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防災ひとり反省会

数十年に一度の規模と言われた台風19号。
まずは、浸水や土砂などで大きな被害が出た地域の方々に、心からお見舞い申し上げます。どうか少しでも早く、ゆっくりと安心して過ごせる日が来ますように。

わたしは某川の近くに住んでいる。幸い、我が家の区域には大きな被害は生じなかったが、水位が上がっていく様子をネットで見ては怯えて1日を過ごした。
我が家の「防災担当」を自負しているわたしは、今回、台風に備えてそれなりの準備をしていたつもりだった。けれど、思い至らなかったこともたくさんあったな、と思う。いつかまた来るかもしれない災害に備えて、自分なりにまとめておきたい。

よかったこと:◎
たぶんよかったこと:○
至らなかったこと・よくなかったこと:×

◎非常持ち出し袋をきちんと用意してあった

ちょうど先月、防災の日に合わせて防災バッグの中身を見直したばかりだった。非常食の数や賞味期限、必要なものが人数分あるか、備蓄品は十分に用意してあるか、など。足りないものは買い足してあり、最低限の備えはできている状態だった。

結局、我が家の区域には避難勧告が出なかったのでこのグッズは使わなくて済んだ。けれど、雨がひどくなってから慌てて用意する羽目にならなくて本当によかったと思う。これからも、最低でも年に一度は見直しを行いたい。

×持ち出し袋の防水対策を考えていなかった

持ち出し袋の中身はきちんと揃えてあったけれど、これを整備したときに想定していた災害って基本的には「地震」で。レインコートは人数分用意してあったものの、袋自体の防水対策はまるきり頭から抜け落ちていた。

我が家の持ち出し袋は帆布製が2つと、布製のキャリーバッグ1つ。キャリーバッグには重めのものを入れているんだけど、少しでも水が溜まってしまったら引きずれないぞ、と。

中身をビニール袋に入れておく、が手っ取り早い対策なのかなあ。ちゃんとした防水のリュックはそれなりにお値段するイメージ(だし、買うならまずは自分のフェス参戦用に一つほしい)。

○出窓を段ボールで覆った

我が家の窓の大半には雨戸がついているんだけど、リビングの出窓のほか、何カ所かの窓はむき出しの状態になっている。

「養生テープを米の字に貼る」「段ボールを貼る」などTwitterで流れていた情報には、効果がある・なしの賛否両論が出ていた。正直どうするのが正解か分からなかったけれど、壁から飛び出ている出窓だけは、飛んできたものが当たるリスクが高いと思ったので、飛散防止で段ボールを貼っていた(最後はYKK APの取材記事を見て判断した)。

個人的には、これはやっておいて良かったんじゃないかと思っている。効果というよりは、「家族でちゃんと備える」という気持ち作りになったかなと。そういう心構えも、それなりに大事だと思うのだ。

◎自治体の防災メールに登録した

台風が来る直前になってしまったけれど、自治体の出している防災情報を知らせてくれるメールマガジンは登録しておいて本当に良かった。

避難勧告や氾濫危険情報などはエリアメールでも来るけれど、「避難所を開設した」「洪水予報が更新された」などの情報は、基本的には自分で取りにいかなければ手に入らない。こうした情報に加えて、「大雨特別警報が解除された」「1時間の予想雨量が5mmまで減った」など、安心できる情報もちゃんと届けてくれたのが本当にありがたかった。

地震の情報なども配信してくれるようなので、このメルマガはこれからも確認していこうと思う。

○ハザードマップを確認した

これも台風が来る直前になってしまったけど、主要な河川が氾濫した場合にどうなるか、ハザードマップで確認をした。我が家は、某川が氾濫すると2階までどっぷり水没する地域に位置している。なにせ川の近くにあるので感覚として分かってはいたけれど、実際に地図上で見ると一目瞭然。そして、避難所が思ったより遠いということもハザードマップを確認して初めて知った。

もちろん、本当はもっと早くに確認しておくべきだったろう。ただまあ、見ないよりはマシだったかなと。

×避難所の正確な場所を知らなかった

上記に関連して。ハザードマップ上で「避難所は○○小学校」という情報だけは確認したけれど、実はその避難所は我が家から少し離れた場所にあって。実際に行ったこともない場所だったので、正確な位置は家族の誰も把握できていなかった。

今日になって、反省がてら、避難所までの道を母と二人で実際に歩いてみた。晴れた日に歩いても30分かかったから、昨日のような雨の中ではもっと長時間歩かなければならなかっただろう。だいたい、あの暴風雨の中でそんなに歩けただろうか、正直言って自信がない。

今回は幸い、わたしの住んでいる区域に避難勧告は出なかったけれど、もっと近くの「高くて丈夫な建物」を確認しておくべきだったかもしれないとも思う。

×ずっとTwitterや水位の情報に張り付いていた

これは場合によっては「やってよかったこと」に入るのかもしれない。ただ、わたしの場合は「やらない方がよかったこと」だ。

Twitterには、いろいろな情報が流れていた。「風のピークは過ぎたかな」「いやいや、これは台風の目だ」「川が氾濫する危険性は○時頃に最も高まるらしい」などなど。そんな情報に一喜一憂しながら過ごしたけれど、今になって振り返ると、わたしが見るべきだったのはそもそも、有象無象の素人たちの意見ではなかった。

河川の水位情報も10分置きくらいにチェックしていた。こちらはYahooできちんとした情報を得ていたけれど、これもやりすぎない方がよかったと思っている。水位は時間とともに少しずつ上がっていって、リロードするたびに不安が募るばかりだった。けれど、わたしが確認し続けたところで急に水位が下がるわけでも、水位を下げるための行動ができるわけでもない。

もちろん、自分で情報を得るのは大事なことだ。けれどわたしのように極度の心配性の人間の場合、自分にはどうすることもできない情報に張り付くべきではない。避難所に行くかもしれないことをか考えると、情報から少し距離を置き、休めるときに休んでおくことの方が必要だった。落ち着いて思い返すと、自治体の防災メールや気象庁の発表、エリアメールなど、受動的に手に入る情報を得るだけで大丈夫だったかもとさえ思う。

まとめ

たぶん、実際に避難していたら「あれが必要だった」「これは不要だった」など別の反省点が出てくるのだろう。その辺りは、今回の台風で避難した人がSNSに載せてくれていたりするので確認しておこうと思う。

前述のように、わたしは非常に心配性で怖がりだ。だからこそ、もしもに備えた「防災担当」を自負しているし、防災用品もきちんと揃えていた。けれどあまり怖がってばかりでは冷静な行動が取れなくなってしまうので、もうちょっと落ち着きを持たなければ…というのが最大の反省であり課題かな。

こんな規模の台風や災害はもう二度と御免だけれど、日本に住んでいる以上、備えだけはこれからもしっかりしておかなければならない。そのことを肝に銘じ、まだ川の水位が戻りきっていないことには注意を払いつつ、今日はゆっくり眠ろうと思う。


※トップ画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました。川沿いって大雨のときは怖いけれど、晴れた日に歩くととても気持ちが良いのです。

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