バイク事故 リハビリでピアノを弾いてみました
バイクで事故に遭ってから、3週間が経とうとしています。
一昨日、手術後初めて病院に行きました。
今は、消毒に通ったりしないみたい。
術後10日間、放置です。
「膿んだら電話くださいね」って言われても… そんな軽い感じでいいの?大丈夫?
退院の時に、看護師さんに言われたままに様子を見ていたけど、ガーゼは白いままで膿んではいないようでした。
先生「はい!今日から普通に動かしてねー。初めが肝心だからねー。肩が固まっちゃうからね!」
私「普通…ですか?可動域に制限とかないんですか?」
先生「痛くない程度に、どこまででも動かしてください」
私「はい。。。」
リハビリ科を紹介されて、先生からお話を聞き、作業療法士さんに二の腕を揉んでもらいながら、「どこまで左手あがりますか?」と聞かれて、上げてみました。
真下に下ろした左手は一ミリも上がりません。
「筋力が落ちるんですよね。腕が重たいでしょ?」と笑う作業療法士さん。
結局、両手で一本の棒を横に持ち、右手に持ち上げられながら、10回腕が水平になるまで上げたら、ギブアップしました。
家では、
上の動作を10回
机の上を雑巾掛けする仕草を10回
歩く時に、手を前後に揺らす
などを、宿題として持ち帰りました。
手が上がらないのか…
うちに帰り、夫に報告しました。
私「リハビリになるから、今日から家事を再開するね」
夫「ピアノ。リハビリにいいんじゃない?」
私「あっ。たしかに!!」
さっそく、久しぶりのピアノに座り、弾いてみると、二の腕を持ち上げないで肘から先だけ前に出すことはできるので、目の前の鍵盤には触れました。
私「これなら弾けそう!!!明日から弾いてみよう♪」
金曜日。朝からワクワクです。
何を弾こうかな?
パソコンも調子良くなったし、スキマスイッチの『奏』、プリントアウトしちゃおうかな?
前に、ミイコさんのnoteにダレワタさんの動画が紹介されていて、気になっていた曲です。
その少し前に、何回か耳にしていて、「次に弾きたいな!」と思っていた曲。
ぷりんと楽譜さんから楽譜を買い、出力した楽譜をさっそく譜面台にセットし、イントロを弾いてみました。
なんとか、弾けそう♪
ここで、遊び心が発動しました。
せっかくだから、初見を録音したらどうかな?
私は、楽譜を初めて見ながら弾く = 初見(しょけん)は得意ですが、その後、《曲を仕上げられない》というコンプレックスを持っていました。
「初見なんてできても…」と思っていたコンプレックスを自信に変えてくれたのが、nao♫さんのこの note。
nao♫さんは、私の心のピアノの先生です。
『初見は、総合力だ』と教えてくれたnao♫さんのこのnoteのおかげで、私は自分のことを卑下することなく、ピアノに向き合えるようになりました。
せっかく、特技かもしれないんだもの。
ここで一つ、披露してみるのはどうかしら?
私のnoteを読んでくれる人たちは、曲の仕上がりがひどくたって、笑い飛ばしてくれるでしょう!
何より、初見でここまで弾けるっていう限界に挑戦してみたい!!
