どんなに見失いそうになっても
どんなに絶望的な状況に陥って、何もかも見失いそうになっても。
信じる心を持ち続けた。その姿に自然と涙がこぼれた。
「美少女戦士セーラームーン」
小さい頃、再放送されていたアニメも、ミュージカルも、実写版も見ていた。少し大きくなってから、アニメやミュージカルで好きだったシリーズ部分の原作単行本を買って、また作品にハマっていった。
個性豊かなキャラクター、展開される物語に魅せられて。すっかり漫画もアニメも殆ど見なくなった私にとって、数少ない大好きな漫画・アニメ作品。そんな作品の最終シリーズが映画化されるということで、前編・後編ともに観に行った。
今回描かれる最終シリーズは、最終決戦という名にふさわしいスケール感に「集大成」という言葉がぴったりの展開と結末だ。
映画という限られた時間の中で原作のストーリーをどうアレンジしてまとめあげるのか?旧アニメやミュージカルでのアレンジとどう異なっていくのか?そんなことも思いながら、映画館に行った。
前編は不吉な予兆から、どんどん暗雲が立ちこめ、あっという間に闇に包まれ、絶望的な展開へ。そのまま前編の幕が閉じる。
目を背けたくなる、信じたくない、こんなの嘘だ そんな現実がうさぎの周りで次々に起こっていく。それでも仲間のこと、微かな希望を信じ続け何とか立ち上がる。
後編の冒頭は、前編で突き落とされた絶望の世界はまだまだ深いことに気付かされる。更に仲間がいなくなり、敵によって作られた偽物の仲間たちの出現、微かな希望もどんどん絶たれていく。
それでも
もう目に見えなくなってしまった仲間の存在を信じるセーラームーン
僅かしか残っていない希望をも信じるセーラームーン
…何度折れそうになって絶望しかけても、
絶対に絶対に未来を諦めないセーラームーン
初期で描かれていたのは、泣き虫でドジで、どうしようどうしようと慌てていたイメージだったうさぎちゃんだったはずなのに。
色々な経験を経て、うさぎちゃんはいつしか、どんな状況に立たされても「信じる」 心を持ち続ける強さを持ったセーラー戦士に成長していた。
その姿に心動かされ、気がつけば私の目からは涙がこぼれた。
強い、強すぎる。なんて眩しい存在。
上手く言葉が出なくなるほど。なんて表現したら良いかわからなくなるほど。
どんな状況に置かれても「信じる」心を抱き続ける。
…あぁ、これがセーラームーンの強さだ。
その強さを感じることが出来た今回の作品。観に行って本当に良かった。
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