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映画感想文「リンダはチキンがたべたい!」カラフルな絵と躍動感ある表現が素晴らしいフランスのアニメ

シンプルな線、カラフルで大胆な色使い。

まるで晩年のマティスの切り絵のような、独特の躍動感に溢れた絵が特徴的なアニメ。

感情に合わせて絵が歪んだら広がったり縮んだり。その人のキャラクターに合わせて色が違ったり。そんなアレンジも可愛くて楽しい。かなり、好みであった。

父を亡くし母と2人暮らしのリンダ。不器用でいつも忙しくイライラしてる母から、あるものをなくしたことで、強く叱責を受ける。しかしそれは母の勘違いであった。

なんでもすると謝罪する母にリンダが頼んだのは、父がいつも作ってくれたパプリカチキン。しかし街はストライキ中で店はどこも閉店。鶏肉を買うことができない。どうしても懐かしの味を食べたいと駄々をこねるリンダ。いったい母はどうするのか。

いわゆるドタバタコメディ、ただしかなりブラックな感じですけど。という大人向けの内容。

登場人物がみな不完全、かつどの人も自分勝手。そんな感じがフランスの個人主義っぽくて笑えた(個人的には嫌いじゃない)。でもここが許せないと入り込めないかも。

ともかく絵やアニメの表現が秀逸でおすすめ。76分という尺も心地良い。

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