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台湾の食を楽しみながら我が家流の日々の食事

台湾の美味しいもののことについては台湾に旅行したことのある多くの人たちがたくさん発信していますね。
有名な美味しい食べ物ががたくさんあります。

私も例にもれず、台湾の食べ物の大ファンです。
5年前にその台湾に移住してきて、大好きな料理をいつでも食べられるという嬉しい状況の中で暮らしています。


いろんな機会に大勢で、丸いテーブルを囲んで食べることを中心に和やかにお喋りし合う、というのが台湾の文化。本当に食べてる?と思うくらいおしゃべりも楽しんでいます!

私たちも、折りあるごとに台湾の友人たちに誘われて美味しい台湾料理を味わう機会があります。
そんな時の料理の何と豪勢なことかと目を見張るのも度々です。
素晴らしい台湾料理の体験はまた次の機会に書くことにして、今回は日常の食事のことを書いてみたいと思います。


台湾の人たちは朝食を家で食べるより、早餐店で食べたり、サンドイッチや飯糰(具入りの餅米のおにぎり)、蛋餅などを出かける途中で買って、ちょっとその辺で食べるという光景もよく目にします。

[黒飯(黒餅米の具入りおにぎり)]

台湾の古くからの朝食スタイルと言われる豆奬店での朝食はやはり特別な気がします。蛋餅や焼餅(パイのようなサクサクの焼き立てパン)、油條(長〜いパリパリの揚げパン)など、豆乳は甘いのもあるけど、いろんな具が入った塩味の鹹豆漿など、他にもいろいろ台湾独特のものが楽しめます。
11時半頃まで開いているので、早めの昼食としても楽しめます。

[鹹豆漿と油條]


人気店は早朝から人だかりがしています。
我が家の隣にも人気の朝食店があり、土、日などは家族連れで順番待ちをしていたりと、外の朝食を本当に楽しんでいるんですねー。

昼は私たちもよく手軽な麺料理を食べに出かけます。牛肉麺、乾麺他いろんな種類の麺料理などの店も多く、値段も安く気軽に食べられます。

他に気軽に入れる小吃店(街の食堂という感じ)が沢山あります。11時くらいから始まり、昼の時間帯が終わると一旦店を閉めて、夜は夕方の5時位から再び開店し、8時くらいまで営業しています。

肉料理の他、目の前に並ぶ新鮮な魚や野菜を選んでその場で調理してくれるもの、小菜といって、出来上がった料理の中から選んだりと、つい注文しすぎて二人では食べきれない時も度々、そんな時は、残った物を包んでもらって持ち帰る打包(ダパオ)という文化があるのがととても嬉しいことです。
持ち帰りで次の日の分まであったりと何と嬉しい!

また、台湾では、外帯(ワイタイ)といって並んでいる中から選んでお弁当に詰めてもらったものや、万頭、小籠包などの蒸し物、葱もち、小吃料理など、手軽に買ってきて食べることもできて、家でも変化に富んだ食事が手軽にできるのも素晴らしいところです。
人気の小吃店では夕方の仕事帰りの人たちが列をなして買って帰る光景はよくみられます。

コロナの自粛期間中は中で食べるのは禁止でも、この外帯だけはOKで、多くのレストランなどでも行っていました。普段から持ち帰り用の紙容器がいろいろあるので、すぐに取り入れやすかったでしょうね。

美味しいお店を見つけると繰り返し行きたくなり、たどたどしい注文をするので、どのお店の人たちも2度も行くとすぐに覚えてくれて、とても親しく迎えてくれます。

そのうちには「いつものあれとあれね!」「今日はこれもいいよ!」という感じで、本当に嬉しくなります。
「しばらく見えなかったね。日本に帰ってたの?」とか、親しく声をかけてくれます。

少し離れた漁港の方のお店では、定休日に行き合わせてしまったとき、無理やり招き入れられて家族の食事をご馳走になったこともあります。
何とお礼を言ったら良いのやら、感謝感激です。

こんなに優しい人々に囲まれて、楽しく美味しいものが食べられて、台湾の暮らしは本当に幸せです。


しかしながら、そうそう外にばかり出かけるのも年寄りにはなかなかですね。


やっぱり、落ち着いて我が家でという長年体に染み付いた日本の食スタイル、日本の味も欠かすことはできません。

台湾でも日本と同じような調味料はあるので、日本の料理を作ることはできます。ただ、台湾製のものだとやはり台湾の人々の口に合うようなものになっているので、そこはいろいろ口に合うものを探し当てなくてはなりません。
日本から来ているものを取り扱っている所もあります。ただし、お値段はかなり高めです。
加工食品などは、日本、台湾ではそれぞれ好みも異なるので、味付けなどはそっくりそのままというのは難しいと思います。練り製品などは特に違いがあるようです。

生鮮食品は市場やスーパーを回って探せばほとんどのものは手に入ります。
なかなか見当たらなかった欲しい食材も、あちらこちらと物色しているうちに、日本とは出回る時期が違ったり、店によって扱っているものが違ったりということも分かり、その内に食材集めも上手になり、今では十分に日本にいた時とほぼ変わりないそれなりの料理になっています。