というわけで、ここからは、どうやって初見で『奏』を弾いたのか?心の声をレポートしたいと思います。
初見って、どうやって弾くの?と思っている人には、少し役に立つかもしれません。
*****
初めの音に指を置き、拍を数えてからスタート。
いつもは、#(シャープ)や♭(フラット)の数を確かめてから弾き始めるのですが、弾ける嬉しさで、その確認を怠りながら弾き始めました。
あっ!ラの音にはフラットなかった…
弾きながら、響きがおかしいことに気づき、弾き直すかどうか悩みながらスルー。(イントロの途中です。見つけられそうな人は探してみてください)
左手は、目の前の鍵盤は弾けますが、左右に動かす時にさっと動かせません(それは、鎖骨と肩甲骨を骨折してるから当たり前でした)。笑
結果、1オクターブ下がる時に、テンポ通りに弾けず、間が空いてしまうことに気づきました。(これをさっと動かせるようになれば、リハビリ完了というわけか)
イントロ終了。
ここまでは一回弾いてるので安心感があります。
いよいよ、歌が始まります。
少しゆっくりめに弾いて、時間稼ぎをしながら楽譜を目で追いました。
ピアノを弾いたことがある人にしかわからないのですが、楽譜を両手の分同時に見ながら弾くのは、けっこう大変なのです。
上の段はト音記号。下の段はヘ音記号と言い、五線譜の音符の位置は意味が変わります。それを同時に見ながら、音を理解できることが前提としてあります。
そして、さっき見忘れてましたが、もともとシャープやフラットがついている曲もあるので、白鍵だけでなく、黒鍵も弾く場合があります。(『奏』は、フラット2つだったので、シとミは黒鍵で弾く)
その基本情報が前提で、楽譜を見ながら弾いていく作業が《初見》というわけです。
次に、nao♫さんのnoteに書いてあって気づいたのですが、鍵盤を見なくても位置がわからないと、初見では弾けません。楽譜をずっと目で追っているので、鍵盤を見る余裕は無いからです。楽譜と鍵盤、両方確認していると、テンポに合わせて曲を弾けません。
私は緑内障なので、失明するかもしれないという覚悟をしながら、お医者さんには行かずに過ごしています。(行かない理由は色々あります)
目が見えなくなってもピアノが続けられるようにしたい!(プロで盲目のピアニストの方がいるように、ピアノは目が見えなくても弾けます)
最近特に、鍵盤は見ないで弾くようにしていました。だから、鍵盤を見なくても弾けるのですが、ある程度弾いてきた人でないと鍵盤の距離感は掴めないので、ここは練習量が必要だと思います。
さて、1番を弾き終わりました。なんとか、思ったよりも上手く弾けました。
止めようと思って止まろうとしたけれど、遊び心はムズムズ膨れ上がりました。
2番もいっちゃえー!!
2番は、1番をもう一度弾くので、2度目で安心ですが、歌の曲によくある楽譜の書き方で、2番は言い回しがちがうからメロディも少し違ってて、それを小さな音符で書き足していたりします。
そこまで再現する?どうしよう…
大事なのは、曲の拍を途切らせないこと。
メトロノームで打つように、なるべく決まったテンポで進めるのが、曲を聴くときに聴きやすいと思っているので、止まってまで確認してメロディや和音を変えるよりは、弾ける範囲で変えよう!と思いました。
ここで、役に立ったのは、この曲はよく聴いていて、メロディをなんとなく覚えていたこと。
それで、2番の、1番とは少し違うメロディを弾くことが、ちょっとだけどできました。(ここが、私の嬉しかったポイントその1!)
そして、いよいよ2カッコに進みます。
ここは、曲の間奏部分らしく、メロディに記憶がありません。右手も左手も手探り状態です。
そのため、さすがに一章節ずつ音を確認しながら弾くことになりました。
ここで気づいたのは、歌の部分では右手はあまり楽譜を読んでないということ。
私はいつも、歌の曲の時、心の中で歌っているので、その音を右手で弾いているんだなと気づきました。
つまり、知っている曲は初見である程度まで弾けるけど、知らない曲はさすがに弾けないだろうということ。(今度、挑戦するお題が見つかりました!)
そう思いながら、間奏部分をなんとか弾き終わり、また歌の部分です。
せっかくだから、盛り上がる部分は盛り上げて弾きたい!!
左手が和音じゃなくてパラパラ動くと、その確認で拍が遅れてしまうんだけど、その頃には、曲もサビで、私も心の中で思い切り歌ってて、拍が遅れるのは気になるけど止められない!!!
そして。。。
わー!!! 転調しちゃった。。。
今度は、フラットが5つになりました。汗
楽譜は、サラッとも見てないので、弾きながらここにて遭遇。初めて知ります。
さすがに無理かなー
ん?でも、意外になんとかなりそう。
えー?!ダブルフラットまで出てきちゃった。
どの音か確認できないから、記憶の音を弾いてしまえー。あっ?弾けたんじゃない??(ここが、私の嬉しかったポイントその2!)
私は、初見が好きですが、もう一つ好きなことがあります。
それは、楽譜を見ながら、キーをずらすこと。
歌っている時、キーが合わないと、カラオケで上げたり下げたりしませんか?
