろしくお願い致します。
みなさん、応援して下さい!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
心より感謝いたします。
株式会社さっちーSweets 代表取締役
アマンデン洋菓子店新オーナー
藤島幸恵