見出し画像

赤羽由宇ちゃんの言いなりになりたい

映画「黒崎くんの言いなりになんかならない」を観てきた。
こともあろうか、2回観劇してしまった。今までハリー・ポッターシリーズだって劇場で観たのは各1回ずつなのに。同じ映画を2回も観に行ったのは、「さらば仮面ライダー電王」以来だ。あれだって、1回目はイマジンの中の人たちの舞台挨拶付き・2回目はイマジン(※今度は外身)の舞台挨拶付きだったから2回観たっていうだけなのに。舞台挨拶でもなんでもないのに1回じゃ足りなくて、2回観に行ってしまった(なお、舞台挨拶は応募したが落選した模様)。

そもそも、ドラマ版が良かった。Twitterで多くの人が「梶くんwwwwwwwww」と草を生やしまくっていたのを鮮烈に覚えている。岸優太演じる梶くんの、なんと愛らしかったことか。

「変わりたい」と願って7箇条を掲げるところから始まったドラマ版に対して、映画は由宇の「あたしは変われた」という独白から始まる。もう、この一言だけで十二分の物語性がある。自分の周り、学校の友達や家族が世界のすべてだった高校時代、「変わる」のは簡単なようですごく難しいことだった。まして、自分でそれを自覚するのは本当に難しいこと。それでも、周囲の力を借り、結果的に「あたしは変わった」と自ら言い切る由宇は、かっこいいと思った。

で、ヒロインの小松菜奈ちゃんがばかみたいに可愛い。
最初にキャスティングを知った時は「え…」と思ったんだけど、赤羽由宇as小松菜ちゃんのなんと可愛いことか…!黒崎くんにこき使われて困り顔の小松菜ちゃんがめちゃくちゃ可愛くて、この映画で完全にファンになりました。後述するけど、ラストシーンの小松菜ちゃんは可愛いなんて言葉を使うのも申し訳ないくらい可愛らしくて、映画を見終わってからわたしは小松菜担をしております。
そもそも「小松菜ちゃん」ってあだ名が可愛いんだな。将来もしも小松さんと結婚することがあれば絶対に「菜」で始まる名前をつけようと決意してしまったもんな。あと、けんてぃーが何かのインタビューで「ななてぃー」って呼んでたのが愛くるしさ満点でした。

そんな由宇as小松菜ちゃんを振り回す黒崎くんas中島健人(けんてぃー)も良い。非常に良い。
第一に顔が良い。アイドルは顔がよくてナンボだと思っているので、顔ファンだと言われても大いに結構。スクリーンに大写しになるけんてぃーのフェイスラインがあまりにも美麗で、同じ人間やってるのが申し訳なくなるレベル。あと、脚が長い。ドラマ版の冒頭、黒崎くんが由宇ちゃんに脚ドン(っていう?)をするシーンがあったけど、そんなとこが腰なの?!ってくらい高い位置から脚が生えている。ずるい。美しいものを愛でるのは楽しいので、もうこの時点で良い映画。
さらにこの映画では、「お前は、俺の、奴隷だ!」「誰のものか、忘れられないようにしてやるよ」「お前は俺のもんだ」云々と、現実世界ではまず耳にすることのないセリフが目白押し。こういうセリフってちょっとでも照れが混じったら恥ずかしくて聞けたもんじゃないと思うんだけど、けんてぃーがハマりきってるおかげで楽しく聞ける。ついでに、けんてぃーは「ア」段「エ」段の音を発する時にえくぼができがちなので、それがあたかもサディスティックなセリフを発しながら嗤っているように見えて(実際嗤ってるシーンもあるんだろうけど)ありがとうございますいや本当。
もうね、この映画を最初に企画した輩と握手がしたい。なんだか知らないけどここ最近のSexy Zoneは、曲といい仕事といい、おたくの妄想を具現化し続けている気がしてならない。

主演陣のもう1人は、千葉雄大くん。千葉くんはゴセイジャーの頃から知ってるし、何ならSCHOOL OF LOCK!というラジオのリスナーだったという共通点を持ってるしで、勝手に親近感を持っている俳優さんの1人。髪色このくらい明るいのも似合うなー、可愛いなー、制服似合うなー、っていうか何歳だっけ同じくらいかな?えっ27歳?!見えない(迫真)と映画を見終わってから勝手にショックを受けました。黒崎くんの眼力が強烈すぎて、2人で由宇ちゃんに壁ドンしてるシーンではちょっと眠そうな顔に見えたりもしたんだけど、そこがまた可愛い。この映画、顔が綺麗な人しか出てなくて、眼福を通り越して背徳感すら覚えたんだけれど、大丈夫なんだろうか。

主演陣の魅力についてだらだらと語ってきたけど、もう1人、外せない名脇役・梶くんにも触れておく(メイコとかかけるくんも良かったんだけど、じゃにおた的に外せないのは彼なのでどうか許してください)。芽衣子に13-2でバスケ惨敗するのも、停電中にかけるくんに擦り寄るのも、停電が終わった後に「泣いてねぇから!もう1回なってほしいわ!…こわかったー!」ってなるのも、インランの意味が分からないのも、まじでかっわいい。岸くんは、あれはどのくらい台本だったんだろうか。梶くんが出てくるともうそれだけで笑えるくらいハマってたけど。
余談ですが、以下のLINEスタンプが、1人で遊園地のアトラクションを楽しむ梶くんにしか見えないと我が家で話題です。

