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英語学習日記 #5 "Losing Eden"

今回学んだアイディア
・Attention Restoration Theory(注意回復理論)について
・自然の中でぼんやりすることの大切さ
・植物や自然を見ると、精神的疲労が回復し、認知機能が向上する

こんにちは!
こちらの英語学習日記シリーズでは、Blinkistで新しく知った英語表現や英単語を中心に、個人的に面白かった、勉強になったポイントを紹介していきます。今日はその第5回です!


本日のBlinkのタイトルと著者はこちら。

Losing Eden by Lucy Jones
- Why Our Minds Need the Wild -

今日は、英語学習日記の内容に入る前に、僕がBlinkistを利用してどのように英語学習をしているかをご紹介します(目次→「今日のお気に入りフレーズ」でいきなり本編に飛んでいただくこともできます)。


Blinkistを使った英語学習法

1. スクリプトを見ずに、音声を聴いて、リスニング力だけで内容をつかむ。

15分~20分間、英語を聴き続けるのは結構しんどいです。いつの間にか、まったく別のことを(日本語で)考えてしまっている自分に気づくこともありますが、意識的に脳を英語に集中させる訓練としてもこのステップは大事だと思っています。

2. スクリプトを読む。この段階で、知らない単語、理解があいまいな単語を紙にメモしておく。

逐一単語を調べながら読むのではなく、わからない単語の意味は推測しながら、最後まで読みます。この方が本文の内容に集中して読むことができますし、試験対策にもなります(英英辞典は持ち込めませんよね)。次のステップで、メモしておいた単語を英英辞典で調べたときに、推測した通りの意味であれば、文章の内容がよく取れていたということになります。1. のリスニングでは理解できなかったが、読んだら理解できたパートに関しては、なぜ聞き取れなかったのかを考えます(単語どうしのリンキングのせい?その単語を知らなかった?単語は見たことがあるが発音を知らなかった?集中力が切れていた?など)。

3. 英英辞典で、ステップ2の段階でメモした全ての単語を調べる。

単語をチェックするときは、今回本文に登場した意味・用例のみにマーカーを引くようにしています(たとえばinflateを調べたとき、①(風船などを)膨らます ②(人を)得意がらせる ③(物価が)インフレする の3つの意味がありますが、本文で登場した③の部分のみに線を引きます。一度で全ての意味を覚えることは不可能です。別の意味で使われているのを見つけたときに、またこのページに戻ってきましょう)。説明文、例文は音読します。

4. もう一度音声を聴く。

調べた単語の意味をイメージしながら、ナレーションに合わせて文章を目で追います。

5. 音声を聴きながらシャドウイングする。

スクリプト全文が、読み上げられた速度、喋る速度で理解できるようになるまで繰り返します。

(6. ナレーターになりきって喋る。) 

ステップ6までできればもちろんベストなのですが、24時間経って日付が変わると次のBlinkがやってくるので、「一つの題材を何度も読んで聴いて喋って極める」よりも、「毎日違うトピックのストーリーをひたすら多読する!」と割り切って、6は基本的にやっていません(というか、やる時間がない)。


ステップ1から5までを真面目にやると、1日がだいたい終わります。(笑)

ずっと春休みが続くならこの勉強法でもいいのですが、僕もBlinkistだけやっていればいいわけではないので、用事のある日はステップ1とステップ5は省略することが多いです。それでも、ステップ2~4だけでも最低3時間はかかります。

4月からの新学期が始まったり、先日応募したバイトに受かって(受かったらいいなあ)働き始めたりしたら、英語に割くことのできる時間は間違いなく今より少なくなってしまいます。

ですが、「英文を読んで、知らない・詳しくない単語を英英辞典を使って全て調べる」ことを毎日繰り返すことこそが、英語力を上げるための一番の近道だと思っているので、4月以降も、ステップ2と3だけでも毎日のルーティンとして続けたいと思っています。

それでは、今日の内容に移ります!


