【カターレ富山】難しい戦いを制す アウェイ いわてグルージャ盛岡 戦　2024 J3リーグ第22節

前節、3試合ぶりの勝利をあげた。
それも3−0と申し分のない結果だった。
得失点差も大きくなってきて、いい流れが来ている。

１　スタメン

スタメンは1人入替え。
マテウスに代えて碓井をスタメンで起用してきた。
点は取っているが、碓井のスタメンは4試合ぶり。

フォーメーションはいつもどおりの4−2−3−1。並びはゴールキーパーが田川。ディフェンスラインは4バック右から西矢、鍋田、神山、安光。ボランチは末木と河井、2列目は右に椎名、中に髙橋馨希、左に吉平、1トップに碓井。サブは、GK齋藤、MF脇本、坪川、井上、布施谷、荒井、FW松本。
FC琉球は、4人スタメンを入替え。アウェイの試合で大活躍された白井、そしてゴールを決められた高安がメンバーから外れている。

2　今日もペースをつかみPKで先制

まず、開始直後のパス交換から右サイドバックの西矢がミドルシュート。
3分、富山がカウンターからMF髙橋馨希が左サイドを上がり、クロスを入れると中のFW碓井にわずかに合わず。
9分、右サイドにいたMF吉平がクロスを入れると吉平と入れ替わって左サイドにいた椎名が飛び込む。

今日も序盤は富山が優勢に試合を進めている。

12分、富山がボール回しから右サイドでボールを奪い、MF末木からFW碓井に合わせるもシュートはうまく合わせられず。
17分、富山はFW碓井が抜け出してGKと1対1になったものの、GK大久保が足でファインセーブ。
20分、岩手は右サイドのスローインをサイドでFW都倉が受けて、ディフェンスを背に中へ切り返してクロス気味にシュート。
これはゴールの枠に飛んだがGK田川が手でクリアした。

やはり都倉は怖い。
続く岩手のコーナーキックはシュートまで行かせず、守り切った。
ここで飲水タイム。

引水タイム明けの27分から28分に至るところ。
富山はMF河井が裏に走る右サイドのMF椎名に浮き球のパス。これをもらった椎名が中へクロスを上げるとスライディングで防ごうとしたDF高橋の手に当たり、これがPKに。
PKは29分、MF吉平が難なく決めてこれで先制。アウェイで欲しかった先制点を奪い、1点リードした。

31分、岩手はオタボーケネスがドリブルで突破し、持ち上がり、FW加賀美がパスを受けてシュートするが、これを富山のDF神山が足でブロック。
続くコーナーキックは、GK田川がキャッチ。
38分、富山のFW碓井がディフェンスをかわして抜け出そうとするところ、岩手のDF深津が体で止めてイエローカード。
フリーキックからコーナーキックを得るが、富山のファウルで岩手ボールに。
41分、岩手が左サイドバックの高橋がミドルシュートするとややイレギュラーして、GK田川はコーナーキックに逃れ、その後も守り切る。
44分、パスを受けようとペナルティエリアに富山のFW碓井が走り込むが、岩手のDF大和がぎりぎりで足でクリア。
45分、岩手は右サイドで都倉が富山のDF安光との競り合いからボールをマイボールにし、中へクロス、最後はオタボーケネスがシュートするが枠を外れた。
45+2分、富山のMF髙橋馨希が右サイドから左足でミドルシュート、そのこぼれを狙ったMF椎名が競り合いで倒され、さらにそのこぼれをDF安光がミドルシュートで狙い、ゴールの左へ。
45+3分、競り合いが続き、富山のDF神山がクリアに飛んだところ、競り合い相手の岩手のMF豊田が飛ばずに、神山が背中から落ちる形に。

これで両チームがもめる形になったが、岩手の選手にカードは出ず。
前半は、このまま終了し、1−0で富山がリードで終了。
アウェイで1点リードといい形で後半を迎えることになった。

３　ペースを握られたが流れを取り戻して逃げ切る

後半開始にあたり、岩手はMF豊田に代わりMF安達を入れてきた。

46分、岩手は左サイドを代わった安達が上がりクロス、さらにそのこぼれ球をDF深津が上がってクロスを上げ、逆サイドのDF宮市がシュート。
48分、富山は左サイドを上がったDF安光がシュート。
51分、岩手は中央に入ったDF高橋から左にいたFW都倉へパスが入り、フリーでシュートというところに、富山のDF神山がスライディングで間一髪防ぎ切る。
さらに54分、岩手はコーナーキックを獲得。

