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映画感想文「碁盤斬り」ある不器用で実直な男の物語。静かに胸を打つ

不器用な男の物語である。

生まれ育った藩を追われ、浪人となり江戸へ。「武士は食わねど高楊枝」を地でいく、誇り高き真面目人間の格之進(草彅剛)。

江戸の下町長屋に娘のお絹(清原果耶)と住み、倹しい暮らしを送っている。趣味は囲碁。それも実直な嘘偽りのない碁を打つ。

ある日、訪ねてきた同僚。彼から聞いた話である人物に復讐を誓う。その行方はどうなっていくのか。

何度も「えー、そうくるか」と焦ったくなる、生真面目ぶり。そんな役柄が憑依したかのような草彅剛の演技が素晴らしかった。

娘役の清原果耶も言うまでもなくとても良かった。武士の娘を凛と演じていた。

また粋な計らいを見せる小泉今日子、市村正親らの演技も物語をピリリと締めていた。

なかなか見応えのある時代劇。おすすめ。

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