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プロの音楽療法士って何だろう???

みなさん、こんにちは
タロウです。
よろしくお願いいたします。
もしよろしければ、下記の紹介記事も見ていただけたらと思います。

以前私は、通信でとれる音楽療法資格について、
そもそもの資格や通信で取得出来る制度について、
個人的な見解を述べさせていただきました。
※こちらもよろしければ、お読みいただければ幸いですm(__)m


今回は、プロの音楽療法士について、
個人的に思う事を述べさせていただきます。


はじめに

この記事をお読みいただいているという事は、
〇音楽療法又は音楽活動をおこなっている
〇知り合いに音楽療法をしている人がいる
〇病院や福祉・介護施設に音楽療法の導入を考えている関係者の方
〇音楽療法”・音楽療法士”という言葉を聞いた事がある・知っている、
又は音楽療法に興味がある・音楽療法がどんなものかを知りたいと考えている

上記に該当される方が多いのではないかと思います。
また、偶然このページを見つけていただき読んで下さっている方、
本当にありがとうございます(^^)/)

※音楽療法という、ものすごくニッチな世界でも、
私を含めて色々な人がいるんだなぁと思っていただけると嬉しいです。


探すとそこそこ出てきます

音楽療法に関する内容をアレコレ検索すると、

①プロの音楽療法士がつくったヒーリングミュージック(音源)
②プロの音楽療法士が音楽療法(演奏)をおこないます!
③プロフィール欄 ”職業” プロの音楽家・音楽療法士

①~③のような内容が、動画サイトのサムネやタイトル・音楽療法会社の紹介文、SNSの自己紹介文に書かれているものがありました。

私が音楽療法士でなければ、全く気にする事のない内容といいますか・・。
むしろ、「プロの音楽療法士がつくった音源を聞いてみようかな」とか
プロの音楽療法士の演奏って気になるなぁ~」とか興味をそそられる文言だと思います。

ただ私は音楽療法士です。
(厳密にいうと、日本音楽療法学会認定の音楽療法士です)
通っていた音楽療法専門学校時代を含めると、
約20年くらい音楽療法界隈にいる人間です。
そして、社会に出てからは15年以上経っております。

ボクシングみたいに、音楽療法ってプロライセンスって必要だったっけ??
長くやらせていただいてますが、
プロの音楽療法士なんて聞いた事ないです。
なので、その文言を発見した時、
”プロの音楽療法士って一体何だろう???”と思いました。

調べてみよう!

改めて、プロ(プロフェッショナル)という言葉の意味を調べてみました。

広辞苑では

プロフェッショナル〖professional〗
それを職業として行うさま。専門的。

キペディアでは

プロフェッショナル (英: professional)は、短縮形で「pro プロ」とも言うが、次のような意味があり、まずは形容詞的用法が根底にあり、
(元々の意味)「professionに関連する」あるいは「professionに属する」という意味である。なおprofessionとは、賃金を支払われるなりわい(=職業)のことであるが、その中でもとくにトレーニングを要し何らかの資格を要するようななりわいを指す。つまりprofessionとは、一般に「専門的な仕事」と表現されるもののことである。
「職業的な人にふさわしい」という意味で、能力が高く、技に優れ、(その仕事に)確かさがある、ということ
(アマチュアとは異なって)「主たる収入を得るために特定の分野に従事している
名詞的用法としては、
profession(=「専門的な仕事」)に従事している人や、専門的な仕事で評価を得ている人。
特定の分野に従事している人で、その中でも特に、(「ひまつぶし」としてではなく)主たる収入を得る生業(なりわい)としてそれに従事している人
特定の活動に関して能力が高く、技能に優れる人
対義語はアマチュア (英:Amateur)。
professionalの類義語には「英: expert エキスパート」 (熟練者)や、英: specialist スペシャリストがある。

調べてみると、プロフェッショナルとはそういった意味でした。

音楽療法という仕事自体、専門的な仕事なので、
プロを付ける意味がわかりません。

例えば専門的な活動や研究している方に対して、
プロの批評家、プロの研究家、プロのサラリーマン、とか言ったりするのですかね???
※国家資格になっているものは、もっと言わないと思います。
「さすがプロのお医者さんね~」とか「プロの看護師に看てもらってよかった」とか、いちいちプロを付けたりしませんよね?

個人的には”プロ”が付いてしっくりくるのは、スポーツ選手くらいなのではないかと思います。
※自分の活動実績応じて年俸が変動するような、プロ野球・サッカー選手、個人にスポンサーがつき活動していくような、プロアスリート選手。


プロの音楽療法士を考えてみる

ウィキペディアの一文に、
主たる収入を得るために特定の分野に従事している」と書いているので、
プロの音楽療法士と明記していても間違ってはないような気がします。

なら、いいじゃん。と思いますよね。
ただね・・・。
そういう所にはそれ以上の情報が書かれていないのです。

何を言っているかというと、
調べてみてプロの音楽療法士と書かれていた、
音楽療法もおこなう会社のサイトを例にあげると、

プロの音楽療法(音楽療法士)多数所属と明記しているのに、
1)実際の所、何名の音楽療法士が所属しているか書かれていない
2)一人一人の略歴や資格の有無についても細かく明記されていない
3)”主に音楽療法士が出張に伺います”と記載され、
”主に”という言葉で惑わしている
4)これまで行ってきた音楽療法の活動実績が明記されていない