今日のお気に入りフレーズ

今日のBlinkで、いいなと思った文章、フレーズです。

...今日はありません!今日は知らない単語を調べるのに精一杯で、名言を探しながら読み直す時間がありませんでした。

 興味深いエピソード

今日のBlinkで、へえ、そうなんだと思った研究/調査結果、知らなかった概念、事実等です。

They(=biologists at the Norwegian Institute of Public Health) concurred that the natural world has positive effects on the mind, an absence of connection to nature is harmful, and the biophilia trait can be fortified or repressed based on individual learning.

ノルウェーの公衆衛生研究所の生物学者たちは、自然界が心に良い影響を及ぼすこと、自然との関わりの欠如は有害であること、自然を好む気質は、個人的な学びによって強化されたり、逆に抑制されたりすることについて同意した。

今日の文章を読んでいると、地元に帰ってのんびり海を眺めたり山を登ったりしたくなりました。

Consider this: in the United Kingdom, three out of four children aged five through 12 now spend less time outdoors than prison inmates, who are required by the United Nations to get at least one hour of exercise outside every day.

イギリスの5歳から12歳の児童のうちの75%は、国連によって1日に最低1時間は外で運動することを義務付けられている刑務所の囚人よりも、野外で過ごす時間が少ない(=1日1時間以下しか野外に出ない)。

When our parasympathetic nervous system is activated, our heart slows, our digestive juices increase, and we feel relaxed. Meanwhile, stress activates the sympathetic nervous system, putting us in "fight or flight" mode and delaying non-urgent workings like immune function. This is why stress can be so bad for health.

副交感神経が活発になると、心臓の動きが遅くなり、消化液の分泌量が増え、リラックスした気分になる。一方、ストレスにより交感神経が活性化されると、私たちは「闘争・逃走」モードになり、免疫機能のような緊急性の低い体内のはたらきが後回しにされる。これがストレスが健康に悪影響を及ぼす理由である。

According to ART, Directed Attention focused on one thing leads to Directed Attention Fatigue, causing stress, irritability, and difficulty focusing. Meanwhile, Effortless Attention can be achieved in nature, watching birds fly or leaves rustling - leading to Restored Attention through feelings like "soft fascination."

注意回復理論(Attention Restoration Theory)によると、ある一つのものに注意を集中すること(自発的注意)は、ストレスやいらだち、集中力の欠如を引き起こす。一方で、自然の中で、飛ぶ鳥たちや木々の葉擦れになんとなく意識を向けること(非自発的注意)は、「うっとりした穏やかな状態」になることで自発的注意力を回復させることができる。

自然の中で、特に何かを注意して見ているわけでもない、「何もしないこと」をする時間が、ストレス解消やパフォーマンスの向上にとてもいい影響を及ぼすそうです。森林浴をしたくなりますね!

The researchers looked at the effect that trees had on people's lives - and found that just a few trees and some grass near an apartment could significantly improve the residents' mental health and cognitive functioning.

研究者たちは、木々が人々の暮らしに与える影響について調査し、ほんの数本の木と芝生が住居の近くにあるだけで、住民の精神的健康と認知機能を大幅に改善させることを発見した。

Their findings offered evidence for Attention Restoration Theory: mental fatigue was worse without access to nature. The greener a building's surroundings were, the lower the crime rate. Trees gave people a place to convene, which strengthened relationships, lowered stress levels, and reduced violence. This research ultimately led Chicago's city government to spend $10 million planting 20,000 trees in the city.

彼らの発見は、「精神的疲労は、自然に触れる機会がないと悪化する」という注意回復理論の証拠となった。建物の周囲に緑が(植物が)多いほど、犯罪率は低下する。木は人々の集まる場所となり、それによって人々は絆を深め、ストレスは低下し、暴力事件の件数は減少する。この研究結果によって、シカゴ市は1000万ドルをかけて市内に20000本の木を植えた。

Svalbard Global Seed Vault

ノルウェーのスヴァールバル諸島に、気候変動による世界的災厄に備えた、数十万種の植物の種子を冷凍貯蔵した施設があるそうです。Doomsdayに備えた「Noah's Ark(ノアの方舟)」とも呼ばれているそうです。

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かっこいいですね!

