スペインのスーパーでビールを売ってもらえなかった午後8時10分の話
それは、突然起こったことでした。何があったのか一瞬意味が分かりませんでした。
いつも行くスーパーで店員さんが、レジを通しながらひと言。
「これは売れません」
・・・?
それは、ビールでした。なぜ?え?一瞬で到達した結論はひとつ。
もしや未成年にみえた?!
いやいや、そんなはずはありません。マスクをしていても、顔なじみの店員さんが今さらそんな妙な間違いはしません。実際、何度もここで買っているのです。
店員さんは言います。
「午後8時以降はお酒は売れないのよ。路上飲み(Botellón)の防止策らしいわ。」
スマホで時間を確認すると、午後8時10分。
そう、気付かなかったのですが2021年7月10日からバレンシア州の規制が変わっていました。
飲食店等を除き、午後8時から午前7時までの間のアルコール類の販売が、禁止されることとなりました。
いやいや、でも、待ってよ。お店の棚に常温で置いてあったビールだよ。そもそも冷えてもないし。これ買って、ウェーイ!にはならないよ。
それよりもなによりも、自分が手にしていたのはノンアルコールビール(Cervesa sin alcohol)であるという事実はどうしてくれよう!?
「これはだめです。1%あるから。他の0%のノンアルコールビールならいいけど。」
・・・・!?
そう、自分のお気に入りのノンアルコールビールは極わずかにアルコールを含んでいました。0%のものに変更しに棚にもどるのさえ億劫。
なんだかもういいやってなってノンアルコールビールだけ外してレジを済ませました。
本当に規制ってなんなんでしょうね?路上飲みがしたい人々は、8時前にきっちりアルコールを買いそろえて実行するだろうし、家でほっこりノンアルコールビールをご飯のお供にしている人が買えなくなっても、実際の感染抑制効果はないんですよね。
意味がない・・・でも、しょうがない。
この小さな悲しみは、緊急事態宣言で文化祭が取りやめになってしまって泣きを見ることになった東京の高校生と比べると小さなものですけどね。
規制のあおりを受けて、あんまり意味がないことが制限されることってあるよね、本当に。この現象、名前ありますか?
以上、現地レポートでした。
Sacha
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