個人や会社に属している音楽療法士の
簡単な略歴・資格の有無を記していただいたり、
活動の様子が写真や動画で見られるページの方が
ユーザー側としては、見やすいですし、
仕事をお願いする上でも、頼みやすいと思いますし、
そのホームページに対しての信頼度はあがると思います。

先ほどの①~③を改めて見てみる

①プロの音楽療法士がつくったヒーリングミュージック(音源)
②プロの音楽療法士が音楽療法(演奏)をおこないます!
③プロフィール欄 ”職業 プロの音楽家・音楽療法士”

上記で記した①~③をより細かく見たところ、

①動画サイトでは、音楽療法については特に明記されていない。
概要欄に、”知り合いの音楽療法士につくってもらったもの”と記載されていない。

②音楽療法の会社の一文では、プロの音楽療法士という記述が大きく目につくだけで、その会社に属しているスタッフ一覧がない。
(こういう所はスタッフ一覧や音楽療法の活動がわかる写真すらない所が多いです)
スタッフ一覧がないので、これまでの活動履歴、資格の有無は記載はなく、書かれているのは、音楽療法の費用がいくらなのかという事。

③紹介文でプロの音楽療法士と書いているが、そういった活動を発信しているような記載は見当たらなく、発信している事は違う内容。
(仕事の内容を発信しないようにしているかもしれませんが・・・)

会社のホームページや、個人ブログ、SNSなどの自己紹介文に
”プロの音楽療法士”と記載した方が
全てがこの傾向にあるという事ではないと思います。
中には、プロと名乗っている以上、一つ一つの臨床現場に対してしっかりと活動をおこなっている音楽療法士の方もいるかと思います。

ただ個人的には、プロの音楽療法士と名乗っている方々は、後々それについて質問された時にサイレント修正や言い訳をする事なく、どういう意図でプロと名乗っていたのか説明できるようにしてほしいです。

何故プロと名乗るような事が起こるのか?

こういう事が起きる要因を考えてみます

第1)
音楽療法士の資格が民間の資格という点。
つまり、誰でも名乗る事が出来ます。
※音楽療法が国家資格になれば、資格を取得していないものが、音楽療法士と名乗る事は罰せられるので、こういう事はおそらく減るかと思います。
ただ、音楽療法の国家資格化はまだまだ先の話だと思いますので、
こういう事がまだ当分続いていくと思います。

第2)
個人差はありますが、少なからず音楽を聞く事で心身のリラックス効果が生じるという事。
※生の演奏を披露する事で、演奏を聴いている入居の皆様も、日常とは違う体験をする事で、気分転換にもなります。それが心身に良い(悪い)影響を与える事がある。
こういった体験を、唾液検査等でストレス値をはかるコルチゾールを調べる。アミラーゼの量の違い、またその演奏後の食事の残飯量を調べる事で、そこまで信憑性が高いものではありませんが、データを取る事が出来ます
様々な理由から実際にやろうとする音楽療法士の人はいません。
(まあ、偉そうに書いている私がその筆頭なんですが・・・。)

第3)
他の同業者・同業他社との活動において明確な違いや差がないため、
”プロ”という言葉をつける事で、箔をつける意味合いで使用している
※おそらく、会社のホームページでつける場合はこの理由なのでは?
と思います。

第4)
プロの演奏家が音楽を演奏するから、プロの音楽療法士として明記している
※プロの演奏家が、すなわち良い音楽療法士とは限りません。

第5
音楽療法という言葉だけ聞くと、懐疑的なものに聞こえるが、
”プロ”とつける事で、それを中和させる役割として使用している
※目先をずらす方法なので、これが一番やっかいかもしれません


まだまだ探せば理由があるかと思いますが、
おそらくこの辺りの理由が多いかと思います。


プロの音楽療法士に出会ったら

もし、プロの音楽療法士という人に出会ったら、こう聞いてみて下さい。

①音楽療法士のプロとアマチュアの違いは何ですか?
又は、あなたにとって音楽療法士のプロフェッショナルとは何ですか?
※プロと名乗っていない音楽療法士も生業としてやっている人もいるので、収入を得る以外の答えがほしいものです!!!

②音楽療法のプロのライセンスってどこがだしているのですか?
※プロのライセンスを出すわけですから、ある程度大きな組織が出していると思いますが・・・。日本音楽療法学会・全国音楽療法養成協議会ではプロのライセンスは出してません。

③あなたが思う、音楽療法の定義を教えてください。
※いきなり聞かれて、アタフタしてちゃんと答えられない人も、
早口・わかりにくい表現でまくし立てる人は論外です


まとめ

ニッチな世界でも色々ある事がおわかりいただけましたでしょうか?

個人的な見解ですが、音楽療法士は専門的な仕事です。

プロと付けるのは、
少なからず名称を誇張・盛る必要、
同業他者との差を出したい為などの理由が考えられ、
プロと付けている側が、うっかりではなく、
ビジネス目的として意図的に付けていると思います。

中には、プロと名乗っているに相応しい”プロの音楽療法士”がいるかもしれないという所が一番やっかいなのです。

もし、音楽療法について興味がある方や、
音楽療法を導入予定の方がいらっしゃるのであれば、
こういう点も踏まえて考えていただけると幸いです。

ネットやSNSが普及して色々な人が見られるようになったので、
私もそうですが、書き方・伝え方には一層注意していきたいと思います。

今回は以上となります。
それでは
                               タロウ

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音楽療法士 さありとタロウ
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