あの日お巡りさんは、「何かあったら教えてください」と言って、身支度を始めた。
『いじめ対応せず 女児自殺未遂』
ハンバーガーを待ちながら日本のニュースをチェックしていると、こんな見出しが目に留まった。
自殺未遂。じさつ、みすい。意味は分かる。でも、なんだかこの言葉では足りない気がした。それは『自分で死ぬ』ということを完遂していません、それには至りませんでした、という意味でしょう。
きっと誰にも存在する〝死にたい夜”。
それを基準にして、「その線を本当に跨いでしまったのですよ」と簡潔に言い表せる言葉ってないのだろうか。
「まだ」じゃなくて「もう」なんだよ。猶予なんてすこしもありゃしないのに。セーフなんかじゃなく、もうとっくにアウトなのに。
死ななかった、という事実よりもクローズアップすべき大事なことがある気がしています。
『言葉』は『事実』には遠く及ばないけれど、それでも。
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