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映画感想文「君は放課後インソムニア」王道の青春物語、森七菜が素晴らしい

森七菜のキラキラ感が脳裏に焼きついて離れない。彼女の魅力が詰まった、プロモーションビデオのような作品。

体操着やオーバーオールなどの服装で自由気ままに飛び跳ねる彼女を観てるだけで心が弾む。色気というよりも小動物のような放っておけない可愛らしさで、心を捉えて離さない。高校生男子の誰もが思う「こんな子がいたらいいな」の再現度の高さに慄く。

美しい女優さんは沢山いる。

実際に伊咲の属する仲良し4人組の他3人も揃ってタイプの違う魅力的な美しい新進女優達が演じている。彼女達も好演しておりそれも見所なのだが、それでも森七菜に視線が釘付けだ。

これがスターということなのかとしみじみ思う。

何しろ動いてる姿が最高に絵になる。

がんたと一緒にいる時に楽し気に跳ねるように横を歩いたり、後ろからそっとまとわりついたり、雄大な景色に感動して突然前を走り出していったり。

そんな動きが最高にうまい。

きっと、天性の演じ人なのだろう。

典型的なボーイミーツガールの相手役奥平大兼は、「MOTHER マザー(主演長澤まさみ)」「マイスモールランド(主演嵐莉菜)」等、いままでの作品を観る限り、女優を引きたたせるのがうまい俳優なんだと思う。受けの芝居がうまく、好演。


あることがきっかけで夜眠れなくなった高校生中見がんた(奥平大兼)は、学校の天文台で昼寝してる、クラスメイトの曲伊咲(森七菜)に出会う。彼女も同じく不眠症で悩んでいるという。

眠れない2人は夜中に家を抜け出し夜の街を散歩したり、天文台で昼寝したり、一緒に行動することで徐々に距離を近付けていく。

そんなある日、天文台を無断で使ってることが学校にバレて問題となってしまう。これからも自由に使えるよう、2人は休部になっていた天文部を立ち上げることを決意する。

不眠症のことは家族にも友人にも言えず。クラスでひとり孤立してるがんたと、沢山の友人に囲まれ明るく振る舞ってるが胸の内を誰にも明かさぬ伊咲。

表面的には異なるがいずれも孤独な2人が天文部を復活させるという目標を持った途端に、クラスメイトや先生、高校の先輩、家族を巻き込み奮闘する、成長物語でもある。

舞台となる石川県七尾市の風景がどこをとっても美しく、これも映える。ピュアな気持ちになれる清々しい作品。

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