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星野源さんの人生の目標こそが死生観だと思う

『星野源のオールナイトニッポン』という深夜ラジオが最近の楽しみの一つなのだけれど、売れっ子状態が継続し、無双状態になっているパーソナリティの星野源さんは、大好きなゼルダの伝説ができないぐらい激務を2週連続でこなしている。
それでも毎週のようにおススメの映画や小説、ゲームを話している星野さんを見ると、いったいどこにそんな時間があるのかと疑ってしまう。彼は生き急ぐタイプの人間だ。寝てないでしょー。
以前放送中に、星野さんがたまたま読んでいた本の中に、自分がずっと疑問に思っていたことの答えがあった、と喜んで報告するのを聴いて、思わず、本のタイトルをメモして読んでみたのだけれど、特に何か発見したり、納得したことはなかった。気になることは少しあったけれど、星野さんの疑問点だったのかどうかはわからないままだった。ただ、彼は何を見つけたのだろうな、という好奇心だけでなんとか完読した。
芸能人が持っているものと同じものを買いたい、とか、博識なあの人がいいと言っているのだからきっと面白い、とかそういう視点での憧れはあれど、「あの人が探していた答えが気になる」というアプローチはあまりにも大風呂敷すぎたようだ。

芸能人への共感ってどこにアンテナが触れるのか、わからない。自分の希望としては、なんかちょっと面白い、みたいなtwitterやインスタの5秒以内の視覚的情報で揺れ動くには短すぎると思っていて、生い立ちやずっと大切にしている本やCDに触れて好きになりたい。

星野さんの最近大切にしていることは、チャートや売り上げではなく、毎日自分が楽しい、幸せだと思って過ごせている実感だという。過去に大病を患って、それが再発した時の絶望・苦しみも吐露していた彼らしいモットーだと思った。だって、毎日大切にしたいことって、その後ろに「明日死ぬかもしれないから」が常に見え隠れているから。今日楽しいことは大事だと思う。反対に、今日嫌だったことだって明日に持っていけるかどうか、保障はないのだから。

別の時に、燃え殻さんがこれまた深夜ラジオで紹介していた、松尾スズキさんの『演技でいいから友達でいて 僕が学んだ舞台の達人』には自分の疑問に思っていたことの答えがあったような気がして、心躍って一気に読み切った。大切な荷物、じゃなくて羽を得たかもしれない。今日一日軽やかに飛び回れることを期待している。

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