日本料理によく使うゴボウ、日本でも地域によっては太い種類もあるようですが、台湾のゴボウも直径が3cm近くはありそうなものです。それが、意外と柔らかく煮えてとても美味しいのです。筑前煮やきんぴらなどによく使っています。

[りっぱなゴボウ]

里芋はこの辺りではほとんど見かけません。西側の南投という所に行った時に一度だけ見かけて、買ったことがありますから、地域によって出回るのが違うのかもしれません。
私は里芋代わりには、芋頭という名のタロイモを使ったりします。
この芋は台湾ではとても好まれています。香りが良くて身がしっかりしまったとても美味しい芋です。
この芋は、台湾では、鍋料理やアイスクリームやパン、お菓子の餡などにもよく使われています。

[芋頭(タロイモ)小さめのものでも500g位あります]


やはり日本の煮物料理はしょっちゅう食べたくなります。冬場は柔らかい大根も出回るのでおでん、そして筑前煮、かぼちゃの煮物、煮しめ、大豆と根菜類の五目煮などもよく作ります。味噌汁、胡麻和え、酢の物などもやはり欠かせませんね。


日本の食材は台湾でもとても好まれていて、売ってはいるのですが、とても高価です。

日本の納豆も冷凍で売っていますが価格は日本の3倍くらいしています。

それで、私は納豆を心おきなく食べたいので、たっぷり手作りにしています。茹でた大豆に日本の納豆をタネ菌として混ぜ、発泡スチロールの箱にヨーグルトメーカーの保温装置を入れてセットすると1日でとてもいい納豆が出来上がります。

[納豆の発酵  45°C 24時間でセット]

梅干しも毎年漬けています。日本でもずっと漬けていて沢山持っていたのですが、台湾に引っ越してくる時にやむなくたくさんの梅干しを処分し、少ししか持って来なかったのが悔やまれました。
台湾の人たちも季節には梅をつけるようですが、それは日本の食べ方とは違って砂糖漬けなんですね。その漬け方も台湾の方に教わったのですが、甘いので我が家で好まれません。

台湾の梅の出盛りは4月初め、やはり暖かいので日本より早いのですね。そして市場に出るのは台湾の砂糖漬けに適した青梅です。

小粒、中粒、大粒と10斤(6kg)ずつビニール袋に詰めたのが市場に並びます。値段は粒によっても違いますが10斤(6kg)で500元(2,000円)前後です。
少し後の方になると梅干しにも良いかなと思うような少し熟し加減のがあるようです。
最初の頃は出回る時期を逃して買い損ねたこともあります。

残念なのは、日本のように梅干しの季節に赤紫蘇が売ってないのです(私の住んでいるあたりでは)。そこで、グリーンショップで鉢植えのものを買って大きく育ててから使ったり、一度は、ちょうど日本から遊びに来る友人に塩漬けの赤紫蘇を買ってきてもらって助かりました。
今年は紫蘇が少なくて、少し色の薄い梅干しができています。

[今年も4月に漬けた梅を7月の天気のいい日に窓際に干しました]

日本人の友人と一緒に味噌作りもしています。
日本にいるときは農協の施設で友人たちと一緒に大量の味噌を作っていましたが、そこでは麹の発酵などは専用の設備があって容易にできていましたが、ここでは麹作りからの挑戦です。
むかし、母が布団をかぶせたモロ蓋で麹の発酵をしていたのを思い出しました。

日本に帰ったときに麹菌を買ってきておいたものを使って、蒸した米に麹菌を付けて発酵させますが、さすがに今は布団をかぶせるまでもなく、ヨーグルト発酵機の熱源を利用して温度管理をして作るのです。


梅干しに納豆、味噌と、無いとなるとなんでもできるものですねー。

台湾の贅沢は、何と言っても果物が豊富で、日本では高級で手が出ない果物も、出盛りには嘘のように安い値段で、ふんだんに食べられるのは幸せですね。台湾ならではの珍しい果物も沢山あります。

[上はフレッシュなライチー
下は中身が赤いグァバ]

我が家の朝ごはんはずっと定番

朝は私が日本にいる時から長年続けている、グリーンスムージーが中心で主食は食パンのトーストにオリーブオイル、目玉焼き、コーヒー。時にヨーグルト。

夫は最初、この朝のスムージーに、「こんなものは飲めない」と抵抗していましたが、少しずつ飲むうちに今では「これが僕の一日の健康の源」などと言っています。要するに好き嫌いは食べ慣れないからなんですねー。
これは私の持論です。

夫は私が台湾に来てすぐの頃の血液検査では、かなり尿酸値が高く、病院で薬を処方してもらって飲んでいましたが、
こんな食事をするようになって、尿酸値はすっかり普通になり、ドクターもびっくりされたとか。いまは尿酸の薬は必要なくなっています。

夫は基本的には自分の食べたいものだけを食べたい人です。刺身か握り寿司とビールさえあれば最高という感じです。
長年の不摂生の食生活は体のあちらこちらに不都合ももたらしていました。


台湾での食生活、楽しみつつ、台湾流、日本流、我が家流で健康に暮らしていきたいと思います。

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