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良い内容の試合が続かずホームで初の敗戦 カターレ富山 対 ガイナーレ鳥取(2021/09/26(日))

試合のスタッツ

1 スタメン

前節の八戸戦が延期になり、2週間ぶりの対戦となる試合。
直近の長野戦の内容が素晴らしいものだったので、この試合間隔が吉と出るか凶と出るかが気がかりだったが、これが凶と出てしまった。

スタメンはGK西部、DF戸根、柳下、林堂、MF末木、安藤、姫野、音泉、椎名、FW吉平、マテウス。サブはGK齋藤、DF今瀬、MF碓井、花井、戸高、FW高橋、大野。
となっており、スタメンもサブも2週間前の長野戦と全く同じ。
2週間が経っているのに、メンバーが全く同じというのはどうなのだろうとちょっと思ったが、その影響については後で述べる。

2 前半

プレビューでも先制点が重要と書いていたが、これがあっさりと崩れる。

鳥取の右サイドからのクロスをGK西部が片手でパンチングするが、これが中途半端。
弾いたところにちょうど相手の永島選手がいて、拾ったボールでシュートを決められる。
あまりにも早い時間での失点に暗雲が漂う。
ちなみに鳥取が前半で得点したのは、この試合が今季初めてだったそうだ。

それにしても今日は長野戦のようなプレスがあまり決まらない。
おそらく相手も研究してきて、プレスがかかる前にパスを出すようにしていたように思う。
それだけでなく、鳥取のサッカーはとても最下位とは思えないようないい内容のサッカーをしていた。
金監督の戦術が浸透してきたのだろう。

カターレの攻撃は、失点後の早い時間。
左サイドの安藤のクロスを右サイドの音泉が折り返し、それを吉平がヘディングシュートしたのが前半唯一の惜しい場面だった。

うまくいかないからか、守備でもスライディングでぎりぎりの守りが増えていく。
その過程でイエローカードが姫野と柳下に提示された。
それでも前半はこのまま1失点で終えられれば良かったが、そうはならなかった。

柳下にイエローカードが提示された後のセットプレー。
鳥取の世瀬のFKは一度カターレの選手の壁に当たったが、それを蹴りなおしたシュートが非常にいいコースに飛んで決められてしまった。

いずれもシュートは素晴らしいものだったが、きっかけはどちらもこちらのミス。
それを見逃さなかった鳥取が素晴らしいのは事実だが、こちらのミスというのも事実だ。

3 後半

2失点を喫して、後半開始からイエローカードをもらっていた姫野に代わり、高橋駿太を投入。
椎名をボランチに下げたフォーメーションに代わった。

点を奪うしかないので、より攻撃的にはなったが、チャンスでもなかなかシュートが決まらない。
その後、吉平に代えて久しぶりの戸高。
そして椎名に代えて花井、末木に代えて碓井を投入した。

だが、ここでボランチを2枚替えしたのがあまりよくなかった。
全体的にパスの流れが消えて、試合が停滞してしまった。
末木は前の試合ほどではなかったが、彼を中心に据えていくならもうちょっと我慢しても良かったのではないかと感じる。

また、話がそれるが、個人的には椎名のボランチはパスは捌いてくれるけれども、あまり特徴がないような気がする。
今の彼なら2列目でボール奪取や攻撃で相手に圧力をかける方が相手にとって脅威なのではないかと思う。

試合は、その後、途中交代で入った花井が負傷したのか、途中交代で大野と交代。
代わりに入った大野もそれほど見せ場を作れず、試合は0−2のまま終了した。

前の長野戦が良く、相手が最下位で相性もいい鳥取だったので、なんとなく慢心もあったようにも見えた。

4 スタメン固定の是非

また、ここまでこのチームはほとんどスタメンを変えずに戦ってきたが、これの弊害が徐々に現れて来ているのではないか。
開幕戦と今節のスタメンを比較しても、今瀬が林堂に、花井が末木に、大野がマテウス に代わっただけで、そのスタメンだった選手もサブにはいる。
このように半年が経過してもほとんどメンバーが変わっていない。

いくら内容のいい試合があったとしても、ちゃんと競争があれば、そこから2週間が経てば、レビュラーを脅かそうとコンディションを上げてくるサブ組がいてもおかしくない。

しかし、今回交代で出てきた選手の状況を見ても、決してコンディションがいいとは思えなかった。
スタメンを固定化してきたことで、サブのメンバーからも勢いが途絶えていたように見えた。
特に前半戦、攻撃を牽引してきた花井のプレーにキレが見られないのは気がかりだ。

サブにいい選手がいないからスタメンが変わらないのか、スタメンを変えなかったからサブ組も試合間を失っているのかは定かではないが、停滞してきた今こそ新たな選手の起用が活路を見出してくれるのではないか。

前の沼津戦は敗れたが、後半、末木がスタメンに入って、新たな活路を見出した。
この鳥取戦では、そのような活路が見られなかったので、深刻度はより大きいかもしれない。

ただ、こんな時こそ、新たな選手の台頭が待たれる。
まだ全く、あるいはほとんど出場していない選手が何人もいる。
たまたま次節は柳下が出場停止となる。
福島相手の重要な一戦で、代わりに入るのは今瀬の可能性が高いだろうが、それに限らず、このピンチを打破する新たな選手の台頭があってもいい。

順位は4位に落ちてしまったが、ここに書くまでもなく、巻き返すことは十分可能で、1試合延期した八戸戦を勝利できれば、現状でも実質2位だ。
次の福島、八戸との2連戦は今年の結果を占う重要な連戦になる。
連戦を終えたときにまた前を向けるように準備して欲しい。

5 選手の動向

1 GK 西部 11試合連続スタメンフル出場
3 DF 黒木 ベンチ外
4 DF 戸根 18試合連続スタメンフル出場
5 DF 今瀬 6試合連続サブ
6 MF 碓井 2試合連続途中出場
7 MF 佐々木陽次 ベンチ外
8 FW 高橋 9試合連続途中出場
9 FW 大野 2試合連続途中出場
10 MF 花井 2試合連続サブから途中出場、途中交代
11 MF 大崎 ベンチ外
13 MF 安藤 4試合連続スタメンフル出場
14 DF 濱 ベンチ外
15 MF 松岡 ベンチ外
16 MF 末木 2試合連続スタメン
17 MF 姫野 18試合連続スタメン
18 FW 松澤 ベンチ外
19 DF 柳下 18試合連続スタメンで3試合連続フル出場
20 MF 音泉 18試合連続スタメンで初のフル出場
21 GK 田中勘太 ベンチ外
22 MF 椎名 18試合連続スタメン
23 DF 林堂 10試合連続スタメンフル出場
24 MF 松本 ベンチ外
25 MF 佐々木一輝 ベンチ外
26 MF 馬渡 ベンチ外
27 FW 吉平 2試合連続スタメン
28 FW マテウス 4試合連続スタメンでフル出場
29 MF 中山 ベンチ外
31 GK 齋藤 11試合連続サブ
32 MF 戸高 2試合連続サブから途中出場
33 DF 鹿山 ベンチ外
39 DF 鈴木 ベンチ外
50 MF 田中佑昌 ベンチ外

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