2017年に、大雨と氷土の融解による洪水が起こりました(種子は無事でした)。この洪水により、この保管庫があるLongyearbyenという街は世界で最も早く温暖化が進んでいるのではないか、今後気候変動が進行しても、戦争やあらゆる自然災害に対して、安全に種子を守ることができるのかという懸念が生じているそうです。


勉強になった表現

今日登場した、個人的に勉強になった/面白かった表現たちです!

flora and fauna[plants and animals]

「動植物」。floraは植物相、faunaは動物相を表すので、この表現は専門家っぽく聞こえるみたい。floraもfaunaも、語源は神様の名前みたいです。

extinction of experience

自然と人々の距離感が遠くなり、自然と触れ合う体験をする機会がなくなってしまうこと。

biophilia

生物を意味する接頭語のbio+好意を示す接尾語のphiliaで、「生き物を愛する人」「生き物を愛する心」。

xenophobia(外国人嫌悪)などのphobiaと、philiaとは逆の概念ですね。

in a vacuum[existing separately from other people, events, etc. when there should be a connection]

「真空中」という文字通りの意味から派生して、「(関わり合っているはず/べきなのに)孤立して」という意味になります。

"Environmental collapse" sounds like it is happening in a vacuum, and we bear no responsibility.(「生態系の崩壊」と言うと、私たちとまったく関係ないところで起こっていて、人間には何も責任のないことのように聞こえてしまう。)

環境問題を論じるときは、主体性があり、緊急性が伝わる言葉を選びましょう(この場合はenvironmental collapseではなくecocideを使うなど)という文脈で使われていました。

vicious circle

「悪循環」。

empirical[based on experiments or experience rather than ideas or theories]

「理論でなく、実験や経験に基づく」対義語はtheoretical。empire(帝国)とは似ていますが、関係ありませんでした。

大学の数学では、「天下り的に〇〇とおく」なんて言ったりしますね。なぜ、そんな気持ち悪い形をした式が唐突に出てきたのか意味不明だけど、「経験上こうすれば解けることがわかっているから」その形におく。解析的に導き出された答えではなく、経験則でわかっていること...工学やものづくりの世界では、結構よくある話なので、今後どこかでこの単語に出会ったり使ったりする機会があるかもしれません。

concur[to agree] 

「合意する」「同意する」。conquer(征服する、うちのめす)と似ていますが全然違いました。過去形はconcurredになります。

culprit[a person or thing responsible for causing a problem]

以前のBlinkにも出てきた単語ですが、まったく意味を覚えてなかったのでここに載せておきます。ここでは「問題の元凶」という意味。

neighborhood

「ご近所さん」の意味だけかと思っていましたが、「近隣環境」という意味がありました。affluent neighborhoodで「高級住宅街」「生活水準の高い地域」といった意味になります。

grassroots movement

日本語でも「草の根運動」って言いますよね!昨日の英語学習日記で扱った「grass is always greener on the other side(隣の芝は青い)」もそうですけど、やっぱり英語のgrassrootsが先にあって、日本語の「草の根」は後から生まれたのかな。民主主義という概念も海外から輸入してきた日本だし。


今日調べた単語

今日英英辞典で調べた単語は次の127個です!春休みで時間もあるので、前から知っている単語も意識的に調べて、例文を音読したり、自分が知っている意味以外での用例を確認したりしています。

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今日はBlinkの内容が非常に長い(音声が31分間)うえに、知らない・詳しくない単語が多すぎて、かなりハードでした。animacy(有生性)、heteronormativity(異性愛規範)などの単語は手持ちのOALD英英辞典には載っていませんでしたし、「ググって日本語を見てもよくわからない単語」、つまり専門用語も多かったです。いやー頑張った!

ここまで読んでくださった方に感謝です!ありがとうございます!
明日も書きます!

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