2023年に観たドキュメンタリー映画Best5
それぞれの解釈を加えて真実を伝える。そんなドキュメンタリー映画が好きだ。
そっか、そんな風に感じたのか。と料理する人の視点を感じることができるから。
ということで、2023年に観たドキュメンタリー映画のBest5。見応えある骨太作品が多く、楽しめた。
【5位】僕が宇宙に行った理由
いつも何かしら炎上。それを楽しんでる目立ちがり屋だと勝手に思ってた。
しかし、この映画で前澤氏の印象が180度変わった。
純粋な子供みたいな人だった。挑戦が人生で。そこに向けて、真っ直ぐに全力で向かう人だった。
その努力(というより楽しんでやってたから努力という言葉は少しニュアンス違うのだけど)を心から尊敬する。
そして何より驚いたのは、とても穏やかな人であることだ。
派手な演出とか驚きはそんなにないが、しみじみと挑戦することの尊さを噛み締めた作品であった。
【4位】ライフ・イズ・クライミング
全盲のクライマー小林幸一郎(コバ)と、彼を声で導くサイトガイド鈴木直也(ナオヤ)の旅を描くドキュメンタリー映画。
コバはもちろん、自らのクライマーとしての挑戦をどこかで誰かに寄り添うことに決めたナオヤも。ふたりとも悲壮感が一切なく。明るく軽やかで楽しげだ。
人の出会いも、いまここで向き合ってる人生も全ては運命に導かれている。
だから人間にできることはそれを慈しみ、楽しむことだと、気付かされる。
【3位】憧れを超えた男たち
これを観ると、大谷選手の凄さがまざまざとわかる。
どんなシーンでも、ひとりだけ会話の視座が違う。
それぞれが自分のコンディションや気持ちを語る場面で、彼だけは会話の対象が「自分」ではなく「世の中」なのだ。
もはや、同じ時代に生まれたことを感謝したい。
あの時の感動を再び反芻することができる作品。
【2位】シーナ&ロケッツ湯川誠 ロックと家族の絆
カッコええわー。ひたすら、それが感想。
昨年1月に亡くなった、シーナ&ロケッツの鮎川誠と家族のドキュメンタリー。
ロックもよくわかってない音楽素人の私も心震えたポイントは、「生きがいを奪わないでくれ」と死の直前74歳まで嬉々としてステージに立ち続けた音楽に対する情熱、一方で家族との穏やかな時間を何よりも大切にしていたという、地に足ついた暮らしのコントラスト。
【1位】僕たちの哲学教室
北アイルランドのベルファスト。長年に渡りプロテスタントとカトリックの紛争が続く街は、憎しみと恐怖に満ちている。
それは、子供達の祖父母から両親へと脈々と引き継がれ、ドラッグで命を断つ若者が後を絶たず、拳で相手を黙らせるような大人も多い。
そんな街にある4歳から11歳までの子供が通う「ホーリークロス男子小学校」で、校長のケヴィンは子供達に哲学を教えている。
この街で自らの身を守るには、不安や怒り等の感情コントロール、そして相手を理解すること、が必要だ。
粘り強く生徒に問いかける校長の姿が熱い。
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