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以前、サックス(Saxophone)を習っていた話 その1

もう10年以上前になるけれど、
12月に私は一人暗い気分でショッピングモールを歩いていた。
暗い気分だったのは、12月・・・多分寂しかっただけ(笑)。

すると、遠くから聞こえる美しいメロディ。

引き寄せられるように、その音がする方へ
歩いて行った。

楽器屋さんの店頭で行われていた
デモンストレーションだった。
演奏していたのは女性で、
そしてその音色がサックスだったことにものすごく驚いた。

なんて美しく、優しい音色。
そして美しい曲。
何の曲だろう。
寂しい気分はもうどこかに飛んで行って、
しばし演奏に聴き入る。

それまでの私のサックスのイメージは
カッコ良いイメージ。

なので、こんなに優しい音色も出せるのか・・・
と感動した。

感動したまま家に帰り、
やっぱり戻り、そして
そのままサックス教室に入会してしまった(笑)。

楽器が必要だと気づいたのは入会申込書を記入した後だった。
ちょうどボーナスも入った直後だったし、
勢いでサックスを購入。
店員さんの勧めでとりあえず、YAMAHA。
でも一番安いやつ。

そして私はテレビを見ていなかったので全く知らなかったけれど
先生が演奏していた曲は
その当時流行っていた映画「世界の中心で愛を叫ぶ」の主題歌
平井堅さんの「瞳をとじて」だった。

後で本人の曲を聴いて思ったのは、
平井堅さんの歌声もすごく素敵だけれど、
あの曲、メロディだけでもこんなに素晴らしいんだなと。
初めて聞いた時、私はまさか日本のポップミュージックだとは
気付かなかった。

それと大事な事がもう一つ、
私は譜読みが出来ないのだった。

学校の音楽で一応習っているので、
ドの音から一つ一つ上っていくことはできた。
なので楽譜はまずドレミを全部書いていった。

面白いなと思ったのは
同じ楽器を使っても
吹く人によって、音色が違うんだそう。
だから一つとして同じ音色はないという事。

なんて素敵なんだろうと思った。

私はどんな音が出るのかなとワクワク☆
先生のような優しい音色が出せたら素敵だろうなぁと。

まずはマウスピースにリガチャーでリードを取り付けただけの
ものを使って、音を出す練習から。

それから、組み立て方や音階の押さえ方、掃除の仕方
などを教わった。

そういえば中学の時、
部活動でテナーリコーダーを演奏していたことを思い出した。
でも当然テナーリコーダーとは違う(笑)。

こんなに難しいものが私にも吹けるのか、
ちょっと心配になったけれど、
難しいほど、日常を忘れられるのが有難かった。

ただ習い始めて、一つだけ思ったのは、
歌が歌えないな・・・と(笑)。
うちは父と母が二人でギターを弾きながら
休日や夕暮れに家で歌っているのが原風景で、憧れでもあって
同じように歌いながら弾けるピアノにも憧れがあったけれど、
今、サックスやってるよ・・・と(笑)。


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