一転、後半はずっと岩手のペースになり、富山は危ない場面が続く。

さらに55分、FW都倉にパスが出てシュートを打たれるが、ボールはゴールの左へ。
６０分、富山はMF椎名に代えてMF布施谷、MF吉平に代えてMF井上、FW碓井に代えてFW松本。
岩手もFW都倉に代えてFW深堀。

62分、岩手のバックパスに富山のFW松本が猛然とダッシュ。
先に触れそうだったが、ぎりぎりで相手GK大久保が滑り込む。
大久保はボールに触れたわけではなかったが、そこに松本が重なり転倒。
これでサポーター席も含めて、ベンチからもかなり厳しい声が飛んで荒れた。
ボールは松本がマイボールにできたわけではなかったので、それでファウルにはならなかったのだろう。
冷静に見ればノーファウルで妥当だと感じた。
続いて65分、末木の後ろからのパスにMF井上がペナルティエリア内で受けて右足でシュート。これは相手GKがファインセーブ。

このあたりから少し富山も持ち直したように見えた。
松本の前線での動きでセカンドボールを奪えるように。
67分、ここで飲水タイム。
70分、岩手はDF深津に代わりDF斉藤、FW加々美に代わりMF桐。

80分、岩手がコーナーキックを獲得したが、コーナーキックは精度を欠く。
81分、富山はMF布施谷が左サイドを上がり、オーバーラップした末木がボールを受けて中へクロス。FW松本がファーサイドでシュートするが、枠には飛ばず。
83分、競り合いで富山のDF西矢を倒し、岩手のオタボーケネスにイエローカード。
86分、富山のMF井上が高い位置でボールを奪って中に進み、右サイドのMF髙橋 馨希へパス。髙橋 馨希のシュートに岩手GK大久保がファインセーブ。

90分、富山はMF髙橋 馨希に代わりMF荒井。
流れを渡さないようにうまく富山は戦えている。

93分になって岩手は攻めた後、94分、富山のカウンター。
しかし、結果はFW松本がオフサイド。
94分、MF河井に代わりMF坪川。
そして試合はこのまま終了。
富山が苦しみながらも失点を許さず、1-0で勝利した。

４　堅い守備が有利な試合運びにつながる

この試合も前半は有利に運び、相手にまともに攻撃をさせなかった。
攻撃は最大の防御と言うとおり、いい流れで試合を運べていた。
後半に入り、岩手のMF安達がボールを散らして岩手ペースになった。
ただ、そこはDF神山を中心に相手エースの都倉を抑え込んだ。
その後は、岩手の攻撃を耐え、選手交代で流れを取り戻した。
点差は確かに1点だが、自分たちの流れで戦う時間が長かったことが勝利をもたらした。

特にアウェイでは結果が全て。
どんなに流れが悪くてもそこを勝っていくことが昇格のためには重要。
勝ち点3という結果が何よりも重要なのだから、この試合はベストゲームだ。

５　ハイライト

試合のスタッツ

カターレ富山公式ウェブサイト

６　今節終了時の順位

首位大宮はFC大阪と引き分け、2位今治、3位沼津が勝って順位は変わらず。
富山は勝利で4位に浮上、2位との勝ち点差は変わらず。

7　出場メンバーについて一言

MVP
DF 4 神山 京右
都倉を抑え切った。
SVP（さば的視点MVP）
MF 27 吉平 翼
先制点となる重要なPKを決める。
MF 24 河井 陽介
先制のPKをもたらす裏へのパスは見事。
MF 22 椎名伸志
PKにつながる裏抜けのプレーを見せる。
FW 11 松本 孝平
途中交代で流れを富山に引き寄せた

スタメン
GK 1 田川 知樹
安定したセービングが光る
DF 23 西矢 慎平
上下に何度も走り込む
DF 4 神山 京右
同上
DF 26 鍋田 純志
今日も無失点。鍋田が出始めてから無失点が続く
DF 25 安光 将作
左サイドからチャンスを作る
MF 16 末木 裕也
ミスはなし
MF 24 河井 陽介
同上
MF 22 椎名伸志
同上
MF 33 髙橋 馨希
今日も縦横無尽にピッチを駆ける
MF 27 吉平 翼
同上
FW 9 碓井 聖生
チャンスは多く作った

サブメンバー
MF 17 坪川 潤之
終了間際に投入される
MF 19 井上 直輝
惜しいシュートも放つ
MF 28 布施谷 翔
中盤にリズムを与えた。
MF 48 荒井 悠汰
終了間際に投入された
FW 11 松本 孝平
同上