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留学成功とは

ポーランドに一学期間の交換留学生として渡航して、早くも留学が終わろうとしている。体感は一瞬で一年にすればよかったかなとか考えたけど、半年の心構えで来たら延長するのは結構しんどい。だから一学期のままにした。

振り返ってみれば最初の方は何もかもが新鮮で、色んな人に出会って刺激的な毎日を過ごした。後半は徐々に生活に慣れ始めて一人で行動することが増えた、と言っても一人が好きなので全然苦になることはなかった。

英語で授業を受けて課題に追われて、12月辺りはなかなかしんどい日が続いて、それでも周りの人の存在に支えられて、人生の中でも貴重な一学期間が終わった。

段々当たり前になっていってたことも思い返せば日本では経験できないことが多かった気がする。日記を毎日つけようと思ったけど、学校が始まって頭がいっぱいになって結局たまにしか書いてなかった。覚えていないのがもどかしい(;;)

ヴロツワフの街並み

留学期間中には色んな気づきがあった。国際交流的な面だけじゃなくて、自分自身の価値観とか日本人としてのアイデンティティとか、そういう内面的なことを知るきっかけにもなったし、やりたいこと学びたいことがまだまだあるなと感じた。

留学までの経緯

私は小学生の時に見たアメリカのドラマや音楽に影響を受けまくり、中学高校と洋楽をずっと聴いて、絶対留学行きたい―!っていう気持ちだけで深く考えずに志望校を選び、めちゃくちゃ勉強して大学に入学した。入学してからはオンライン授業が続いて入試以降初めて大学に行ったのは11月だった。

そんなこんなで学業を早々に放棄して、留学も大学生の間に行くのは難しいかなと決めつけて全然勉強せずに大学生活を送っていたら、なんと大学が交換留学の募集を始めていた。焦って三週間の猛勉強でTOEFLを受ける。良くも悪くもない結果で、これまた深く考えずに第二希望でポーランドを選んだ。面接も散々な出来でまさか合格するわけないと思っていたら、まさか合格してしまう。

行くかどうかすら迷ってたけど、こんな機会も中々ないかと思って行くことにした。
今考えたら私の選択はあまりにも無茶苦茶で、よく大学側が許してくれて渡航できたなと思うけど、結果としては良い選択をしたって言える。

ポーランド初日に行った旧市街

ポーランドに留学してよかったこと

英語が伸びたかどうかは正直わからない。日常会話レベルのコミュニケーション能力は上がったかもしれないけど、アカデミックスキルとしてはむしろ下がったのではと思うことが多々。文献を読んでも単語がわからないことが多い。

でもよかったのは、公用語が英語じゃないおかげでネイティブと話すプレッシャーをあまり感じなくていいことかもしれない。前にたまたまアメリカとカナダの女の子に会ってお話したことがあったけど、会話のスピードが尋常じゃないぐらい速くて焦った。
大学の教授があんな速いスピードで話したら半分ぐらいしか理解できなさそうと思って、ネイティブじゃない教授が英語を話してくれるありがたさを感じた。

ワルシャワの街並み

あとポーランドは治安が圧倒的に良い。私は今まで一度も危険な目にあったことはない。
よく海外旅行のときにカフェで荷物を置いたままトイレに行ってはいけないみたいな注意をネットで見かけるけど、ポーランド人は置きっぱなしの人が結構多い。盗まれたみたいな話も周りで聞いたことはない。警戒はしてるけど夜に歩いてても危ないなと思ったことはない。

差別も基本的にはなかった。たまに変な人とかはじっと見つめてきたり、日本人の友だちは罵声浴びせられたって聞いたけど、本当に一部の人がそんな感じで大部分のポーランド人はみんな優しい。
私がポーランド語話せないのにいっぱい話しかけてくれるおばあちゃんとかいる。

あとは物価が安い。ヨーロッパは基本的に物価が高い気がするけど、ポーランドは日本より安いか同じぐらいで、とても暮らしやすい国だと思う。

スキーリゾートのザコパネ

留学は成功したのか?

ポーランドに留学してよかったなと思うことはたくさんあるけど、じゃあ自分の留学は成功したのかと言われればあまりわからない。

留学中になにがしたかったのかというと、英語力の向上、文化交流とかどこでもできそうなことしか浮かんでこなくて、なぜポーランドに留学する必要があるのかと大学の担当の人に聞かれたときもだいぶ困って返答していた。

言ってしまえばポーランドに留学する必要はなかったのかもしれない
大学のプログラムで研究テーマを設定してフィールドワークをしないといけなかったけど、私のリサーチテーマは最後まで揺れ動き続けて、結局十分に調査できたのか、周りがどれだけやってるのかとかも全然わからない。

このプログラムは必修なのでパスできないとまずいけど、文献調査か博物館訪問ぐらいしかすることがない歴史に関連したテーマなので、フィールドワークと言われるとあまりピンとこない。

アウシュヴィッツ

でも今まで卒業研究のテーマもなにも決めれない、興味があちこちに飛んでてあれもいいなこれもいいな状態だった自分が研究してみたいテーマに出会えたのはよかった。ポーランドに来てなかったら決めきれなかったと思う。ていうか留学してなかったらどうしていたのか気になる。

そもそも留学に成功も失敗もないのかもしれない。留学は自分を成長させる手段であるべきなのに、「留学」自体が目標になってしまっていたら、渡航したあとは一体どうするべきなのか路頭に迷うことになる。
私は実際それで困ったことが多かったような気がする。

まあ、この一学期間を振り返って、成長できたと言えたらそれで十分貴重な体験ができたと言ってもいいのでは!?


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