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ウチの会社の「お客様」はずーーーっと同じでしょうか?と考えるワークショップ。

ビジネスモデル変革、デジタルトランスフォーメーション、デジタルシフト、イノベーション創出、新規事業創造、、、、、「●●を変革しないと!」という言葉は飽きるほど言われています。
自分の業界・会社・仕事に、いつ、どんな形で、どれくらいのインパクトで起こりうるのか、まだまだわからないのは事実。それよりも今日明日の仕事が忙しいので、ついつい不確定な未来について考えるのは先送りにしがち。そんなときに、もしお時間がとれたら、「お客様」を起点に考えてみるよい記事がありました。

てなことで、この記事を読んでのワークショップを考えてみます。設定は、「ウチの会社のお客様を再検討して事業戦略の見直しを図る会」です。

■事前課題①上記の記事を読んでください。

■事前課題②次の問題に答えを用意してきてください。
(1)タイトルにある「新たな価値創造に挑戦」をかんたんにまとめてください。

(2)愛南町産の「ブランド真鯛」の特徴をかんたんに説明してください。その特徴は、BtoB、BtoCのどちらに”効く”特徴ですか?

(3)「ブランド真鯛」をテーマにして、市場向け/個人向けの違いを、マトリックスに書いて整理してみましょう。コロナ前・後でどのような変化が想像できますか?

(4)「これまで愛南町の魚に関心を持ってくれる個人客もいたが、親切に対応したとは正直、言えない」とあります。あなたの会社、事業、仕事において、現時点では対応に”注力していない”顧客はいますか?その顧客への対応を強化することは、事業に対してメリットはありそうでしょうか?

(おまけ)「会社の理念なんかない。ある仕事はどんな仕事でも引き受け、生き残った」という言葉に対して、あなたの感想や意見、自身の職場の状況を教えてください。

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■回答の方向性と自社取り組みの展開
(1)これまではBtoB(企業向け)がほとんどだったが、新しく、個人向けのネット販売の開始&強化に挑戦すること。
★生産者と消費者がダイレクトにつながること、いろんな業界で起きていますが、他の事例を探してみましょう。
自社の今までのお客様の区分、特徴を改めて整理して、新たにお客様となる人がいないか考えてみましょう。そのお客様には、どういう経路でつながることができますか?

(2)特徴としては、豊かな生育環境(国立公園)、品質、安定供給の三つが挙げられています。ちなみに養殖真鯛の生産量、愛媛県は57%(2018年)!圧倒的1位です。ちなみに2位は熊本県で15%。圧倒的強者の戦略が有効そうですね。●●戦略の本とかに紹介されそうなくらいです。
では特徴みていくとこんな感じ?

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個人向けのユーザーが安定供給を求めるケースは少ないでしょう。加えて「丁寧さ」という視点を加えると、リピートの獲得(↔離脱)、口コミのユーザー紹介(↔ネガティブ情報の拡散)はtoCだからこそ必要でしょう。
★新しいお客様を想定したとき、自社の強みのうち、そのまま通用するところ、そのまま通用しないところはなんでしょうか。お客様を主語にして考えてみましょう。

(3)需要(安定-変動)×注文単位(大口-小口)でとりあえず切ってみました。これまでは<大口で、安定していた>toBの需要をメインにしていたけどコロナで吹っ飛んだ。つまり需要が不安定になり注文数も単位減少。toCはもともと「ない」ところからスタートなので左下。ここをどうやって安定(新規顧客×リピート顧客の獲得)していくかがキモですね。大口になることは・・・あまり期待できないかも。
★自社のサービス、事業をマトリックス上に表すとしたら、どんな切り口が考えられますか?いまは取り込めていない層は、アプローチする必要がありますか?いつから必要ですか?なにがあったら実現できますか?


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(4)★ターゲットを絞ることはとても大事な作業です。ブランド真鯛の例でいけば、個人顧客の変動需要にいちいち対応していてももうからない。そこで手が止まってしまったら大口の法人顧客へのサービスクオリティがさがる、ということがあったかもしれません。環境が変わることもある。一度決めたことが、今の環境にマッチしているかどうかは定期的に見直してもよいかもですね。

(おまけ)★「会社の理念なんかない。ある仕事はどんな仕事でも引き受け、生き残った」。つまり、「理念とは、どの仕事を引き受け、どの仕事を引き受けないかを決める指針である」ともいえるでしょうか。あなたの職場で、どの仕事を引き受け、どの仕事を引き受けないかがきちんと明文化、共有、実行されているでしょうか?もしくは、理念を決めない、というのもひとつの「理念」の在り方かもしれません。いずれにしろ、組織で共有・実行されてるっていうのが大事だと思うしだいです。が、こういうことを反芻するためにも「理念は大事じゃない、いらない、ムダ、必要ない」という意見をいちど考えてみることも思考実験の面白いところです。


こういうこと、ワークショップで発散することが好きな人も苦手な人もいます。でも、不連続な時代には現状維持、前例踏襲でうまくいかないことがあるってのも事実。養殖業なんて自分トコには関係ないしね、という人こそ、こういう記事から何を学べるか?という視点の思考実験しておくのは、よい機会なんじゃないでしょうか。

ぜひやってみてください~

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