Summer in 長野•戸隠
長野旅行へ行ってきた。
現地に引っ越しした子どもの友達に会うのが目的ではあるが、せっかくだし観光も楽しんじゃおう、ということで戸隠にあるコテージで2泊3日のショートトリップ。
戸隠は『妙高戸隠連山国立公園』という自然保護区になっていて「野鳥や高山植物の宝庫。戸隠神社がオススメ!」とるるぶに載っていた。ガイドブック通りに行動するのは何かに負けた気がして好きでは無いのだが(実際は何にも負けてないんだけど)、そこに載っていた写真があまりにも綺麗だったので、るるぶ様のオススメに従うことにした。
戸隠神社へ向かう道は木漏れ陽が綺麗でドライブするだけでも楽しい。夏だからという安易な理由で選んだ久石譲のSummerをかけたら周囲の景色にパーフェクトに合い、まるで映画の中に入ったようだった(頭に浮かぶ巨匠タケシ・キタノの映画)。
戸隠神社から無事生還したらお腹が空いてきた。蕎麦が有名らしいので蕎麦屋を目指す。が、戸隠の蕎麦屋は閉まるのが早く、午後5時には既にどこも閉店してしまっていた。
疲れて蕎麦のことしか考えられず「蕎麦。。。蕎麦。。。」と呟く蕎麦ゾンビとなり、気がついたら長野市内まで降りていた。ようやくやっているお店を発見。戸隠蕎麦ではなかったが、美味しかったから良し。細かいことは気にしないのだ。
東京は夜でも温室のように蒸し暑いが、長野は25℃くらいまで下がり、まるで秋のよう。快適で、虫の声が耳に心地いい。
山を登りコテージへ戻る。
コテージ周辺は暗くて夜空に天の川が綺麗に見えた。戸隠は最高だねと言い合いながら感動していた僕たちはしかし、この後恐怖に遭遇することなど知るはずもなく。。。
部屋に戻ると、妻が叫び声をあげた。
駆けつけると「ゴ○ブリ!!」と言いながら隅の方を指差していた。見るとゴキ○リとコオロギを足して2で割ってさらにたっぷり気持ち悪くしたような虫がいた。宿にあったアースジェットをかけても効果が無いどころか、こちらに飛んでくる。飛んでくる虫はどうしてこんなに恐ろしいんだろう。最終的には一瞬のスキをついてスリッパで踏み潰した。後で調べたら『カマドウマ』という虫だった。人間に害は無いらしいので、捕まえて逃してやればよかった。
* * *
翌日は早めに朝食を済ませ、宿の近くにある鏡池へ。
天気が良くて最高だった。
* * *
長野市街へ行き、友達ファミリーと合流し昼食。その後妻と次男は友達と一緒に公園へ。次男の友達のことをあまり知らない長男は僕と一緒に長野電鉄の『特急ゆけむり~のんびり号~』に乗車して鉄分補給。長野駅から小布施駅まで40分くらいかけてのんびり走っていく電車。
小布施は80歳を過ぎた葛飾北斎が晩年を過ごした街らしく、北斎美術館があった。
富嶽三十六景などの有名な版画の展示に加えて、晩年は手書きの絵も多く作成していたようで、動物や人の特徴をうまく捉えた漫画など、面白い展示が多かった。
次男は久しぶりに友達と会えてとても嬉しそうだった。満面の笑みで、終始ニコニコしながら過ごしているのを見るとこの旅行に来て本当に良かったと思う。
お別れ際、名残惜しそうに何度もバイバイと言いながら手を振っていた。
* * *
3日目。
明け方の大雨の影響で高速道路が碓氷軽井沢で通行止めになっていた。通行止めが解除されるまで妻と子どもたちは軽井沢のアウトレットへ、僕は植物園へ行ってきた。
植物園は明け方の雨のために一部が立ち入り禁止になっていたが、大部分は散策することができた。入り口は小さいが、中には展示館もあり見応えは十分。春になったらまた来たい。
通行止めが解除されて、夕方前にようやく軽井沢を出た。途中何度も渋滞があったのと、サービスエリアの休憩をふんだんに挟んだおかげで家に着いたのは夜遅い時間。翌朝はたっぷり寝坊したのは言うまでもありません。
* * *
写真と動画を見返しながら、この3日間のことを振り返る。
長野・戸隠で過ごした今年の夏は子どもたちの記憶にどう残っただろうか。
将来ふとした時に、そういえば昔、長野のコテージに泊まったことがあったなとか、気持ち悪い虫を見たなとか、いろいろ遊んだことを思い出してくれるだろうか。
そういう記憶や思い出が案外、困った時に自分自身を支えてくれたりするものだから。
長いようで短い小学校の夏休みも残すところあと1週間。溜まってる宿題を片付けながら、写真の印刷でもしようかな。
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