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ライブで夢のような時間を過ごしたら「働く自分」について考えた話

音という圧が、地面を、空間を、内臓を揺らしていると感じた。
そしたら「音の正体って振動なんだっけ。」 そんな言葉が思い浮かんだ。

自分の頭の上を走るレーザーの光に手を伸ばした。
キラキラ光るレーザーを掴めるんじゃないかって本気で思って、必死に。

思いのままに、リズムに乗った。どんなふうに踊っても、溺れたとバカにされない、そのリズムの波に、思うがままに飛び込んで、踊って、揺れた。

こんな記憶が私の中を駆け巡り、回顧させる。



1月9日(日)、宮城県仙台市。ゼビオアリーナ仙台。
「サカナクション」さんのライブ「アダプト」へ参戦する私がいました。

人生初のサカナクションさんのライブ。
人生初のアリーナライブの参戦。
人生初の「SS席」。
人生初の、結構お高いチケット(千円札17枚分くらい)。

私が見た、聞いたのは、感じたのは、
私がいたあの空間は、私が約7年ずっと行ってみたかったサカナクションさんのライブであり、
行ってみたら夢のような時間であり、
そしてライブに関わるすべての人の命のカケラたちなんだって思う。


「命のカケラ」なんて言葉が頭に浮かんだのは初めてな気がする。見たことも、聞いたこともないよなぁ。

でも想像できるんだ。
手の先から溢れるしずくのような形をした、キラリと光っていて、いろんな色をして、
そのカケラたちは、人のカケラとくっついて形を成すものもあるし、風や光に乗っかって空気の中で踊るものもある。

本気で向き合って、力を出して、こだわって、命を燃やした人から生まれたカケラは、どんな色でも、形でも、大きさでも、すべてが、
とてもとても綺麗だ。綺麗なはずだ。



話は変わりますが。

私は4月から新社会人になります。
今は残された学生という時間を、カウントダウンを感じながら、自由に泳いで過ごしています。

人間は先を見通せないと不安を感じる生き物である。と聞いたことがあります。
きっと、「4月から新社会人」という人間も同じく不安を感じる"生き物"なのだと思う。

とてもよくしてもらっている社会人の方がいます。(心の中でお姉ちゃんと呼ばせてもらっているくらい信頼をよせる、私のロールモデルの1人です。)

その方が、David Foster Wallaceさんの「This is Water」というスピーチを教えてくれました。

簡潔にまとめてしまうと、
社会人になると訪れるものは「くる日もくる日も」だといいます。

過ごしているだけだと、明確な区切れめがないのです。
これまでは人や組織に与えられる区切れ目がありました。1学期2学期とか、前期後期とか、長期休暇とか、学年が変わるとか。
でも社会人には、ないんだそうです。ルーティーンになってしまう。
学生と社会人の大きな違いです。

「働く自分」 1人では包み込めないほどの大きな命題です。

ただ、サカナクションのライブに行って思った。

キラリと光るものを、作り出して、人に渡していきたいよな、と。
"渡していけたらいいな"という「願望」ではなく、"渡していきたいよな"という「意思」の表現をしたい

手の先から溢れるしずくのような形をした、キラリと光っていて、いろんな色をしたものを、
カケラは、一緒に働く人の、お客様の、私のお仕事や影響力が伝わった見知らぬ誰かの、その人のカケラとくっついて形を成すかもしれない。1人で風や光に乗っかって空気の中でフラフラと踊るかもしれない。

でもまずは、自分がカケラを生み出せるように。しなくては。始まらぬ。


そして、自分で区切りをつけながら夜を、自分の世界を、乗りこなしていくのです。

区切りはなんでもいい。休日でも、納期でも、内省でも、楽しみなお出かけでも。自分の捉え方次第だ。自分に腹落ちした"区切り"を生み出して。

そして、また本物のライブに行って、音という振動を感じて、掴めないレーザーの光を掴もうと手を伸ばして、気持ちのままにリズムに乗って踊って。
「カケラ」を見ることができたら、感じられたら、最高で。

そのために、私は働く。いろんな理由を持って、働く。社会人になる。



最後に、サカナクションさん、チームのみなさん。
ライブツアーで時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。

こんな学生の一味が言うのもなんですが、
初めて「命のカケラ」を感じた、あの時間、空間は、全てみなさまが考え、悩み、手と頭を動かし、過ごされた日々が紡いできたもので、
その創造なさってきた時間とライブが開催された時間は、間違えない真実で、揺るがないものだと思います。
そんな揺るぎないものを体現できるオトナの皆様にお会いできたことは、誇り高く嬉しいものです。

私はあの時間で感動したのと同じような影響力を、社会人として誰かに届けられるようにします。そしてこれからもライブを思い返し過ごします。

ありがとうございました。

読んでいただきありがとうございました。
みなさまどうぞ心身ともにご自愛ください。

おしまい。

(この記事はサカナクションさんのライブツアー「アダプト」最終の武道館公演のオンライン配信を見ながら書きました。おうちで思いっきり踊って歌って、楽しかったな、最高だった~☺)

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