長々とキャストの話をしてしまったけど!キャストも良かったけどストーリーも良かったんだこの映画は!
予告編は「エロキュン」を推してたけど、見終えた後の印象としてはすごく素敵な友情物語だったなと。

由宇と芽衣子も、黒崎くんと白河くんも、互いにまっすぐにぶつかり合っている。白河くんはちょっとズルいなと思うところもあるんだけど(クロとはダメかも、とか言っちゃうあたり)、眩しすぎるくらいの友情がずっと描かれている。

わたしが一番好きなのは、由宇が芽衣子に「黒崎くんを好きだ」と告白するシーン。泣きながら告白する由宇と、「ムカつく」と言いながらもまっすぐ受け止める芽衣子の関係性が眩しかった。
芽衣子だって散々悩んだし迷ったろう。笑顔で由宇の背中を押してしまった日の夜は、眠れなかったんじゃないだろうか。だけど、芽衣子はそれを絶対に見せない。由宇にも、多分他の友達にも。由宇を苦しめないために、芽衣子は自分の想いを封じることを選んだのだと思う。

極端な見方をすれば、由宇は友情より恋愛を、芽衣子は恋愛より友情を選んだんだと思う。ルックスも性格も価値観も、この2人は根本の所で正反対なのだ。だからこその仲の良さなのだろうと思う一方、黒崎くんと由宇が付き合い始めてからのこの2人の友情って大丈夫だったのかなぁってちょっと不安になる(漫画は1巻しか読めてないんだけれど、この辺も描かれているのかしら)。芽衣子が無理しすぎなければいいんだけど、なんて枠外の物語にまで思いを馳せてしまうくらい素敵な2人だった。女子の友情ってめんどくさいけど、悪くないよなー。友達ほしい。

一方の黒崎くんと白河くんの友情は、女子の端くれであるわたしの理解を超えたところにある。バスケで勝った方が由宇ちゃんをゲットできるっていうのはよく分かんないけど、正面から思いっきり激突した後で分かり合えるのは男子の特権のような気がする。おそらく白河くんは、これからもずっと黒崎くんの親友であり続けるのだろう。時にはぶつかって、怪我をすることもあるんだろうけど、多分この2人の関係性はこれからもブレない。何故にバスケで雌雄を決するのかは全く分からないんだけれど、美男子2人が身体を動かしてぶつかり合う様子は美しいのでそれで良い。

その友情に波風を立てまくる、由宇と黒崎くんの関係性。感じたことのない思いの中で葛藤し、服従させたり反発したりしつつ、ピアノを奏でる時だけは2人の心が通い合うように見える。2人で一緒に弾く時、黒崎くんはダンパーペダルを踏まないから、ジムノペディの切ないメロディ淡白な音色でより際立つ。ダンパーペダルで飾り立てた音じゃなくて、拙いけれど素朴な由宇の音を聴きたかったのかな。

ハッとしたのは、2人がそれぞれピアノのシーンを思い出す時。由宇は「ジムノペディ」の曲も一緒に思い出すのに、黒崎くんの回想ではその曲は流れない。無音なのだ。由宇は、黒崎くんへの思いを自覚したことで「伝えられない思い」を持つけど、黒崎くんはタクミに牽制されたことで「伝えられない思い」さえも封印しようとしたのかなって。割と暗示的なシーンだと思う。
原作では黒崎くんがピアノを弾くという設定はないみたいだけど、どんな風に2人が想いを通わすんだろう。映画では、このシーンが非常に良かった。

ラストシーンはとにかく、由宇ちゃんの言いなりになりたすぎる。甘すぎる。散々自分を言いなりにさせてきた黒崎くんが「お前は俺のオンナだ」って言ったら「やだ!」って言ってみたり、「でも、好きです」ってまっすぐぶつけて黒崎くんを照れさせたり。何この魔性の子怖い。照れてる黒崎くんの表情がまた良いんだ、普通の男の子って感じで。そして本当に最後、由「帰るぞ」黒「おい、なんでお前が先に行くんだ」の会話がたまらない。黒「お前は俺の奴隷だ(笑)」由「こっちのセリフだー!!」が、多分この先の2人の関係をよくよく表している。ほんっとうに可愛い。

この映画は終始、由宇の視点で描かれる。黒崎くんに振り回され、白河くんに憧れ、徐々に自分の思いを自覚し、友達と同じ人を好きになってしまったことに悩み、まっすぐにぶつかっていく由宇はとにかくパワフルで、見ていてスカッとする。自分はこうは生きられないから、こんなに正面から激突して、傷つきながらも受け止めていくことができないから、ある種のカタルシスさえも感じる。

だけど、黒崎くんの視点から見たらまた違った物語になると思っていて。突然現れた由宇に戸惑い、惹かれつつもドSな態度をとり続け、白河くんとの板挟みで悩む黒崎くん。由宇ほどまっすぐにぶつかっていけない黒崎くんにも、由宇とはまた違った葛藤があったはずだ。
そんなことを言い出すと、じゃあ白河くんの視点から…とか、いっそ梶くんの視点から…とか、妄想は尽きない(笑)。

諸々感想を述べてきましたが、総括すると、赤羽由宇ちゃんがめちゃくちゃかわいかったので、わたしは赤羽由宇ちゃんの言いなりになりたいです(雑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?