それをピアノの伴奏でやるのです。
ドで始まった曲をシで始めたり、レに上げて弾いたり。
それを、鉛筆で音符を書き換えることもなく、元の楽譜を見ながら弾くのが好き。そういうワクワクした緊張感がたまらなく好きなのです。
どんなときに、役に立つか?
歌の伴奏をしていて、男の人の曲を歌いたい時。女の人のキーに変えて、すぐに歌える。
子どもと一緒に歌う時。子どもが歌いやすいキーに変えて伴奏できる。
これは、子どもが幼稚園の時に入った、園のコーラスサークルや、その後の親子音楽隊の活動で重宝しました。
絶対音感はないけれど、ずらしたキーでメロディや和音を弾くことは、苦労なくできたので、これも、もしかしたら、特技の一つとして挙げても良いのかもしれませんね。
再度、話は戻り、フラット5つの転調部分もなんとか弾けそうなので、諦めずに進むとラスサビに!!
せっかくのラスサビだから、盛り上がって情緒たっぷりに弾きたい!!!
音が微妙にずれて(フラットを落とした感あり)、でも曲の雰囲気は極力壊さずに(この頃は、録音していることを忘れて夢中で弾いていた)… 楽しいー♪
アウトロになり、音を落ち着かせ…
メロディじゃないから覚えてないから、また楽譜を上下、右手左手分必死で追って…
最後、少しテンポをゆっくり…させたかったのに、1番最後に両手で和音で終わる…みたい。
わー。和音をきちんと読み取りたい。
変な音で終わりたくない。
その不安が、予想以上に音を小さくしてしまいました。
ジャララーン。
和音を弾き、終了です。
*****
あれ?けっこう弾けたんじゃない??
嬉しくなりながら、スマホの録画を止めました。
録画した音を確認したい気持ちと、また弾きたい気持ちが葛藤し… 結局、その後、『奏』を数回。前に弾いたことがある曲も数曲、数回ずつ弾いてしまいました。
30分以上、弾き続け…
肩が重い。。。
そりゃ、そうです。
骨折してました。
リハビリ、初のピアノです。
休憩しながら、恐る恐る録画した音を聴いてみました。
思ったよりも聴けそうです。
いつも、私のnoteを読んでくれる皆さんなら、笑って聴いてくれるレベルくらいには弾けたでしょう。
何より、音が良い。
緊張してないから。
楽しんで弾いてるから。
この後、『奏』を一生懸命練習しても、おそらくこの音が一番良い音なんだと思います。
それが悔しいんだけど。
でも、ここまでが私の実力なのです。
私には、(自分で考えた)格言があり…
『人より秀でたことがあったら、それは社会に還元するために授かったものだから、人のために使うべき』
そのため、何か特技を見つけると、役に立ちたくなってしまいます。
私の特技(今回は初見)を生かす場は?と考えると
リアルな場で、リクエストをもらって(その曲の楽譜がある前提だけど)、その曲をその人のために弾くこと…ならできるかな?
ピアノカフェ?
そこまでちゃんと弾けないから、親子連れの居場所とか、高齢者のデイサービスとか。
いつか、リクエストに応じて、その人のためにピアノを弾く機会が作れたら…私の初見も役に立つチャンスが訪れるかも。
そんな妄想をしながら、昨日は、何度か録音した音を聴いていました。
おかげで、今朝は筋肉痛。
左手が、骨折のせいじゃなくて、筋肉痛で上がりません。笑
誰か、noteの皆さんで、「この曲をピアノ音源で聴きたいんだけど」っていうリクエストはありませんか?
ほとんどは、YouTubeを探せばある時代ですが、もし、欲しい曲がありましたら、コメントしてみてくださいね。
耳コピが苦手なので、楽譜が無いと対応できないのが、あまり役に立たないところではありますが…
耳コピも、頑張りたいと思います!!
最後まで、読んでくださって、ありがとうございました。お時間ある人は、拙い音源をぜひ笑いながら聴いてみてください。
スキマスイッチ
奏(かなで)
作詞 : 大橋卓哉
作曲 : 常田真太郎
ピアノアレンジ : 小野佐知子
ぷりんと楽譜 中級
では、すてきな週末を♪
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